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2015年7月23日 (木)

新宮晋、風のミュージアム

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 あっちへゆらり、こっちへゆらり・・・金属でできた羽根のような造形物が、微妙かつ複雑な動きで揺れている。かと思えば、止まっていた円盤が急にスピードを速めて回転を始める。ここ『風のミュージアム』では、あるかないかほとんど感じない風から、ほほに心地よい風、帽子が飛ばされそうな強い風まで、目に見えない風を見える化した新宮晋さんのアートが鑑賞できる。いわば地球の息吹が聞こえる彫刻。1994
 みなさんも関西国際空港の出発ロビーで新宮作品をご覧になっていると思います。天井からぶら下がったブルーと黄色の大きな羽根のようなオブジェ。長さ15m、17基の作品がエアコンの風の流れでゆったり揺れている、あの作品です。

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 三田市の有馬富士県立自然公園の中に、新宮晋さんが兵庫県に寄贈した12点の作品が設置されている『風のミュージアム』。もちろん野外だから、関空よりもっと直截的に自然を感じられる。ピカピカのステンレスや腐食させて赤黒くなった鉄、あるいは樹脂や合金など、最先端科学の産物である素材を使いながら、環境に不思議にフィットした作品群。広大な芝生広場と池にそれらは散在している。
 自然の中を散策しながらひとつひとつ観てまわるのは、なかなか楽しい体験です。しかも健康的。梅雨明けの空の下、野外アート鑑賞会というのもよろしいかと思いますが。ただし熱中症にはお気をつけください。

新宮晋 風のミュージアム

兵庫県三田市 県立有馬富士自然公園

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