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2014年12月

2014年12月28日 (日)

生田神社も迎春準備

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 思いのほか早くやってきた寒波で冷え切った年の瀬になりました。お正月も寒くなりそうな予報です。でも初詣で客を迎える神社は、いまがいちばん忙しい時。毎年200万人以上の初詣で客でにぎわう生田神社の様子をちょっと見てきました。
 東急ハンズの横の鳥居をくぐると、参道には早くも神戸を代表するホテルやお店やブランドの看板が掲げられている。灯ろうのようなものもずらりと立つのでしょうか。準備は着々と進んでいるようです。
 

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 楼門の前には立派な門松が! ん? フツーは門松でしょ、というところだが、よく見るものとちょっと違う。真ん中に大きく一本、それも松じゃない。杉なのだ。これは『杉盛り』というそうだ。なんでも生田神社はまだ布引の山に社殿があった大昔に、松の木が倒れて社を壊したことから松を忌み嫌うようになったそうな。だから門松を飾らないどころか境内に松の木は一本もない。社殿の裏には広大な生田の森がありますが、もちろんここにも一本もありません。
 ちょっと説明が長くなりすぎましたが、この杉盛りから注連縄が門に向って何本も張ってある。なるほど、この下をくぐってお参りするのか。

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 門を入ると両側にお札やおみくじ、お守りや破魔矢、干支の置物や飾りを売るテントがずらりと並んでいる。左手の生田神社会館の前には干支の大絵馬も奉納されている。「祥光致福大羊」というタイトル。羊は祥なり、めでたい羊・月・星の光が年の始に福を呼ぶ。というよくわからない説明がついていました。そういえばこのヒツジ、宇宙遊泳しているみたいで不思議な雰囲気。
 ここは恋愛成就で有名な神社なので、ふだんから若いカップルの姿が多い。それも全国から来ているようだ。松の木が一本もない神社なんて全国でも珍しいと思うから、いっそのこと『待つ』ことなく恋愛成就するありがたーい生田神社、と再プレゼンしたらもっと参拝客が増えるかも。スミマセン、余計なお世話でした。

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2014年12月24日 (水)

インターステラー、星と星の間

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 SF、と聞いただけで毛嫌いする人もいるらしい。人類破滅の危機。 ワープ。時空のゆがみ。太陽系外の惑星探査。人類の宇宙への移住。ブラックホール。もうこれらの言葉を聞いただけでだけで、リアリストの方は我慢ができないかもしれません。でも、だまされたつもりでぜひご覧いただきたい。『ゼロ・グラビティ』より壮大で、『アバター』より知的で、『2001年宇宙の旅』より感動的で、『ET』より奥深い。それがいま公開中のクリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』です。ネタバレにならないよう気を付けて紹介したいと思います。

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 正直、お客さんの入りはあまり良くありません。でも上映が終わって場内が明るくなるまで、誰ひとり立ち上がる人はいませんでした。私も映画の世界に入り込んでしまって、しばらく立ち上がれませんでした。最近はエンドロールが始まったら観客が立ち上がってぞろぞろ出て行くケースが多いのに。せっかく余韻に浸りながら、スタッフ名を目で追ったり、音楽に耳を澄ましたりしているのに・・・。この映画は稀有な例です。
 このあと何を食べようかとか、帰りの電車の時間はどうかなど現実に戻ることを忘れていたのは、どの映画以来のことでしょうか。。

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 SFといえば特殊撮影やCD技術を駆使した、見せかけに力点をおいている作品が多いのは事実です。しかしこの『インターステラー』は違う。最新の宇宙物理学の成果を取り入れ、リアルな表現を追求しているのはとうぜんですが、なによりも大切なテーマは親子の愛と絆。それも時空を超えたスケールの大きなストーリーで展開される。そしてアインシュタインの相対性理論に基づく時間の概念が心を打ちます。
 観客が少ないのは上映時間も169分と長めで、派手なドンパチもあまりなく、少し地味なのかもしれません。でも一瞬も目が離せない、すごい作品です。できることなら口コミで評判が広がり、一人でも多くの人が鑑賞されんことを祈っています。

