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2015年7月

2015年7月29日 (水)

夏の信州、肉の祭典

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 信州といえばフルーツが有名ですが、最近は肉にも力を入れているらしい。そこで、たまたま知ったイベント、松本郊外のアイシティで開かれている『信州 肉の祭典』会場をのぞきに行きました。
 名前は大きく出ましたが、遠くからお客さんを呼ぶようなイベントではない。地元の人に地元の肉のうまさを再認識してもらおう、という趣旨なのでしょう。私たちもたまたま入った蕎麦屋さんに置いてあった新聞に小さく載っていた情報を見つけて、これを知ったようなわけで。

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 おお、広い駐車場の一角にテント村が出現してるじゃないですか。もうもうと上がる煙。あたりに漂うタンパク質が焦げる匂い。近郊の有名店がテントで出店している。客席も大きなテントの中にイスとテーブルがセッティングされている。
 牛、豚、鶏、それぞれ名前がついたブランド肉。イタリア名物 豚の丸焼き ポルケッタ、信州プレミアムベーコン バーガー、ハーブ鶏や信州牛の炭火焼き・・・都会で流行る肉バルのようなメニューが並ぶ。

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 山国の信州なのだから、シカやイノシシ、キジやヤマドリなどのジビエもあればもっといいのになぁ、と身勝手な感想。暑い日差しのなかアツアツ焼きたて肉をほおばる。子供からお年寄りまで、みんな汗を拭きつつ、でも満足そうです。こんなシチュエーションで食べるからか、どれも美味い。フルーツや野菜やソバだけじゃないぞ!と信州の大地が叫んでいました。
 

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2015年7月26日 (日)

自然と生きる、呼吸するアート

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 「自然と共生するアート」などというと、すごく陳腐でひと昔前に地方の博覧会や町おこしイベントで飛び回っていた軽薄なプロデューサーのフレーズのようですね。でも新宮晋さんの作品は、本来の意味でこの言葉がぴったりくる。というのは、自然界の風や水がなかったら存在できない芸術だから。地球の営みから生まれるパワーをもらって動く、回る、表情を変える作品。自然の中で呼吸しているアートなのです。

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 新宮さんの作品は大きいけれどかわいい。そしていろんなイメージを呼び起こす。水辺で遊ぶ水鳥、子供を抱き上げて遊ぶ父親、アメリカを指さすコロンブス像・・・。いや、これは私個人のイメージであって、作家はまったく違う意図で創っているのだろう。でも作家は自分の考えを押し付けはしない。見た人ひとりひとりが感じたものこそが大切で、それこそが作品に接する正しい態度だから。

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 ひとつひとつの作品を部分的に見ていくと、思い浮かぶのが、幾何学、流体力学、材料工学、構造計算、そんな理系の言葉。でも全体から受ける印象は、ファンタジー、ヒューマン、ユーモラス、メルヘンなど、優しさにあふれた文系の言葉たち。この二面性、奥行きの深さが新宮芸術の神髄で、感動の源ではないでしょうか。機会がありましたら、ぜひ三田までお出かけください。入場は無料です。

新宮晋 風のミュージアム
兵庫県三田市 県立有馬富士自然公園

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2015年7月23日 (木)

新宮晋、風のミュージアム

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 あっちへゆらり、こっちへゆらり・・・金属でできた羽根のような造形物が、微妙かつ複雑な動きで揺れている。かと思えば、止まっていた円盤が急にスピードを速めて回転を始める。ここ『風のミュージアム』では、あるかないかほとんど感じない風から、ほほに心地よい風、帽子が飛ばされそうな強い風まで、目に見えない風を見える化した新宮晋さんのアートが鑑賞できる。いわば地球の息吹が聞こえる彫刻。1994
 みなさんも関西国際空港の出発ロビーで新宮作品をご覧になっていると思います。天井からぶら下がったブルーと黄色の大きな羽根のようなオブジェ。長さ15m、17基の作品がエアコンの風の流れでゆったり揺れている、あの作品です。

