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2013年9月22日 (日)

モザンビークの奇跡

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 「武器をアートに」。え、「アートを武器に」じゃないの?と一瞬間違えた展覧会、サブタイトルは、モザンビークにおける平和構築。いま、万博公園にある国立民族学博物館で開催されています。アフリカのモザンビークでは1972年の独立から17年間も続いた内戦の結果、戦争終結後も大量の武器が民間に残されました。それを農具や自転車、ミシンなどと交換することによって回収し、平和を築きあげようというプロジェクトが進められたそうだ。
 しかもその回収した銃器を使ってアート作品を作るという。「自転車に乗る親子」、「本を読む人」、「パンを焼く人」、「ギターを弾く人」、「鳥」、「犬」、「とかげ」・・・どれも平和だからこその日常の尊さが表現されている。ArmsでArtを! 素晴らしいじゃありませんか。戦争をする道具が、世界に平和のメッセージを伝えるアートに。
 AK47カラシニコフ自動小銃(旧ソ連製)。AKM(中国製)。ピストル(ドイツ製)。リボルバーピストル(ブラジル製)。G3ライフル(ポルトガル製)。ワルサーPPX(アメリカ製)。RPG-7対戦車ロケット弾発射器(旧ソ連製)。これらは展示されたアート作品に使われた武器です。そのどれ一つとしてモザンビーク、いやアフリカで作られたものはない。この悲しい現実をどう考えればいいのでしょうか。
 
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 この会場で紹介されていた言葉に感動しました。ちょっと長いけど紹介します。「僕は、ずっと持っていた銃と交換に、鋤と屋根をふくトタン板を手に入れました。でも、僕が手に入れて良かったと思うのは、銃に対する執着からの解放でした。銃を持っている間は、子供たちも僕のことを恐れて僕に近づきもしませんでした。妻も、僕がいつ殺されるか、またいつ戦闘に出ていくのかが心配で、いつも怖かったのだと言います。それが今、妻はこれまでにないほど、僕を愛してくれています」 ― 銃を手放して ―  テニソン・サトナ。
 モザンビークの『銃を鋤に』プロジェクトは、キリスト教会の司教の発案で始まり民間の人々が主体となって実施されている、という。そして自らの意志で銃を手放し、平和な生活を築こうと立ち上がった多くの人々に支えられている。モザンビークの奇跡。うーん、人間って捨てたものじゃない。人類の未来に希望が持てる展覧会でした。

武器をアートに
― モザンビークにおける平和構築 ―
国立民族学博物館
2013年7月11日(木)~11月5日(火) 水曜休館

 

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