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2013年6月

2013年6月30日 (日)

足袋スニーカーって何?

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 大工さんや左官屋さんが履く、足先が二股に割れた地下足袋。もっぱら高いところの作業など、足をしっかり踏ん張る必要がある工事現場で使われるものだとばかり思っていました。ところがこんなにカラフルに、こんなにオシャレに変身して最先端ファッション・アイテムになっていたとは! 上を折り返して裏地をチョイ見せするなど、履き方もメッチャかっこいい! その名も足袋スニーカーと呼ぶそうです。これを発見したのは知人に案内されて行った、ならまちの足袋スニーカー専門店 Shop TABI-JI というお店。猿沢池から約50m西にあります。ここではスニーカーもスリッパもソックスも、みーんな足先が二股に割れている。まだ足袋スニーカーを履く勇気のない私は、二股ソックスを買ってオシャレ気分をすこしだけ味わうことにしました。

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 あっと驚くカラフルな足袋スニーカーは、ただ伝統を新しくファッショナブルによみがえらせただけではありません。「二股」は足指の自然な動きを促し、バランス感覚や敏捷性が高まり、足腰が強化され、健康のためにとてもいいそうです。知らず知らずのうちに、二足歩行をする人間本来の筋肉や関節を鍛えてくれるから、ケガや故障が起こりにくい身体になるという。
 いやいや、二股だけではありませんぞ。五本指に割れたソックスやベアフットランニングを先導する vibram の Five Fingers もいろんな色デザインがずらーり! こんなにそろっているところはちょっとないぞ。自由な裸足感覚は健康志向の現代にピッタリ! もちろんこんな靴にはソックスも五本指でないとね。ちゃんと売っています。

足袋スニーカー専門店
Shop TABI-JI
奈良市樽井町2 2F
Tel. 0742-26-3588
11時~19時 水曜定休

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2013年6月27日 (木)

小津安二郎の世界

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 今年は小津安二郎監督の生誕110年、没後50年だそうです。それを記念して大阪・九条のシネ・ヌーヴォでは6月22日(土)から7月19日(金)まで、サイレントを含め現存する37作品を一挙に公開中です。
 小津映画について思い出すのは、小学校のころに見たけれどとても退屈だったということ。小学校の校長先生が映画好きでしかも大の小津ファンなので、私たちを講堂に集めて「東京物語」?や「麦秋」?など小津作品を見せてくれました。(じつは何を観たかも定かではありません・・・) しかし、せっかくの教育者としての情熱も空回り。子供たちに何かを期待していたのか、単に自分が見たかっただけなのかはわかりませんが、小学生にはちと荷が重い。なにしろ映画館で「鞍馬天狗」や「黄色いリボン」、「海底二万哩」などに胸ときめかせていたころですから。家族の微妙な心情や世代間のギャップなど理解できるわけがない。で、大人になってからは、日本を代表する映画作品なのでなにかと観る機会があって、おもしろさが少しわかりかけてきたのですが、まだまだ道は遠い。
 そんなわけで私も今回が還暦を過ぎてから、あらためて小津の世界を知る絶好のチャンスかと期待しています。もう少し感動が深まればうれしいのだけれど。
 日本が世界に誇る小津安二郎。28日間で合計147上映もありますので、皆さまも下記のHPで観たい作品と上映時間をご確認のうえ、ぜひお出かけ下さい。

巨匠・小津安二郎の世界
シネ・ヌーヴォ
地下鉄中央線「九条駅」 6号出口 徒歩3分
阪神なんば線「九条駅」 2号出口 徒歩3分

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2013年6月24日 (月)

初夏のウツギとコアジサイ

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 この梅雨時に六甲山を歩いているとよく見かけるのが白いウツギ(空木)の花。ウノハナ(卯の花)とも呼ばれ、松尾芭蕉が「奥の細道」で白河の関を超えるときに冠のかわりに髪にかざした花です。花も葉もあまりアジサイには似ていませんが、それでもアジサイ科だそうです。茎が空洞だから空木という名が付いたという。たくさんの真っ白い花をつけその重みで枝をたわませるウツギ。そろそろ終わりに近づいています。