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 三田市の有馬富士県立自然公園の中に、新宮晋さんが兵庫県に寄贈した12点の作品が設置されている『風のミュージアム』。もちろん野外だから、関空よりもっと直截的に自然を感じられる。ピカピカのステンレスや腐食させて赤黒くなった鉄、あるいは樹脂や合金など、最先端科学の産物である素材を使いながら、環境に不思議にフィットした作品群。広大な芝生広場と池にそれらは散在している。
 自然の中を散策しながらひとつひとつ観てまわるのは、なかなか楽しい体験です。しかも健康的。梅雨明けの空の下、野外アート鑑賞会というのもよろしいかと思いますが。ただし熱中症にはお気をつけください。

新宮晋 風のミュージアム

兵庫県三田市 県立有馬富士自然公園

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2015年7月20日 (月)

園川絢也、NEW FACE ART展

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 いま堺市立文化館ギャラリーで、第68回堺市展で芸術新人賞を受賞した4人のアーティストによる「NEW FACE ART 堺」展が開催されている。園川絢也(立体造形)、今井杏奈(洋画・版画)、酒井沙織(工芸)、松田知里(日本画)の受賞作品をはじめ最新作が計40点ほど展示されています。若いアーティストたちの意欲的な試みがとてもおもしろく、観る者の感覚にいい刺激を与えてくれる。

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 園川絢也さんの作品がまた一段とパワーアップしている。ただ今回の会場は天井も低いし、彼にとってはちょっと小さすぎるようだ。でもそれを逆手にとった展示も見事です。狭いスペースに閉じ込められた生命体が、うねうねと上下左右に増殖し外の空間まで侵略し始めた、そんなエネルギーを感じます。

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 ボンドにアクリル絵の具を混ぜて色をつけた素材をたらして造形していく独自の手法に、新たに発泡スチロールの塊もプラス。今までとは違う質感と存在感を獲得している。見るたびに新しい発展を遂げている園川ワールド。これからどのように進化していくか、ますます楽しみになってきました。
 土・日・祝日は午後1時から4時ごろまで作家によるワークショップも開かれているので、ぜひアートの手作り体験を。とくに子供たちには大人気ですよ。

NEW FACE ART 堺
2015年7月17日(金)~26日(日)
 ※ 7月21日(火)は休館
堺市立文化館 ギャラリー2F
 JR阪和線「堺市」駅前ベルマージュ堺弐番館

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2015年7月17日 (金)

初夏はユリの花盛り

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 神戸布引ハーブ園の下のほうに、広いユリ園がある。初夏はユリの芳香で、息苦しくなるほど。数種類のユリが植えられているが、いま見ごろを迎えているのがこの黄色い品種「イエローウイン」。意味はよくわからないが、ハイブリッド系と説明がある。Photo_5 菜の花やヒマワリなど、黄色い花の群生はあたりをパッと明るくする。そういえば黄金色に輝くカラマツの黄葉も、森や林を明るく変える。
 ユリ園には「手や服に花粉が付くと取れないから注意してください」という立札がたくさんある。花屋さんでは開く前にオシベを取り除いてくれているが、自然に咲くユリ園ではそうはいかないので気を付けるしかない。

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 ピンクの品種も美しい。こちらは「ソルボンヌ」。説明には「日本のヤマユリやカノコユリなどをもとに交配してできたオリエンタルリリーの園芸品種」とあるが、なんでフランスのソルボンヌなの? と突っ込みたくなるが、まわりを白で縁取られたピンクの花びらが美しい大輪のユリは、華やかな貴婦人のよう。フランス語の名前が似合う優雅さです。
 奈川でいっぱい生えてくるウバユリや庭に植えているクロユリは、ユリという名がついていてもユリ科ではない。ということは、花粉がついても大丈夫なのかもしれない。まだ試したことはありませんが…。

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2015年7月14日 (火)

西洋野菜の花も美しい

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 鮮やかな薄紫色の花。これはアーティチョークです。イタリアではカルチョーフィ。花の下に、握りこぶしほどの大きさのゴツゴツしたウロコ形の部分が見えるでしょ。ここだけを見れば茹でただけで食べたり、サラダにしたり、煮込みでもおいしい、たしかにあのカルチョーフィ。そうか、これってアザミの仲間だったんだ。でもよく見るアザミに比べると、葉も花もずいぶん大きくて、高さも人間の背丈ほどはあります。和名はチョウセンアザミ。
 一度フィレンツェのトラットリアでこれを頼んだら、一個まるごと茹でたのがゴロンと皿に載ってあらわれて、途方に暮れたことがありました。

