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2013年10月13日 (日)

尿素って聞こえは悪いが…

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 繊細なレースのような、美しい樹氷の結晶のような、この真っ白い物質は「尿素」だそうです、オシッコに含まれているあの尿素。でもご安心ください。尿素は無色・無臭。それにあなた、その高い保水性がお肌のしっとりを保つとかで、化粧品の材料として話題の成分なのですぞ。でもその尿素でどうやってこんなアート作品をつくるのでしょう? 
 向こうが透けて見え、重さを感じない。存在感を極力そぎ落としながら、なにか独特な気配がある。作者は化学に強いのでしょうね、きっと。この物質をアートの素材に使ったところが、成功の一因です。
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 この尿素でアート作品をつくっている作家が大西康明さん。これは六甲ガーデンテラスのホルティに展示してある、その名も「六甲白景 2」というインすたっレーション。クモの糸に砂糖か塩の結晶がついてキラキラと輝いているような、あるいは地下水が噴き出したような、また宇宙の未知の生命体がなぞの変容を遂げているような、いろんなふうに見える。でも作家がそれ以上に目指しているのは、観る人の想像力を掻き立て妄想の世界に誘うこと。日常とは違う奇妙な胸騒ぎを引き起こすこと。そうそう、下のほうも見てください。ね、床の石畳に積もった粉雪のような美しさを。
 昨年だったか、中之島の国立国際美術館で見た美しくも儚いナフタリンの彫刻を思い出しました。あれは徐々に消えてなくなるのだけれど、この尿素はどうなんだろうか。気になります。

六甲ミーツ・アート 2013
2013年9月14日(土)~11月24日(日

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