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 アジサイ科と言えば、もうひとつ六甲山中で見かけるのがコアジサイ。山上でたくさん植えられた普通のガクアジサイと違って飾り花がない。ちょっと地味だけど煙るような可憐な花は、とても美しい。ヒーヒー登ってきた暑さを忘れさせてくれる。あまり園芸用で植えられることはないけれど、私は好きです。信州・奈川にはこのコアジサイよりさらに地味なタマアジサイという花がいっぱい咲きます。いっぱい咲いても咲いているのをうっかり見過ごしてしまいそうな・・・。また機会があればご紹介したいと思います。

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2013年6月21日 (金)

奈良市 写真美術館

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 半世紀にわたり奈良大和路の風景、仏像、伝統行事を撮り続けた写真家・入江泰吉。その8万点にもおよぶ全作品が奈良市に寄贈されたのを機に平成4年に開館したのが、入江泰吉記念 奈良市写真美術館です。新薬師寺のとなり、志賀直哉の旧居にも近い高畑町に黒川紀章の設計で建設されたこの美術館は、まわりの景観に溶け込む瓦の大屋根にガラスの壁面、そして展示スペースを地下におさめた美しい建築で、閑静な環境にしっとりと調和している。
 入江泰吉のお弟子さんだった会社の先輩から、建設当時のいろんな話をよく聞いていましたが、実際に行くのは今回が初めてです。

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 いまの展示は「写真集でたどる入江泰吉の軌跡ー前期(昭和20~45年)-」、6月30日(日)までの開催です。終戦直後から昭和45年にかけて刊行、出版された写真集と書籍に収録された作品から選んで展示されている。
 古からずうーっと続く大和の詩情ゆたかで心休まる風景。思い切った構図で魂を吹き込まれ生き生きと動きだしそうな仏像。この二つの対比がとてもおもしろい。自然に接するときの静かさ穏やかさと、仏像に対するときの熱さ激しさ。入江さんの多様な人間性を表しているようで興味深かった。(私はお会いしたことがありませんが・・・)。こんど先輩に生身の入江さんの魅力について聞いてみたくなりました。
 なお7月6日(土)から9月29日(日)までは、雨、霧、雪など情感に満ちた大和路風景にフォーカスした「ミスター・ウェット・イリエ」展が開催される予定です。

入江泰吉記念
奈良市 写真美術館

奈良市高畑町600-1
9:30-17:00 月曜日休館

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2013年6月18日 (火)

シンガポールのカニ料理

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 シンガポールで食べたあの味が、日本でも楽しめる! 活きのマッドクラブを使った辛くてちょっと甘くてスパイシーで、複雑な旨味の「チリクラブ」。偶然見つけて入ったのが Singapore Seafood Republic という銀座のお店。聞けばシンガポールの海鮮料理の有名レストラン4店が協力して2008年にまず品川に出店したそうだ。Photo_3 JUMBO、PALM BEACH、 INTERNATIONAL MARKET & RESTAURANT、TUNG LOK が、それぞれの名物料理を持ち寄り、最高のシンガポールをプレゼンテーションする試み。だからマッドクラブだけでもバラックペッパークラブ、カリークラブ、ガーリックハーブクラブ、ジンジャークラブ・・・と好みに合わせて注文できる。
 もちろんカニだけではなくロブスターや海老など新鮮な素材を、焼く、蒸す、炒める、とさまざまな調理法でおいしい味を引き出してくれます。

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 シンガポールから空輸しているのだろうか、ガラスケースの中で大きな爪を縛られたカニたちがもぞもぞといっぱい動いている! まずはこれを食べなくちゃ。で、JUMBO名物の「チリクラブ」。飛び散るしずくを紙エプロンで防ぎ、爪を割るハサミや身をほじくるスプーンを持ってカニと格闘する。Photo ああ、至福のとき。ウーロン茶のフィンガーボウルでぐちゅぐちゅの手を洗いながら、シンガポールの熱い空気を思い出す。海鮮料理以外にも海南チキンライスやミーゴレン、サテーやチリカンコンなどシンガポール定番料理が本場の味でそろっている。どれもおいしかったですよ。
 エプロンの下のほうに SHINAGAWA GINZA OSAKA SENTOSA と書いてある。あれ、大阪にもあるんだ。それにセントーサ以外は日本じゃないですか。やはり日本はいいマーケットなのかもしれません。
 ※あとで 調べてみると、大阪店は梅田大丸の14階にあるそうです。ぜひ一度食べてみてください。

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2013年6月15日 (土)

