越後妻有トリエンナーレ その2
松代エリアの星峠には「脱皮する家」がある。2006年に日本大学芸術学部彫刻コース有志が作った名作だ。空き家になった古い民家の壁、床、柱、天井など、あらゆる木の部分をすべて彫刻刀で細かく刻んで、地模様のように浮かび上がらせている。時間と根気が生み出した労作! 写真ではそのすごさはお伝えしにくいのが残念ですが、徹底的にやりとげた汗と涙の結晶は限りなく美しく感動を呼ぶ。長い年月の間にススや汚れで黒ずんだ木肌に彫刻刀を入れることにより、下から新鮮な木の色があらわれる。まさに脱皮! いやあ脱帽! 日芸、やるじゃないか! 人気の作品だというのもトーゼンです。
日芸彫刻コースはこの後もこの地域にかかわり、2009年には隣の空き家を「コロッケハウス」として再生。家の外も内も金属の粉を吹き付けて、グレーのオブジェに作り直しました。脱皮が削るなら、コロッケは衣をつける、というわけ。そして今回2012年には「脱皮する家」の裏に鉄板を敷いて音楽や演劇の舞台を作っていました。ここでイベントも行われるそうです。そうそう、ここの売店で彫刻刀で刻んだ「脱皮する?下駄」をオミヤゲで買って帰りました。これを履いて「脱皮」したいものですね。家の写真では削り跡が見えにくいので、同じ手法で1点1点手作りされた下駄の写真もアップしておきます。ご覧ください。
大地の芸術祭
越後妻有アートトリエンナーレ2012、
2012年7月29日(日)~9月17日(月・祝)
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