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 こちらの黄色いのも野菜の花。トスカーナの田舎では庭先に生えていて、すぐに抜いてきて根っこの部分の白いところをサラダにしたり、葉を魚料理の臭い消しに使うフィノッキオです。プロヴァンスのお酒パスティスの香りもこれ。英語ではフェンネル。和名はウイキョウ。独特の甘~い香りが好き嫌いを分けますが、イタリア人は大好きです。花のあとの種もフェンネルシードとして香辛料になる。このフィノッキオも大きく、2m以上の背丈になる。
 日本の野菜の花もキレイですが、西洋野菜の花もなかなかの美しさです。どちらも神戸布引ハーブ園に植えてあります。

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2015年7月11日 (土)

但馬のハバネロ ドレッシング

Photo  神戸駅からハーバーランドへ向かう途中のデュオこうべ。そこにNEW OPENした「めぐみの郷プレミアムストアKOBE」で、こんな表示を見ました。え、激辛か!? おそるおそる買ってみたハバネロ入り、『但馬 トマト ハバネロ ドレッシング』。甘くて濃いシシリアンルージュトマトと、こだわり養父市産のフレッシュハバネロで作った、ピリッとした辛さをアクセントにした爽やかドレッシングという説明が魅力的なので、さっそく使ってみました。

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 まずスペインのおふくろの味、「ガスパッチョ」にタラ~リとまわしかける。トマトベースにトマトだから、合わないはずはない、と思いつつ。うん、我が家の定番がさらに夏らしく爽やかになった。トマトやタマネギやリンゴ酢なども入ったドレッシングなので、タバスコのような強烈さはなく想像していたよりずっとマイルド。しかもコクがあっておいしい。

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 つぎは新鮮なイワシをツミレにしてシソで巻き、それをフライにした料理に。これもトマトサルサをかけてその上からこの ドレッシングをひと振り。素晴らしい!これもいけます。本場のバスクバルでも人気メニューになりそうな美味さ。
 それにしても日本で、しかも兵庫県でハバネロを栽培していたとは。驚きです。だからドレッシングにも、乾燥ものではなく採れたての生を使える。辛さの中にフルーティな香りがほんのりするのは、このせいでしょうか。これはかなり使える調味料です。

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2015年7月 8日 (水)

舟越 桂、永遠を生きる人物

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 静謐で瞑想的、と形容されることが多い舟越 桂の彫刻。穏やかにどこか遠くを眺めているような人物たち。ご覧になって強く印象に残っておられる方も多いと思う。いま兵庫県立美術館で開催中の『舟越 桂 - 私の中のスフィンクス - 』展では、最新作を含めた30点の彫刻作品と、数十点の素描や版画作品を一度に見ることができます。
 ここにはいない、あそこにもいない、もしかしたらどこにもいない。しかしどこにでもいる、そんな人物像の数々。古い聖堂に身を置いたような厳粛で清々しい気分になる作品群を、ぜひご堪能ください。

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 1951年生まれ、現代日本を代表する彫刻家・舟越 桂は、楠を材料にした木彫に彩色し大理石の玉眼をはめた独自のスタイルで有名になった。超リアルだけれどどこか現実離れした不思議な人物像。私にはビザンティン文化の世界観に似ているように思える。東洋でもない。西洋でもない。そして近代主義に侵される以前の世界。科学も、魔法も、哲学も、神学も、すべて同列に論じられていた時代。生と死がもっと近く、この世とあの世がつながっていたころの人間は、きっとこんな顔をしていたのでしょう。永遠を生きることができた時代の人たち。

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 ビザンティンと思ったのは私の無知で、古代エジプト人や古代ギリシャ人も、マヤやインカの人々もこんな世界観を持っていたのだろう。ということは、科学技術が発展し経済学が進歩した近代以降の(つまり私たちの)価値観が、人類の歴史においては極めて少数派で、現代社会は特殊な進化を遂げたガラパゴスなのかもしれない。
 こんな妄想を膨らませるのは、舟越の作品が静かだが強烈な磁力を発散しているからだ。百の言葉よりはるかに強い沈黙。こんな表現もあるのだ。