海を眺める、白い人

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 ここはハーバーランドのモザイク。新しい大型商業施設umie(ウミエ)がオープンして、またにぎわいを取り戻しました。メリケン埠頭をのぞむウッドデッキへ出ると、アレ? 白い人が海を眺めています。でもどこかに焦点が合っているのではなく、もっとずっとはるか遠くを見ているような気がする。地球の裏側か、宇宙の果てか、それとも人類誕生の昔か、人類滅亡の未来か。
 振り返ると、なにか物思いに沈んでいるような人もいますよ。ロダンの「考える人」よりユルイ感じが、いかにもイマを表現する現代アートです。

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 一昨年の神戸ビエンナーレで、ポートアイランドの海辺で芝生に座ったり寝転んだりしていた人たちだ。伊藤嘉英さんというアーティストの立体作品「輝く人」シリーズです。「どこか物憂げな雰囲気の作品が夕刻になると輝き、存在感をアピールしだす。未来に希望を感じる瞬間があれば、どんな状況下でも輝ける、と作者は思う。」という説明ボードがありました。いろんな時間帯に、さまざまな光のもとで見たくなります。きっと微妙に表情を変えるのでしょうね。

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2013年6月12日 (水)

奈川で山菜三昧

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 ン十年生きて来て、この春ほど山菜をたくさん食べたことはなかった! 連休明けの三週間ほどの信州・奈川での滞在期間が、ドンピシャと山菜の季節と重なったんですよねえ〜。
 タラの芽、山ウド、コゴミ、この地方名物の行者ニンニク・・・ 中でも感動したのはコシアブラ! これ、知ってます? 昨年友人の東北土産で頂戴した、ちょっと聞き慣れないこの山菜を天ぷらにしてみたところ、とても美味だった記憶が・・・ と、灯台下暗し! うちの山荘の庭に何本もこの木があったんです。とは言え、今回は奈川山彩館まで車を走らせてたっぷり買い込んだのですが。
 コゴミのおひたし、ウドの煮物、さまざまな山菜の天ぷら・・・ 「山菜の美味しさが分かる年になったのねえ〜」と、はるばる我が山荘を訪ねてくれた皆さんとも、山の恵みを満喫しました。Img_0572
 食の楽しさはまた、その地方独自の文化を知ること。山深い奈川では「うりっぱ」と呼ばれる菜が、この季節によく食されます。何だろ?と思いきや「ギボウシ」と言う、都会ではもっぱら観賞用の浅いグリーンがとてもきれいな葉っぱなんですよねえ。「へえ〜!こんなん、食べるんや!」 いやいや、他にもフキの葉やタンポポまで天ぷらにしちゃうとか。
 Img_0565 この季節、早朝から山歩きをして、山菜採りをする方たちにもたくさん出会いました。皆さん、その知識の豊富なこと! そしてそこにはコンクリートで固められた道を歩いていて、スマホを操っている都会生活とは違う時間の流れがありました。
 どちらがいいとか、悪いとかいう問題ではないけれど、自分で収穫したモノを調理して食べる、今が旬であっという間に食べられなくなるものを口にするって、何とも贅沢なこと!と、心から実感した日々でもありました。山菜、万歳!

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2013年6月 9日 (日)

塀の中のジュリアス・シーザー

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 兵庫県立美術館で映画「塀の中のジュリアス・シーザー」を見ました。たしかシネルーブルで上映していたと思うのですが、見逃してしまったので・・・。
 これはイタリアの巨匠タヴィアーニ兄弟の脚本・監督による作品で、2012年のベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したそうだ。ローマ郊外にある重犯罪者の刑務所では、更生を図る一環として毎年受刑囚による演劇が行われる。そして、この年の演目はシェークスピアの「ジュリアス・シーザー」。役柄を決めるオーディションから、個々の練習、演技に対する対立、現実の人間関係との葛藤などを克服し、演じる集団へと変貌を遂げてゆく。仕上げは刑務所内の劇場に一般の観客を招待して発表し、大喝采を浴びるというもの。この構成がすごくおもしろい。

