METから、古代エジプト展
ニューヨークのメトロポリタン美術館が誇るエジプト・コレクションから、“女性”をテーマにした名品約200点がやってきました。METはとんでもなくでっかい美術館。フェルメールや尾形光琳などなど見たいものがいっぱいあって、それらを優先しているとエジプト・コレクションまで手が回らずまだ見たことがなかった。ただしエジプトものが素晴らしいことは知っていました。METのシンボルキャラクターが古代エジプトの青いカバ、ウィリアム君だから。(今回は来ていませんが)
じっさい見ていくと、女王ハトシェプストや女神ハトホルの石像や壁画、豪華な宝飾品や鮮やかに彩色された木の棺など粒ぞろいだ。とても3000年、4000年を経ているとは思えないほど保存状態が良い。
会場の神戸市立博物館はスケールはぐっと小ぶりだけれど、どことなくNYのメトロポリタンに似てるでしょ。新古典主義様式というのでしょうか、古代ギリシャ神殿のような重厚なファサード。そんな場所でMETのコレクション展を開催するなんて、なんとなく微笑ましい。
展示会場を出てグッズコーナーをのぞくと、ウィリアム君がいました。
ぬいぐるみやTシャツで。以前からなぜウィリアム君は青いのか?疑問に思っていましたが、今回の展覧会を見て謎が解けました。この青い素材は陶器で『ファイアンス』と呼ぶようだ。今回の展示200点のうちなんと40点ほどがこの青いファイアンスなのです。石やアラバスターやブロンズ・・・素材はいっぱいあるのに。よほど当時の王さまやお妃さまに好まれたのでしょう。スカラベやビーズはもちろん、チェスのようなゲーム盤や神事の道具にまで印象的な青いファイアンが使われていました。
メトロポリタン美術館
古代エジプト展 --女王と女神 - -
神戸市立博物館
2014年10月13日~2015年1月12日(月・祝)
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