あいちトリエンナーレのPR
「心臓音のアーカイブ」へ向かって歩いていると、アレッ、こんなところに作品展示があったっけ?と思う施設がありました。場所は豊島の唐櫃地区。ほら、いかにもという見え方でしょ。なにかの工場跡を利用したアートスペース、最近はやりのスタイルです。唐櫃美術館という看板が掲げられている。中に入って聞いてみると、ここは空き家になっていた元・海苔工場を改修したそうだ。しかも、今年が2回目の開催となる「あいちトリエンナーレ2013」のPRのために、瀬戸内芸術祭の会場に乗り込んだ、というわけです。でも、あまり「あいち」が強調されていない。まったく気が付かなかったぐらいだもの。もう一度外へ出て眺めると、たしかにポスターも貼ってあるけれどずいぶん控えめ。なかなか好感が持てます。
中には四角い木枠を積み重ねたおしろいオブジェや、東北の被災地で撮影されたモノクロ写真などが、暗い空間に浮かび上がって展示されている。名古屋と岡崎で、10月27日まで79日間の開催で、テーマは「揺れる大地・・・われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」。東日本大震災以後、生活も政治も文化も、すべて以前とは変わってしまったいま、芸術も変わらざるを得ない。というより、アーティストもこれを抜きに制作活動などできないのではないでしょうか。
あいちトリエンナーレは現代アートだけではなく、演劇、ダンス、音楽など舞台芸術も柱にする、ユニークな芸術祭です。ぜひまた名古屋に足をお運びください。忙しくなりそうですよ。あれ、すっかりPRの片棒をかついでしまいました。
あいちトリエンナーレ2013
8月13日(火)~10月27日(日)
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