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 「ブルータス、おまえもか」のセリフで有名なこの芝居は、シーザーが暗殺され、ブルータスも死ぬ。演じる受刑者たちは殺人や裏切り、陰謀など、自分自身のたどった人生の重い記憶とのオーバーラップに苦しみながら、より深く役柄にのめり込んでいく。そしてさらに時代を超えて古代ローマにいるかのごとく、独裁者的リーダーに従うか自由を取るかを思索し出す。彼らに「演じること」の本質を見せてもらいました。
 実際の刑務所で実際の服役囚により演じられる「ジュリアス・シーザー」。二重三重に意味や時間が錯綜する物語を、カラーとモノクロをうまく使って演出した手腕はさすがタヴィアーニ兄弟です。ちなみに主演したブルータス役の受刑者は、その後出所してホンマモノの俳優になったとエンドロールで紹介がありました。それにしてもこんなに芸達者をそろえた刑務所なんて、イタリア以外にはありえないと思います。

塀の中のジュリアス・シーザー

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2013年6月 6日 (木)

「故郷」の故郷を知っていますか?

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 ♪うさぎ追いし かの山 こぶな釣りし かの川♪~の「故郷(ふるさと)」は、長野県北部の中野市というのどかな山村を舞台に作られたそうだ。ご存知でしたか? とくに東日本大震災以降、東北地方でコンサートや音楽イベントがあると必ず歌われるものだから、私はてっきり岩手あたりの歌かと思っていました。
 この日本のこころの故郷を歌う文部省唱歌を作詞したのが、中野市の農家で生まれ育った高野辰之。これを知ったのは、昔お世話になった会社の先輩が斑尾高原でペンションをやっておられることを、あるTV番組でたまたま見かけたのがきっかけです。せっかく信州に来ているのだから、そして梅雨入りしたはずだけどお天気にめぐまれているので、斑尾まで遊びに行きました。

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 そのときに「かの山も、かの川も、すぐ近くにあるから寄ってみな」と、教えてもらった高野辰之記念館。ハイ、さっそく寄ってきました。そしたら「故郷」だけじゃなくて「紅葉(もみじ)」や「春の小川」、「春が来た」、「朧月夜(おぼろづきよ)」も、この人の作詞だという。へぇ、どれもよく知ってるよ。鮫島有美子も由紀さおりも歌ってる。
 そういえば日本人の郷愁を誘う懐かしい世界を描く画家・原田泰治さんも信州の人だ。そして信州の農山村を舞台にしている。冬は雪が積もり、春は花が咲き、夏はセミが騒ぎ、秋は山が色づく。こんな四季の変化が典型的にあらわれる風土と暮らしが、日本人の原風景なのかもしれませんね。
 でもそれって、明治時代からの教育で作り上げられたイメージかも・・・。日本は四季のある国だ、というのはその通り。でも地域や地方によって四季の様相はずいぶん違う。たとえば私は、小さいころ雪が積もって困る(楽しむ)体験なんて記憶にないけれど、冬は雪が降るものだと何の疑問も抱かず大人になった。もっと自分の目、自分の感覚、自分の経験を大切にしなきゃ。知識や常識に縛られていては本質が見えないのではないか。高野辰之記念館ではこんなことも考えました。これからは地方の時代だ、とね。

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2013年6月 3日 (月)

水清し、梓川にそそぐ流れ

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 上高地の主流・梓川。ここに湧き水や雪解け水を注ぐ大小いくつもの流れがあります。そのどれもが透明感バツグンの美しさ。空の青、雲の白、樹の緑を映してきらめいている。まるでモネのスイレンのような世界! 自然が作り出した見事なアート作品です。じつはコレ、森善之さんの素晴らしい写真展「水のすみか」を開催したからこその視点で撮影しました。こういうのはプロならパクリと言われますが、素人の私のことですから許してください。いや、まぁ、なにはともあれ森さんのおかげ、感謝、感謝です。これからも、美しいものをできるだけたくさん見て、美の引き出しをもっともっと増やすようにしよう。

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 明神池の澄んだ水の中をゆうゆうと泳ぐ岩魚。こんなに良く見えるのも、水の美しさあってのもの。ここは穂高神社の神域なので誰も漁をしない、誰も釣りをしない。だから岩魚も大きく育っています。きっと何年も長生きしているのでしょう。
Photo_9  ここを訪れた日の前夜、かなり激しい雨が降ったのです。だから水が濁っているだろうと予想していたのですが、見事に予想を裏切ってくれました。あくまで澄みきった美しい水。流れはずいぶん速くなっていましたが、きっと森の樹々や草花がフィルターとなって、泥や汚れを除去しているのでしょうね。ほんとうにきれいな水です。おいしい空気とあいまって、心のすみずみまで洗ってくれました。

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