バターケースの選択
キッチンで、食卓で、 新しく購入したバターケースを取り出して使うたびに、今は亡き母を思い出します。けいママのママはとてもきっちりした人で、新しいバターをケースに入れる時、毎回包丁できれいに等分して切っていました。
実家に泊まると朝はいつもトーストとコーヒー。母はパンの上に、そのカットした一辺をのせてオーブントースターに。チン!って音がして、焼き上がると同時にバターはジュワ〜とパンの上で溶けている。決して料理上手な人ではなかったけれど、母なりのこだわりで作られていたバター付きトースト。もしも母がまだ生きていたら、私はこのバターケースをもう一個余分に買って、母にプレゼントしたでしょう。
「このバターケースはカッター付きなんよ! バターをセットして、上から下へグニュ〜と押すと、ほら、10gずつにカット出来て、そのまま保存! どお?もう、包丁でわざわざ切らなくてもいいのよ!」。 母はきっと目を丸くして言ったでしょう。「へええ〜! 便利なものがあるんやなあ〜。えらいなあ〜、こんなん、考えて作る人・・・」。
けれど、結局母は娘の手前一度だけそのバターケースを使い、その後はまた包丁でバターを切るかも知れません。便利なキッチン・グッスとはそういうもの・・・なのかも。
朝の光がさんさんと降り注ぐ食卓で、今日も穏やかな朝食を取りながら、私はちょっとクスッとして、トーストを頬張ります。ちなみに以前使っていたバターケースも、結局捨てられないんですよねえ〜。
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