越後妻有トリエンナーレ その8
この夏、松之山エリアに出現した「オーストラリアハウス」。じつは2代目だ。木造民家を改修した初代は、昨年3月の長野県北部地震で全壊したそうだ。そうか、ここは東日本大震災の翌日に大地震が起きた長野県栄村の隣村。雪深い地域だから屋根に積もった雪の重みもこたえたのでしょう。そこで3年に一度のアートフェアに合わせて設計コンペが行われ、世界中から集まったアイデアから選ばれたのが、この作品。コンペの条件は「安くて、小さくて、頑丈」な防災建築。豪雪に耐えられるのはもちろん、震災からの復興の象徴となるような建築が求められたのです。
雪と翡翠色の川をみて
山の神を感じて
わしらの子どもたちをみて
わしらの苦悩をみて
しっかりみて
一緒にお茶を飲もう
内部の可動式の壁にネオンで作られた作品のテキストは、地元・浦田地区の人々の話を題材にしているという。過酷な自然の中で生きる人々がはぐくんだ生活文化に敬意を表している。
シンプルでモダンな三角形の屋根は、除雪のしやすさを意図して。伝統的な杉板の外壁は、まわりの自然環境や村落の家々との調和を考えて。日豪合作の未来の民家が誕生したのかもしれないね。アンドリュー・バーンズ・アーキテクが作った文化交流の拠点でもあり、オーストラリアのアーティストが滞在して創作活動をしています。
大地の芸術祭
越後妻有アートトリエンナーレ2012、
2012年7月29日(日)~9月17日(月・祝)
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