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2014年12月20日 (土)

震災 記憶 美術 という展覧会

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 もうすぐ阪神淡路大震災から20年。BBプラザ美術館では13人と1組の作家たちによる展覧会「震災 記憶 美術」が開かれている。震災に真摯に向き合って制作された平面、立体、インスタレーションなどの44作品が展示されています。WAKKUNさんの作品でできた入口を入ると、震災の年の夏ごろタウン誌「神戸っ子」に掲載された司馬遼太郎さんの感動的な文章が掲示されている。ギャラリーPAXREXにもよく来ていただいていた堀尾貞治さんや榎忠さんの作品もあります。それぞれの咀嚼の仕方、定着のスタイルはさまざまですが、テーマがテーマだけに重い。決して悲惨でも深刻でもないけれど。

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 参加しているアーティストは井上廣子、榎忠、金月炤子、古巻和芳+あさうみまゆみ+夜間工房、栃原敏子、中岡真珠美、西田眞人、秀島踏波、堀尾貞治、吉田英智、吉田廣喜、吉野晴朗、吉見敏治、WAKKUNです。アートが震災の記憶をどのように受け止め、どうかかわっていくのか。じょじょに記憶が風化し、特に東日本大震災が起こった後ははるか昔の出来事のように感じられる今だからこそ、この展覧会の意味があるのでしょう。そしてこの展覧会は『結論』を示すのではなく、『きっかけ』を与えてくれているのだと思います。

震災から20年  震災 記憶 美術
BBプラザ美術館
2014年12月16日(火)~2015年3月8日(日)
10時~18時 月曜休館日

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2014年12月17日 (水)

クリスマスの飾り物

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 すっかり寒くなり、クリスマスの雰囲気になってきましたね。この寒波が北海道や東北に大きな被害をもたらさないよう祈っています。
 我が家でもささやかにクリスマスを祝う飾りが登場しました。派手な飾りではなく、静かにイエスの誕生を祝う。そんなアイテムは、まずルーマニアンレースのツリーとベル。ヒイラギではありませんが緑の葉に赤い実。朝日が当たるリビングルームの棚の上にひっそりとたたずんでいます。素朴で温かい感じがとてもいいと思いませんか。

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 そして玄関には天使の置き物。これは昔このシーズンにイタリアに旅行した時に買ってきたもの。プレゼピオの飾りつけのためにいろいろ売られている人形のひとつ。プレゼピオとは聖書に書かれたイエス生誕の場面を再現した飾りのことで、バチカンの広場には原寸大の立派な馬小屋や人物、羊たちが登場する。一般的にイタリア人はあまりクリスマスツリーは飾らず、趣向を凝らしたプレゼピオで静かに祝います。24日まではこの中に赤ちゃんはいなくて、25日午前0時に赤ちゃん(イエス)を置くそうだ。なるほど。
 プレゼピオでは天使はほんの端役でしかありませんが、キリスト教徒ではない我が家では主役です。小さな天使さまに、世の中が平穏で安らかになるようお願いしましょう。

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2014年12月14日 (日)

20回目のルミナリエ

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 阪神淡路大震災の年の暮、犠牲になった人の鎮魂と街の復興を願って始まったルミナリエ。今年で20回目を迎えました。資金難のため、「今年が最後、もうこれで打ち切り」と毎年のように言われ続けながら、いろんな人たちの寄付金のおかげで20回も開催できたのは、ほんとうにうれしいこと。まだまだこの先10年も20年も続けていってもらいたいものですね。そのためにも、皆さま、ご寄付をお願いいします。

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 今年のテーマは『神戸 夢と光』 Kobe, citta dei Sogni e della Luce だそうです。先に向かって進む原動力が夢。その行く手を指し示すのが光でしょうか。
 激しい揺れのあとの真っ暗な闇、不気味な静寂。あの朝を思い出すと今でも胸がざわつきます。鎮魂と祈りで始まったルミナリエ。回を重ねるにしたがってエンターテインメントの要素が強く感じられるようになっていました。だから20回を機に原点に戻るのもいいんじゃないかと思います。今日の感謝と明日への祈り。なんか宗教っぽいかもしれませんが、この光のアートを見ていると素直にそんな気がしてきます。

