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2015年2月

2015年2月28日 (土)

雪ダルマ制作器?

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 先日このブログで書きましたが、六甲山天覧台の雪ダルマ。同じような小ぶりなサイズがそろっているなぁとちょっと不思議に思っていました。その後また登って行ったとき、こんな器具を見かけました。ここに雪を詰め込んでパカッとフタをしたら、出来上がり。ハイ。Photo_4 まるで鯛焼き器のようじゃないですか。これを使った雪ダルマづくり体験、一回100円なり。雪も積み上げてあります。目や鼻になるパーツも用意されています。六甲山ウインター・フェスティバルのメニューのひとつ。
 むかしは雪玉を転がして大きくして雪ダルマを作っていました。あまり雪が積もらない関西では、その方法でやると土がいっぱいついて汚くなったものです。カタチもきれいにできないし。で、こんな器具を考えた人がいるのでしょう。子供たちは手軽に雪遊びが出来て大喜びです。そのうち雪国に行って、もっともっと大きな雪ダルマを手作りしてほしいものです。

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 六甲山ウインター・フェスティバルの目玉の出し物は、氷の彫刻。何人ものアーティストがチェーンソーやノミを使って制作していました。犬とサルを従え肩にキジをのせた桃太郎やハートの背もたれがあるベンチなど、豪快にかつ繊細に作業を続ける。完成すると赤やグリーンの色鮮やかなライトで照らされ、透き通った光とテカテカと反射した光が美しい対比を見せる。幻想的な氷のオブジェを楽しめる季節も、もうそろそろ終わりです。
 市街地ではなかなかできない雪遊びと氷の彫刻の鑑賞。冬の六甲山の一コマでした。

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六甲山ウインター・フェスティバル
2月19日(木)~3月1日(日)
10:00~20:30

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2015年2月25日 (水)

アメリカン・スナイパーで考える

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 アカデミー賞は残念だったけれど、さすがクリント・イーストウッド監督。素晴らしい。戦争について、兵士について、勇ましさについて、殺すことについて、殺されることについて、深く考えさせられる作品です。
 いままで戦争をテーマにした映画はたくさん作られてきた。そのほとんどは実際に起きた戦争の意味を理解することを目指していた。だから太平洋戦争とかベトナム戦争とか、とうぜん具体的な戦争が描かれる。でも『アメリカン・スナイパー』は違う。舞台はイラク戦争なのだが、場所も時代もあまり重要ではない。ここで描かれているのは、従軍した兵士の精神が病み人格が壊れていく様。これだけ個人にフォーカスした戦争映画は珍しい。

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 一兵士にとっての戦争の真実。それは大統領や首相が考える戦争とは別物だ。軍の司令官の戦争すらまったく違うものに思える。極限の緊張、強すぎる刺激、それらが日々続くことによる平常な判断力の麻痺。愛する家族のために、仲間のために、国のために戦い、なんとか生き延びて帰還しても元の生活に戻れない。戦場と故郷の街とのギャップ。強い虚無感と疎外感から立ち直れない自分を責めさいなむことで、ますます精神に変調をきたす。Photo_2
 この映画のテーマは、戦争は「人間」を壊す、ということ。命を失った兵士や市民はもちろん、勝者であるはずの生き残った兵士でさえも壊れていく。そこには勝つ喜びもなく、仕事を成し遂げた達成感もない。残るのはむなしい勲章だけなのかもしれない。

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2015年2月22日 (日)

巨匠いっき見!だそうです

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 神戸市立博物館で開催されている「チューリヒ美術館展」。ホドラーやセガンティーニなどスイスの作家はもちろんのこと、ヨーロッパの19世紀末から20世紀半ばにかけての秀作がずらりとそろう。印象派からシュールレアリスムまで、有名どころは網羅したコレクションだ。たしかに巨匠いっき見!のキャッチコピーにウソはない。上と下はチラシをスキャンした画像。これに書かれている名前を見れば、すごい!と思うでしょ。33人のアーティストの計68点の作品が楽しめます。

