ビートたけし×ヤノベケンジ
ビートたけしが構想したプランをヤノベケンジがアレンジして制作した作品「ANGER from the Bottom」。坂手港から集落を抜け上り坂を歩いて約10分のところにあります。大きな古井戸の底から、とどろく音とともにゆっくりせり上がってくるのは大魔神か怪獣か、それとも邪悪な宇宙人か。ピカピカに光る金属でできた頭部にギョロリとむいた赤い眼。大きな口からは水を吐いている。しかも頭には斧が突き刺さっているではありませんか! 黒いうろこのような、あるいは海藻のようなものが体一面を覆った身の丈5~6mのおどろおどろしい化け物。
これが9時、10時、11時・・・と一時間に一回、姿をあらわす。出現している時間は、わずか3~4分。うまく時間を調整していかないと、暑いなかじいーっと待つことになる。そんなことをしていたら、それこそ熱中症の危険がありますよ。
この作品は、昔からここに棲む地霊的ゾンビがときどき出現しては村人を脅かす、という物語を創造したらしい。でもこの化け物、不気味なんだけどちょっとかわいくユーモラスなところがする。特に井戸の中に戻っていくとき、すこし頭を垂れてお辞儀しているようでしおらしい。まるで「お騒がせして、失礼いたしましたー」と謝っているかのようでした。土俗的でSF的なチョイワル悪霊に、会いに行ってください。
アートをめぐる旅
瀬戸内交際芸術祭 2013
夏:7月20日(土)~9月1日(日)
秋:10月5日(土)~11月4日(月・祝)
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