穏やかな善き年であれ
昨年も世界は戦争や災害、事件や感染症などで多くの命が失われました。悲しいことです。世の中はそんなに急には変わらない、と思いつつも「今年こそ平和であれ、善きこと多くあれ」と願わずにはいられません。そこで年の初めにアッシジの聖人サン・フランチェスコの言葉をお届けしたいと思います。
アッシジにはサン・フランチェスコをしたって世界中から巡礼者が詣でます。昨秋フランチェスコ聖堂を見学に入ったら、ちょうどミサがおこなわれていました。それに同席したときのこと(と言っても言葉もわからないし、ただ後ろに立っていただけなのですが・・・)。 ミサが終わったと思ったら、横の人も前の人もみんな周りの人たちと握手を始めたのです。もちろん私たちに対しても。「なんだ、なんだ」と思いながらも、「ありがとう」と言いいながら笑顔で握手を返す。よくわからないけど、この場の人はみんな友達だということなのでしょうか。なんだか心が温かくなってジーンときてしまいました。しばらく動くことができないほどの大きな感動。あとで調べると、人はみな兄弟、犬や小鳥も兄弟、というフランチェスコの教えがあるそうです。フランコ・ゼフィレッリの映画『ブラザー・サン シスター・ムーン』をもう一度見たくなりました。
Pax et bonum ラテン語で平和と善をあらわすこの言葉は、フランチェスコ修道会のあいさつのように使われているとか。英語ではPeace and goodです。じつはPAXREXというギャラリー名を付けたときは、この言葉を知らなかったのです。でも何か不思議なものを感じました。フランチェスコ聖堂の前庭の芝生にも、PAXの文字にそろえられた植え込みが。みやげ物屋にはこの言葉のTシャツや絵はがきが。アッシジの街にはPaxの文字があふれていました。平和で穏やかで、善きもの善きことがあふれる地上の楽園。世界の地にこんな日々が訪れますように。
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