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 チューリヒ美術館がこれだけの作品をコレクションしているということは、この時代スイスが豊かで富が集積していたことと名品を見分ける目利きがいたことに他ならない。文化的な成熟度が高かったのだ。こういったコレクションは、ある時代の潮流を知る上ではわかりやすいが、誰か特定のアーティストの作品をじっくり見たいという場合は物足りない。そんななかで充実しているなと感じたのは、シャガールの油彩とジャコメッティのブロンズ像。そしてやっぱりホドラー。先日ホドラー展を観たばっかりなので、それを補足する意味でも良かったです。

チューリヒ美術館展
神戸市立博物館
2015年1月31日(土)~5月10日(日)

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2015年2月19日 (木)

六甲山のポップな雪ダルマ

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 陽ざしが少し春めいてきた、と感じませんか? とはいえまだまだ寒い日もあります。特に山の上では、池の氷もまだ融けません。でも六甲山のこの雪ダルマは、ちょっと融けかけ。見かけたのはTENRAN CAFEの前の広場です。
 六甲ケーブルの山上駅にある天覧台という展望台があります。淡路島から須磨浦、神戸の街、ポートアイランドに六甲アイランド、芦屋浜、西宮、大阪もキタの高層ビル群からアベノハルカス、南港、堺、関空から友ヶ島水道の沖ノ島と地島まで一望できる六甲山系随一の展望台です。むかし天皇陛下が来られたことからその名がついたそうだ。昭和天皇だと思います。

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 かわいらしい小ぶりの雪ダルマがたくさん並べられて、ふつうの雪ダルマとはちょっと違うポップなイメージ。ひとつひとつが個性的で、「これは誰々さん」、「これはあの人みたい」とワイワイ楽しみながら作ったようですね。こんな遊び心が、私は好きです。まわりに雪が積もったなか、ポツンとさびしそうに立つ雪ダルマ。伝統的な季節の風物詩はたぶんこんなイメージでしょうか。

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 この広場では雪をしっかり楽しんだ様子が見て取れる。藤棚の下のベンチのまわりもちっちゃい雪ダルマがぐるりと取り囲んでいる。おとぎ話の小人がヒョコヒョコと地から湧いてきたようなおもしろさ。これぞ雪の苦労を知らないからこそ生まれる発想かもしれません。雪国の方々には申し訳ない気もしますが、雪が珍しい、雪が楽しい、と感じる人が日本に限らず世界中にたくさんいるのですから、なにか新しいビジネスチャンスが見つかるかも。ネガティブなイメージをポジティブに変える。考え方次第で人生はハッピーになると思うのですが、いかがでしょうか。  

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2015年2月16日 (月)

ホドラー、リズムの絵画

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 ホドラーの絵の解説では「リズム」と「パラレル」という言葉がよく使われる。これは自身も述べていたし、当時の美術評論家も使った表現だ。同じような形態が続くことによってリズムが生まれ、絵が力を増すと考えたようだ。それはホドラーが大画面の壁画制作に情熱を傾けたことに関係が深いと思う。一枚のタブローと違って、大きな壁画はいい意味での「装飾的」と呼ばれるようなアイデアと技法がないと画面が持たない。同時代のクリムトやムンクなど壁画に意欲的に取り組んだアーティストはみんなそういう共通性がある

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 そしてホドラー独自の特長は、やはり「身体性」の表現に尽きるだろう。ポスターやチラシのメインビジュアルに使われている『恍惚とした女』や、それと対をなす『悦ぶ女』などはまさにそんな作品だ。ドガの踊り子やマチスのダンスより、もっと直截的にもっと深く身体の動きを追求していると思う。ちょっと荒唐無稽かもしれないが、東洲斎写楽が歌舞伎役者の決めのポーズを描いた浮世絵に似ていると感じました。もちろん両者はまったく別物で、ホドラーが全身の身体を追求したのに対し、写楽は身体の中でも特に顔の筋肉を強調している。

