ちょこっと熊野古道
世界遺産に登録されている熊野古道。伊勢から熊野に詣でるルートがあるのは知らなかった。で、どんなところかちょっとだけかじってみようとお手軽・日帰りバス旅行ででかけました。行先はツヅラト峠。現地のボランティアガイドさんの説明によれば、何回も何回も折れ曲がった山道を登り、また下って急な峠を越えたことから、九十九折と書いてツヅラトと読むそうだ。ツアーのメンバーは総勢40人ぐらい。足の達者な人もいれば、ふうふうヒイヒイもがいている人もいる。ひと汗かいた頃、やっと苦しい登りが終わる。峠の頂上からは陽光を照り返す熊野灘が見える。太平洋だ。
伊勢から歩いてきた旅人が最初に目にする熊野の海。海岸線が入り組み、小さな島がいくつも見える絶景です。曇りがちな日でしたが、ちょうどそのときは晴れていました。がんばったご褒美でしょうか。
温暖な紀伊半島なのでウバメガシやセンリョウ、アオキなど常緑樹が多い。降水量も日本有数の地なので、シダ類もたくさん見られる。
ここは江戸時代からの石畳や炭焼き小屋の跡などが残る文化遺産だ。 かわいい「山の神」の祠もありました。この神さまは秋には里に下りてきて「田の神」となるのだそうだ。こちら熊野古道の伊勢路は、江戸時代からの道で庶民の参詣路だそうです。当時は軽くてしかも雨に強い服もないし、運動用の靴もない。わらじで峠越えはきつかったでしょう。でも現代より熊野に詣でる喜びは、はるかに大きかったでしょう。いろいろ不自由は多かったと思いますが、必ずしも昔が不幸だったとは思わない。むしろ厳しい自然環境とうまく折り合い、充実した人生を送っていたのかもしれませんね。
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