舟越 桂 私の中のスフィンクス
兵庫県立美術館
2015年6月27日(土)~8月30日(日) 

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2015年7月 5日 (日)

グラン・ブルーの海

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 とてつもない水圧と戦いながら、光も届かない深みへおもりを手に持って降りてゆく。そして生還するのに途中で体内の水圧調整をしなければ血液が泡立って潜水病にかかってしまう、もちろんそのすべてを一息で。そんな哲学的ともいえる過酷なスポーツに私たちは魅了されました。それがリュック・ベッソン監督の『グラン・ブルー』。

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 舞台となったのはシチリア島タオルミーナ。海岸から200m以上の高台に、古代ギリシャ人がつくった美しい海のリゾート地です。素潜り(フリーダイビング)で90mを超え、100mを超え、当時の世界記録を競っていたジャック・マイヨールとエンゾ・マイオルカの物語。1988年の映画で、主演の俳優さんは名前も忘れましたが、ライバル役のエンゾを演じたジャン・レノは強い印象を残し、大スターになりましたね。

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 青く美しいイオニア海と煙を吐くエトナ山。これだけの絶景はちょっとない。これがテアトロ・グレーコ(古代ギリシャ・ローマ劇場)からの眺め。この『グラン・ブルー』が縁なのかどうかは知らないが、古代劇場では毎年夏に映画祭が開かれているそうで、大型スクリーンの設置などの準備が進められていた。雨の多い日本の夏では野外映画祭なんて考えられないけれど、ここは地中海性気候だから大丈夫なのでしょう。

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 海岸へはゴンドラで降りられる。(歩けなくはないが、トンデモナイこと) 降りた前のビーチが有名なイーゾレベッラ(美しい島)につづく。ただしこのビーチ、砂ではなく石ころだ。だから裸足では足の裏が痛い。なにせヤワですから。でもせっかく来たのだから、と海に入る。砂じゃないから水の透明度は抜群だ。波に揺られ、岩に体をぶつけ、グラン・ブルーの海で泳いだ実績だけは作りました。そのせいで身体中すり傷だらけ、とほほ。

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2015年7月 2日 (木)

サグラダファミリアに恋する

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 2026年に完成するという話を、もうほとんどの人が信じるようになりました。まだいちばん高い構造物のイエスの塔も、その次の聖母マリアの塔も姿を現していない。それでも工事は着々と進んでいます。
 入場する前に受難の門の側にある公園の池に映るサグラだファミリアを眺める。逆さサグラだファミリア。世界中からやって来た観光客たちが写真を撮りまくっているすぐ横で、地元のおっちゃんたちはペタンクに興じている。「うるせいな、なんか珍しいものでもあんのかよぉ?」といった言葉すら出ないほど、日常的。

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 写実的な彫刻のファサードのほう、つまり早くできていたほうの『受難の門』から入る。一昨年の秋に比べて外観に劇的な進展は見られなかったが、ステンドグラスや天井のメダリオンなど内部の装飾が次々と仕上がっている。それにつれて、まるで天国に来たかのような美しい光の洪水。ここが天国なら早く来たい、と思わせる。(でも意外と順番は遅いかもしれない) かなりモダンなステンドグラスはそれぞれが旧約聖書の場面を表しているが、そのディテールよりは透過してくる光の色味が強く印象に残る設計だ。

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 一昨年もすでに完成していたが、大木がそびえたつ森を思わせる内陣はなんど見ても感動する。まわりの壮大さに比して主祭陣のキリスト像がすごく簡素なのも好感が持てる。従来のカテードラルのようなこけおどしがないのだ。いまは観光客であふれているが、ガウディが考えた本来の姿は庶民が気軽に訪れて祈りをささげる場なのだ。もう6回目の訪問になるが、来れば来るほど好きになる場所。個人的な聖地です。
 早く天国に来たい、とさきほど書きましたが、なにがなんでも2026年までは長生きして、ここの完成を観に来るぞ!

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