雨後のキノコ
こんなに雨の多い夏は初めてでした。全国各地で大水や土砂崩れの被害にあわれた方々に、一日も早く平穏な日常生活が戻ることを祈っております。
日照時間が短くて、月間雨量は平年の数倍。猛暑日もあまりなかった。これは典型的な冷夏で、お米の収量が少なくてタイヘンだろう、と考えていたけれど、そうでもないらしい。冷夏は西日本の話で、東日本は暑い日が多くて大豊作だという。日本も広い。
で、久しぶりに晴れた一日、六甲山に登ってみればもうすっかり秋でした。そこかしこにキノコがいっぱい生えているじゃないですか。まさに雨後のキノコ。タケノコのようにニョキニョキという感じではなく、音もなく一斉に出てきて、気が付けば山はキノコだらけになっている、そんな驚きがあります。キノコは毒のあるものが怖いので、鑑賞するだけにとどめておりますが、上質のアートのようで楽しめる。
キノコの仲間は陸上の動植物のなかでも一二を争うユニークなカタチをしていると思う。ちょうど水中のクラゲが変わっているように。どちらも地球外の星からやって来た生命体のようでしょ。基本形がマツタケのようなカサと軸とすると、バリエーションは球形や脳みそのような不定形。また色も変化に富んでいる。濃淡さまざまな茶色が多いものだと思っていたが、いまの時期は真っ白や真っ黄色や真っ赤や蛍光オレンジなど、薄暗い林のなかでハッとするほど目につく派手派手カラーが目につく。
ところで、六甲山のキノコは「ちょっとかじってみました」というようなものをよく見ますが、これはきっとイノシシの仕業に違いない。雨のあとはミミズを求めて土を掘りかえすだけではなく、何か食べられるものはないか、とおいしそうな色のキノコを試してみる。でもマズイのか毒があるのか、ちゃんとは食べない。そんな具合に見えるのですが、はたして真相はいかに。
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