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2013年8月11日 (日)

鏡の船、青への想い

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 「鏡の船」は文字通り小さな廃船を鏡張りにして、海に浮かべた作品だ。文字にするとそれだけのものなんだけど、実際に見るとこれが実にオモシロイ。揺れる波、石垣の岸壁、青空に白い雲・・・あらゆるものが映り込んで、常に色と形が変化する。それでいて実体としての船は姿をなくす。透明人間のように実像は消え失せ、見えているのは美しい虚像ばかり。
 なにやら最近の私たちの社会を見ているようではありませんか。文明化が進んで、情報化が進んで、便利で快適になったはずなのにリアリティがない。なぜなんでしょうねぇ。
Photo_4
 この「鏡の船」はクレイグ・ウォルシュ&ヒロミ・タンゴの作品で、豊島(てしま)の南部にある甲生(こう)の海岸で見られる。船から5分ほど歩いた古民家では、この船が沖合を漂っている映像が液晶ディスプレイで鑑賞できる。Photo_5そしてその横には地域の人たちから提供された古布で作った畳から天井まで伸びたオブジェが。海の底から生えたサンゴのような、地の底から湧き出たこの土地の魂のような、不思議なカタチとボリュームで深い存在感を発している。作家の海への想い、青への想いが心に残る展示でした。
 そして会場になったこの家は、五右衛門風呂やカマドがそのまま残り、人が住まないのがもったいないくらい素晴らしい状態。海辺の村の懐かしい暮らしと文化がしのばれます。虚像ではない実像の文化が・・・。

アートをめぐる旅
瀬戸内交際芸術祭 2013
夏:7月20日(土)~9月1日(日)
秋:10月5日(土)~11月4日(月・祝)

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