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2012年6月12日 (火)

アートにおける大きさの意味

Photo
 現代アートってやたら大きいものが多い、と思いませんか。そりぁ、小さいより大きいほうが目立つ。展示効果も際立つし・・・。でも、なかにはどうかというのもあります。今回の本田かなさんの「歩く地図」展でも、かなり大きい作品が見られます。しかし、しっかりと意味のある大きさとカタチを備えた本田作品を見ていると、たしかに「サイズも表現法の一部だ」ということがよくわかる。
 上の写真で右に見えている作品はタテヨコ共1,860mmの正方形、左の壁面は3,280×510mmの横長作品が2点。正方形の作品は、異様な空気を漂わす昭和レトロな飲み屋さんがいっぱい入った建物がまず目に飛び込んでくる。つぎにラピュタのように天空に浮かんだ物体から、看板や壁、窓とディテールの面白さが見えてくる。そして上下の桜や空の美しさや立体感に心奪われる。核になる建物から周辺の細部へ、目の動きと意識の流れが広がっていくことを考えると、正方形というカタチと2m近い大きさが必要になるのでしょう。かたや横長の作品では、日本伝統の絵巻物を彷彿とさせる。バカンスで日本を訪れた外人さんが、ちょっと懐かしい下町をぶらぶらと散策しながら、いろんなものに出会い驚き感動する様子が楽しい。見る側も目をあっちこっちやりながら、宝探しのように美しくオモシロイ日本を発見する。一度に全貌が見えるサイズとカタチではこうはいかない。ただ大きいだけじゃない。ただ長いだけじゃない。表現の必然なのです。PAXREXで実物をご覧いただくと、それがよく分かります。

ギャラリーPAXREX
本田かな写真展「歩く地図」
5月26日(土)〜6月17日(日)
11時〜19時 水曜定休

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