兵庫県公館の見学会
ゴールデンウイークの期間、元町の兵庫県公館が見学できます。もちろん無料です。毎週土曜日には公開されているのだけれど、ゴールデンウイーク中は特別でほかの曜日も。1902年(明治35年)に4代目の兵庫県本庁舎として建てられた建物で、鉄筋コンクリート造(壁式)で地上三階、地下二階。山口半六氏の設計で、中庭を中心とする回廊式のフランス・ルネサンス様式だそうだ。そういわれれば屋根の色カタチや階上にある中庭から見た雰囲気が、ちょっとフランソワ1世のアンボワーズ城に似ている。
神戸大空襲で内部が焼けたそうだが修理をして、1985年(昭和60年)から迎賓館と県政資料館の二つの機能を持つ公館として使われている。かつての知事執務室や大小さまざまな会議室、貴賓室など、110年以上の歴史とモダニズム建築ではありえない華麗な様式美が目を楽しませてくれる。ちなみに登録有形文化財です。
会議室の調度品もクラシカルないい雰囲気。1階の大広間のシャンデリアはとても美しい。これは県の花『のじぎく』をデザインしたそうで、電球の数は合計1,440個あるそうだ。床のカーペットも『のじぎく』模様。なるほど、ちゃーんと考えてある。こんなことを各所に待機しているボランティア・ガイドの人が、親切に教えてくれる。
天井の細工や階段の手すり、壁のステンドグラスなど、近代建築では切り捨てられてきた要素が、いきいきと美を競っている。それでもこれら内装のディテールはきっと戦後のものでしょうけど、なかなか立派でした。
また会議室や廊下などには兵庫県ゆかりのアーティストの作品が多数飾られている。小磯良平や白髪一雄、元永定正はとうぜんとしても、なぜか前庭にはブールデルの彫刻作品『ADAM』もありました。楽園のリンゴを食べて追放された原罪を悔いているのでしょうか。頭を抱えて苦悩している。これらの美術品は、もっと気軽に楽しめたらいいのになぁと思います。
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コメント
お久しぶりです、カツコです。
私の主人の母がそこでボランティアガイドをしています。
私は入口付近までしか入ったことがありませんが、奥はそんなことになってたんですね。
また義母にゆっくりガイドしてもらいたいと思います☆
投稿: カツコ | 2014年5月 2日 (金) 00時40分
久しぶりです、お元気ですか。
兵庫県公館には、ポイントごとにボランティアガイドの方がいらっしゃって、親切に説明してくださいます。
もしかしたらお義母さまにお会いしていたかもしれませんね。
投稿: ひろパパ→カツコさんへ | 2014年5月 6日 (火) 17時00分