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 いま各地で流行りのプロジェクションマッピングは、同じ光のアートでも、コンピューターを駆使して華やかにテンポよく画像が動き、観る者を驚きと感動で包んでくれる。それに対してルミナリエは穏やかで地味だ。動画になるどころか、点滅もしない。でもローテクで人間味あふれる表現は、どこかホッとする。プロジェクションマッピングがテーマパークのライトアップだとしたら、ルミナリエは教会のステンドグラス、または神社の灯ろうのよう。
 それでもよく見ると使用されているカラー豆球は6色使い。赤、ピンク、黄色、グリーン、青、白(電球色)。がんばっているんです。これを毎年イタリアから持ってくる。そして10人余りのデザイナーや職人がイタリアから設置作業にやって来る。ご苦労さんです。また来年もよろしく。

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2014年12月11日 (木)

ド派手な棺桶と祖先の像

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 民博の『イメージの力』展でいちばん衝撃を受けたのが、これ。ライオンからジェット機まで、ド派手な色とカタチが並ぶコーナーはアフリカのガーナ、棺桶のオンパレードです。これらは死者の職業や趣味にちなんで遺族が発注して作るという。ライオンやヒョウの棺桶は生前ハンターとして知られていた人物の葬儀で用いられた。イカや魚の棺桶は元漁師のもの。ベンツに乗っていた人、あるいは乗りたいと願っていた人物にはベンツの棺桶。世界を飛び回っていた国際的ビジネスマンの棺桶は、ブリティッシュエアウェイのジェット機というぐあい。

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 写真でご覧になるとオモチャのように感じられると思いますが、人を寝かせて入れるのだからそれなりの大きさがあります。リアルな存在感があります。死者を称賛する、葬儀を盛り上げる、死者にあやかって残された者の権威を高める・・・いろんな意味があるのでしょう。ま、それにしても直接的で欲望むき出し、すごい迫力です。日本人の死生観とはずいぶん違う。どちらかと言えば、古代エジプトのファラオが死後も不自由しないように船や武器、装身具や財宝を一緒に埋葬したのと似てるかもしれない。

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 そして世界中どこでも同じなのだが、美術・文化・宗教の発祥は誕生と死。誕生とはその民族の祖先は何か?ということ。人型の祖先を神とあがめるパターン。強い動物、たとえばワニなどを祖とする系譜。また太陽や海など自然の事物から生まれたという民族。それぞれがそれに見合う神話を持っている。表現方法も具象もあれば抽象もある。そのどれもが極めて高度な知性とイマジネーションでできているのが驚きだ。

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 ピカソや岡本太郎をはじめ、20世紀以降の芸術家がこれらにインスピレーションを受けて、素晴らしい創作をしたのもよくわかる。これからも、アーティストは自己の表現に行き詰ったら原点へ戻れ、じゃないけれど民博のコレクションを観に行くといい。その根源的なパワーに触れることによって、きっとあたらしい道を見つけるヒントに出会えることでしょう。
 『イメージの力』展はもう終わりましたが、これらは民博の収蔵品ですから、今後も別の切り口で順次展示されるはず。またの機会をお楽しみに。

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2014年12月 8日 (月)

民博、イメージの力

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 万博公園の民族学博物館へ『イメージの力』展を観に行ってきました。9月から始まっていたのに、開催期間が終わろうかというぎりぎりのタイミングで。国立新美術館で東京の人たちを大いに驚かせた話題の展覧会が、関西に帰ってきたものだから見逃すわけにはいかない。まぁ関西人としてはこんなコレクションが千里にある、ということをちょっぴり誇りに思いながら。

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 これは国立民族学博物館ができて40周年記念の特別展です。民博が所蔵する膨大なコレクションから約600点の造形物を精選して展示。「人間はその歴史を通じてさまざまなイメージを生み出してきたが、イメージのつくり方や受け止め方に、人類共通の普遍性はあるのだろうか」という問いに対する答えをさぐる、そんな展覧会だとチラシに書いてある。