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 私が好きな作品で『夕べの休息』という油彩がある。ホドラー展の中にあっては少し異色な比較的静かな作品だが、よく見るとなにげなく立っているだけに見える女性は、まるでコンテンポラリーダンスの動き(静止)のようじゃないですか。緊張感あふれるポーズ。そして坂道の反復。やはりホドラー以外ではありえない。自然の中という情景を借りてはいるが、ステージの上にいるダンサーの劇的な姿。なにげないどころか周到に構成された一枚だ。20世紀初頭からのモダンダンスの勃興と連動した「身体性」への関心と美の探求。フェルディナント・ホドラー、予想以上の感動を与えてくれました。

日本・スイス国交樹立150周年記念
フェルディナント・ホドラー展
兵庫県立美術館
2015年1月24日(土)~4月5日(日)

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2015年2月13日 (金)

ホドラーって誰だ?

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 スイスの巨匠、その全貌に迫る大回顧展。そんなキャッチフレーズで始まった兵庫県立美術館の「フェルディナント・ホドラー展」へ行ってきました。私はホドラーという画家を知らなかったのですが、スイスでは国民的画家として親しまれているそうだ。彼は19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した画家で、身体の動きを象徴的な美に高めた作品が多くみられる。アルプスの自然を描いた作品も数多く残したが、これら自然の山岳や湖や空の雲もまるで生きているような身体性を感じる。これが予想していたよりおもしろい。

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 100年ほど前に中央銀行からお札の絵柄を依頼されて描いた『木を伐る人』と『草を刈る人』。50スイスフラン札と100スイスフラン札の裏面に、1911年から1978年の失効まで長く使われていた。その油彩の原画がここに揚げた2点の作品だ。思い切った構図、大胆な描線が特徴的な印象的な絵でしょ。当時の国を支えた林業と農業の働き手をモチーフに、身体に力がみなぎった瞬間を見事に静止させている。モダンバレーや前衛舞踏の身体の動きや決めの姿のようじゃないですか。じっさい当時の前衛的なダンサーとも親交があったそうだから、おたがい影響を与えあっていたのでしょう。

日本・スイス国交樹立150周年記念
フェルディナント・ホドラー展
兵庫県立美術館
2015年1月24日(土)~4月5日(日)

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2015年2月 9日 (月)

乗鞍高原スノーシューハイク

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 スキーも楽しいけれど、もっと自然に近づける冬の遊びがスノーシューハイキング。今回の乗鞍高原ハイキングの目玉は氷に覆われた善五郎の滝。裏六甲の凍結した滝も美しいけれど、これはまた格別。この滝壺へたどり着くには、崖沿いの細い山道をたどり急な鉄階段を下りなければならない。凍りついた上に雪が降り積もり、さすがのスノーシューでも手すりにしがみついて一歩一歩慎重に横歩きしないと、足を滑らせて谷底へ落ちてしまいそうになる。Photo_4 でもその努力は十分報われます。幅8m、落差20m以上の大きな滝が凍りついた様は圧巻です。
 しかも色がとても美しい。写真は日陰になっているからわかりにくいけれど、ほんとうに氷の色が青いのです。氷河湖の白濁したブルーではなく、透明な淡いブルー。それに氷の造形が素晴らしい。フィレンツェのピッティ宮にあるグロッタ(洞窟)のようだ。いやむしろピッティ宮がこのような自然の造形を真似たのだが。このイタリア語のグロッタという言葉、グロテスクのもとになった言葉です。氷瀑は自然がつくり出した美しい芸術作品だけど、どこかおどろおどろしいところもありますね。氷の魔物が潜んでいそうな。

