高松次郎、創作の秘密
中之島の国立国際美術館で開催中の展覧会、「高松次郎 制作の軌跡」は、予想以上におもしろい。超有名アーティストだから、いくつかの作品はよく知っていた。影のシリーズの大作がここ国立国際美術館のB1F正面ロビーに飾られていたので、みなさまもご覧になっていると思います。もちろん今回の展示でも、これが主要な作品として扱われている。
代表的な「影」のシリーズ、「遠近法」のシリーズ、「形」のシリーズなどから、彼が1998年に亡くなるまで、現実の世界と視覚的な認識のズレに関心を持ち続けた軌跡が網羅されている。
出品作品は絵画、立体作品、版画が約90点。ドローイング約280点。書籍・雑誌・絵本が約40点。高松の全貌がわかるように構成されている。感性ではなく論理で美を創造する高松次郎。だからたくさん展示されているドローイングがとても興味深い。後の完成作品のいわば設計図のような位置づけで、創作の過程やアイデアの誕生の様子がうかがわれておもしろい。レオナルド・ダヴィンチの手稿にあたるものかもしれない。それらは私たちに今なお新たな発見と新鮮な刺激を与えてくれます。
高松次郎 制作の軌跡
国立国際美術館
2015年4月7日(火)~7月5日(日)
10:00~17:00 月曜休館
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