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 仮面から彫像、衣服や道具にいたるまで、世界中の民族が作ってきたさまざまなカタチ。それらは神であったり悪魔であったり、人間を超越したパワーや日常からの解脱をめざして表現している。生命力の賛歌や死の恐怖からの解放を、真剣に愚直に考えているのだろう。決して受けねらいではなく、祈りにも似た純粋な情熱。芸術の目的とは何か、という問いに答えてくれるような気がします。と言っても、堅苦しくて息が詰まりそうなものではない。むしろおおらかな印象で、理屈抜きに核心をぎゅっとつかむ骨太な表現になっている。

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 人類共通の普遍性はあるか?という問いには、あると答えたい。生命の喜び、死後の心配。魔除けと利益への願望。それらをどうイメージ化するかは、気候風土や民族の歴史によってずいぶん違いがある。それが固有の文化だ。しかしその底に流れるものは、とてもよく似ていると思う。似ているということは、見方を変えれば、それが地球上に住む人類のイマジネーションの限界だ、と言えるのかもしれません。
 

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2014年12月 5日 (金)

笑顔を咲かせるリスちゃん

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 毎年クリスマスシーズンに開催されるフェリシモの恒例行事『ハッピー・トイズ・プロジェクト』。三宮の朝日ビルで、今年も展示が始まっています。世界のこどもたちへ手づくりのぬいぐるみを贈ろう!というこの活動、2014年のテーマは「未来のしあわせをはぐくむ種をまこう」、そしてキャラクターは「笑顔を咲かせるリスちゃん」です。なうほどリスは種や木の実が好きですからね。

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 思い出の服の端切れを再利用したり、ニットで編みこんだりして作ったリスちゃんが、世界のこどもたちを笑顔にする。素晴らしいプロジェクトです。Photo_4
 これまでに贈られたぬいぐるみは日本国内をはじめミャンマーやネパール、シリアやホンジュラスなど57の国と地域に48,000体以上にのぼるそうだ。こんな社会貢献をする企業ってステキだと思います。きっと働く人たちも笑顔いっぱいなんでしょうね。ルミナリエ見物の前にでもご覧になってはいかがでしょうか。

FELISSIMO
HAPPY TOYS PROJECT

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2014年12月 2日 (火)

ジャン・フォートリエって誰?

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 中之島の国立国際美術館でいま開催中のジャン・フォートリエ展。やっと行くことができました。サブタイトルに没後50年、戦後のパリを震撼させた抽象表現の先駆者に迫る、とあります。彼は「アンフォルメルの源流」と呼ばれているそうだ。アンフォルメル(非定形という意味)は第二次世界大戦後にフランスを中心にヨーロッパ各地で起こった前衛的な美術運動だ。でもちょっとなつかしい、もっと言えば古臭い感じ。ちょうど日本で具体が活動した時代に聞いた言葉だからかな。現代から見れば、歴史の一場面のよう。ジャン・フォートリエの名も歴史の霧の中に消えかけていたのが実情だ。

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 戦前のモンドリアンやカンディンスキーなどの幾何学的な抽象とは違って、油絵の具を厚塗りにしたり引っかいたりして、素材感やマチエールを重視。人物や静物、風景など対象があるものを単純化したりデフォルメしたりすることによって抽象的な絵に見える、というジャン・フォートリエの抽象表現主義。厳格に言うと抽象絵画ではない。Photo 悲惨な大戦争による人間不信や存在の不条理を痛感したことによる、不安定な心のありようを表現したのかもしれない。
 同じころのアメリカでジャクソン・ポロックやフランク・ステラが描いた抽象的な絵画、あるいは描くという行為の意味を追求した姿勢とは共通するものがあると思いました。また同時に、美術の主流はすでにアメリカに移っていたのだ、と改めて感じた展覧会でもありした。

ジャン・フォートリエ展
2014年9月27日(土)~12月7日(日)
国立国際美術館

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