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 この日は観光センターから一の瀬園地、牛留池、休暇村とまわり、善五郎の滝を見て観光センターに戻るコース。ざっと5時間の雪遊び。危険を感じるのは滝のまわりだけで、コースのほとんどは明るい森の中の散策です。夏場はブッシュが繁っていて歩けない森の樹々の中も雪のシーズンなら自由に通れる。ウサギやカモシカやサルになった気分。とはいってもトレースを確認しながら歩かないと、迷子になります。そのまま日が暮れたら遭難さわぎ。スノーシューハイキングで遭難なんて、恥ずかしいですよね。
 乗鞍山頂は雲がかかって見えなかったのは残念でしたが、ほどよく汗をかき、気分もリフレッシュ。いい冬の一日でした。

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2015年2月 6日 (金)

薪ストーブにはエコファン

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 ストーブで暖められた空気は上にあがる。だから薪をどんどん焚いても足元はうすら寒い、でも吹き抜けの天井や二階はムッとするほど、ということが起こる。いくら薪ストーブは優しい暖かさで気持ちいい、といっても暖房器具の宿命からは逃れられない。なんとかこの問題を解消したいと思って、シーリングファンや送風機などの勉強をしているときに教えてもらったのが、このエコファン。カナダのCaframo(カフラモ)社のユニークな製品です。安曇野の薪ストーブ屋さんへ、どんなものか体感しに行き、即買ってしまいました。

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 薪ストーブの上で回転している高さわずか25cmほどの小さな扇風機のようなものですが、これが大変なスグレモノ。ストーブの発する熱を利用して自分で発電し、ファンを回す。そして部屋の中に暖かい空気の流れをつくり、温度差を改善する。つまり最大の特徴は、モーターでファンを回しているのに電源がいらないこと。だからエコファンなのだ。薪が燃えだしてストーブの温度が上がってくると、羽根がゆっくり回りだす。温度が上がれば回転数も上がり、せっせと温風を送る。極めてシンプルだ。上部と底部の温度差で電子を作って発電するエコファンの原理は、ゼーベック効果と呼ぶそうだ。

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 またこのサイズがちょうどいい。小さなファンがほとんどわからないぐらいの空気の流れをつくり出す。大きな風や強い風は、かえって寒く感じることが多いでしょ。部屋の空気がどのように流れているか、夏場の外仕事用の蚊取り線香を出してきて確かめたら、たしかにゆるやかに煙が流れるのです。体では感じなかったけれど、微かな風が確実に暖かさを部屋の隅まで運んでいる。上々の効果が確認できました。もし効果がなかったとしても、エコファンはうちの薪ストーブの上に置かれ続けたことでしょう。そのほれぼれする美しいデザインゆえに。

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2015年2月 3日 (火)

奈川の冬

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 お昼の12時。快晴。気温マイナス7度。朝はマイナス18度まで下がっていた。なぜか写真で見るとうららかな陽気のようです。こんな寒さ厳しい朝は外に出ると顔が痛い。でも手は厚手の手袋なしでは耐えられないから、顔の皮膚は鈍感なのだろうか。面の皮が厚い、というけど本当にそうだ。ただ家に入って鏡を見ると、顔が土気色になっている。このまま何時間もいると、きっと凍傷になってしまうんでしょうね。
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 お昼の12時。雪。気温マイナス2度。写真で見るとモノみな凍るような寒々とした雰囲気だが、じつは雪が降る日は寒さが緩む。朝がマイナス6度だったので、一日の気温差はあまりないということ。吹雪じゃなければちょっと外を散策するには適しています。

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 樹々も道も家も、すべて白が覆っている。しかも光が弱いので色が消え、白からグレー、そして黒へのグラデーションが美しいモノトーンの世界。電柱やガードレールや派手な色合いの建物など人工物の醜さが緩和されて、無垢の自然にかえった感じがします。自分も自然を壊す人間の営みに加担しながらこんなことをいうのは身勝手でしょうか。

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