御岳の紅葉は9月末ごろから
標高3,067m。木曽御岳に紅葉を探しに行ってきました。地元では「日本一早い紅葉」と自慢しているので期待していたけれど、やはりまだ早いようだ。見ごろになるのは今月末か来月の初めぐらいからじゃないでしょうか。そのなかで真っ赤に熟した実が美しいナナカマドが目立っていたかな。でも葉は赤じゃなくて黄色に変わっている。去年は10年に一度の紅葉と言われたが、今年の紅葉はあまりよくないのかもしれない。
それにあいにくの天候で、頂上はガスがかかってまったく眺望がなかった。トホホの気分。登る途中に降りてくる人から聞いたのだが、今朝は一瞬だけどガスが晴れ、ご来光と富士山をばっちり拝めたそうだ。運のいい人がいるもんだ。でもまぁ雨や雷に比べれば、良しとしなきゃ。御岳は信仰の山、きっと信仰心の篤い人はお天気に恵まれるのでしょう。というより、台風が近づいているのを知りながらの登山。はっきり言うとバカですねぇ。
でも遠くは見えなかったけれど、森林限界あたりに白い美しいオブジェがたくさんあるのを発見した。曲がりくねった木の根が枯れて白くなったのか、とも思ったが、よくよく考えればハイマツの立ち枯れ。ハイマツだから地面を這うように生えていた幹が枯れて白骨化したものでしょう。まさに白骨、雨風にさらされた凄惨な美しさです。これも自然が生みだした驚異の美。これの原因の一つが活火山・御岳が噴き出している亜硫酸ガスじゃないだろうか。2,800mを過ぎたころから時おりイオウっぽい刺激臭がしていた。山小屋のご主人によると「西風の日は、噴火口から亜硫酸ガスが吹き流されてくる。臭いを感じたら吸い込まず、横を向いてやり過ごしてください」。そんなにうまくいくかなぁ。
降りるとき、ほんのわずかな時間ガスが晴れ、雪渓の横に神秘的な青い水をたたえた二ノ池が見えた。この水を見ると、疲れがスーッとひいてきた。できれば30年腐らないと言われるご神水で有名な三ノ池まで廻りたかったが、この天気。賽の河原で遭難するなんてお笑いなので、あきらめて下山しました。またの機会ということで。
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