六甲のヤブツバキ
ふもとの街にはハクモクレンが開き始めましたが、六甲山ではヤブツバキが満開です。 山道を歩いていて赤い花が落ちているのに気付いて上を見上げると、つやつやした緑のすき間から赤い花がぽっと灯がともったように見える。いろんなところで見かける六甲ではポピュラーな樹ですが、見通しのきく場所で樹の全体が眺められるところは意外と少ない。今回ハイキングをしていて見つけたのが、神戸市立自然の家に近いドライブウェイ沿い。高さも、枝を張った幅も、10m以上はあるそのツバキは見事に咲き誇っていました。
ツバキは古くから日本人に愛され、観賞用に品種改良されてきた。だから園芸品種が多く、八重や斑入りなど2,000種以上とも言われている。でも野生種のヤブツバキの赤と黄、シンプルで力強い華やかさが好きです。濃い緑と真っ赤の対比。冬枯れの寒い時期から春まで、開花時期が長いのもいいですね。花のままボタリと落ちるのを嫌う人もいるようですが、花弁だけより落ちた姿にも圧倒的な存在感があります。
髪の毛のための椿油にも使われ、なじみ深い。そうそう、資生堂の「花椿」もありました。ヨーロッパには18世紀にもたらされ大ブームになったそうです。ヴェルディの『椿姫』もそんななかから生まれた名作でしょうね。
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