ニセアカシアは可哀そう?
もうニセアカシアが満開になっている。和名はハリエンジュ。西田佐知子の「アカシアの雨がやむとき」のアカシアは、この樹らしい。北米原産で明治のはじめに渡来したマメ科の植物、高さは25mぐらいになる。マメ科だけあって、根粒菌と共生し栄養源の窒素を固定化できるので、ヤセ地でもぐんぐん育つ。そのために街路樹や公園樹として、また治山、砂防に植栽されてきた。以前はハゲ山だった六甲山にも植えられ、それが野生化してどんどん勢力を広げている。
白い花を房状につけ、強い芳香を放つ。これからの時期、山を歩いているとニセアカシアの花の甘い香りがただよってきて、あたりを眺めまわすことになる。当然この香りに誘われて虫が集まってくる。日本産のハチミツはこのニセアカシアかレンゲがほとんど。
このようにいろいろ役立ってきたニセアカシアですが、近年『日本の侵略的外来種ワースト100 』に選定されたそうです。たしかに日本の固定種が減っていくのは困ったこと。でも人間の勝手で持ち込んで、さんざん利用したあとで侵略的と呼ぶのも、なんか可哀そうな気がしませんか。
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