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2012年5月

2012年5月31日 (木)

PAXREXを見下ろしながら

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 ギャラリーから帰るとき、神戸市の市章や船の錨形に電飾が浮かび上がる山があります。元町のすぐ裏山です。新緑が美しいこの山へ、新幹線の新神戸駅の横からハイキングに行ってきました。
 布引の雌滝、雄滝を眺めて、猿のかずら橋という名の意外と新しくできた吊り橋を渡り、急坂を上り詰めると標高323mにある瀧山城址。戦国時代の山城があった場所で、いまも石垣や建物跡の礎石の名残らしきものが木立の中に点在しています。Photo城山とも呼ばれているが、ヒイヒイ言いながら登るこんなところに、よく城を築いたものだと感心する。
 ここからは比較的ラクな上り下りを繰り返し西へそして南へ、しばらく歩くとやっと市章の横に出ました。夜に電飾で見る神戸市のマークやイカリが、風力発電や太陽光発電でまかなわれていることを初めて知りました。へぇ、神戸市もやるやん。山を削ったり、海を埋めたり、自然破壊ばっかりしてきたけれど、いいこともしているのだ。後は下るだけでギャラリーまで1時間もかからない。このルートはあまりハードでもなく、自然の中で英気を養うにはぴったりのコースでした。山も海も間近な神戸ならではの楽しみです。
 

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2012年5月28日 (月)

満開の桜と奇妙な浮遊感

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 えっ、天地がさかさま?でもない。空に浮かんだような家は、昭和を感じさせるレトロな雰囲気。これでもか、というぐらいに咲き誇った満開の桜。気持ちいい青空と白い雲。それらの一つ一つを取り上げれば、特に変わったところはない。でもこの組み合わせになると、めまいを起こしそうなシュールさ満開! 見ているこちらの体が揺らいでくる。このような、見慣れた風景からかけ離れたすごいイメージに出会ったとき、私たちは快い知的かつ美的な感動を覚える。これこそが新しい芸術体験でしょう。
 「爛漫}と題されたこの作品は186×186cmの正方形。じつはPAXREXに搬入するのにえらい苦労しました。エレベーターに乗らないし、階段の踊り場はまわれないし…。でもまぁ何とか知恵を絞って展示。そのかいあって、ご来場いただいたお客さまから絶賛の嵐。うれしい限りでございます、ハイ。でも残念ながらこの作品は非売品。京都市立文化博物館の所蔵品なのです。今回は借り出しての展示。ですから、この機会にじっくりご鑑賞くださいませ。

ギャラリーPAXREX
本田かな写真展「歩く地図」
5月26日(土)〜6月17日(日)
11時〜19時 水曜定休

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2012年5月25日 (金)

本田かな「歩く地図」展、です

Egara
 26日(土)から、本田かな写真展「歩く地図」が始まります。写真を細い短冊状に切って、それらをタテ糸・ヨコ糸のように編み込んで作品に仕上げる本田かな。その独創的な手法で生み出す夢とも現実ともつかない不思議なイメージが、国際的にも評価されています。遠い記憶を呼び覚ます懐かしい感覚。妙にリアルだけれどありえない、白昼夢のようなイメージ。さあ、魅惑的なホンダ・ワールドへ。
 今回のテーマは「地図」。自分が本来いるべきところへ行き着くための地図。「私は地図が読めない」と言う本田さんが、自分自身の手で作り出すしかなかった道標なのだ。気が遠くなるような手間と時間をかけて紡ぎだされた世界は、夢と現実をつなぐ架け橋になっているに違いない。記録するための道具である写真は、誕生以来170年を経て、本田かなという才能を得てアート表現の手法としての新たな一歩を踏み出しました。この歴史的瞬間に立ち会える幸せを、皆さまと共に味わいたいと思います。

ギャラリーPAXREX
本田かな写真展「歩く地図」
5月26日(土)〜6月17日(日)
11時〜19時 水曜定休

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2012年5月22日 (火)

さよなら「PECHU天使さま」

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 ギャラリーPAXREXに「PECHU天使さま」が舞い降りて来られたのは、2007年・秋の事でした。金色に輝く、それこそ神々しいお姿に、いったいどれほどたくさんの人々の感嘆と賞賛が浴びせられたことでしょう!
 あれから4年半。まもなくこの地下空間からギャラリーPAXREXが消え、同時に「PECHU天使さま」のお姿を、この場所で見ることもなくなります。
 PAX(平和)のREX(王様)を小さく叫んで、ひっそりとこの地下空間でお客様を待ち続けたギャラリー店主をずっと、ずっと見守って来て下さった・・・いえ、それだけではありませんね。
 天使は神の使者・・・ 神意を人に伝え、また人を守護する・・・「PECHU天使さま」も、たとえお姿がここにあったとしても、その優美な羽根をひらひらさせて天空を舞い、我が身に課せられた任務を果たして来られたのでしょう。
 今の世は「PECHU天使さま」には、どのように写っているのでしょうか。災害の傷跡に苦しむ人々、心満たされない想いを抱えた人々、誰かの救いを待ち続ける人々・・・太古の昔からそして今も、人の世は天使さまを待っている。あなたに会いたいと願っている。
 お別れではありますが「PECHU天使さま」、この心に深く焼き付いたそのお姿を忘れることはありません。そして平和を愛する心があればきっとまた、大事なメッセージを伝えるために、会いに来て下さいますよね? 「さいかい」がいつの日にか叶いますようにと、祈りながらの「さよなら」です。

 

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2012年5月19日 (土)

東北義援金ご協力に感謝します

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 PECHU作品展「さいかい」は、大好評のうちに無事終了いたしました。今回も売り上げの10%は、日本赤十字社を通じて東日本大震災で被災された方々へ義援金として寄付しました。素晴らしい作品を出展してくれたPECHUさんをはじめ、お買い上げいただいた皆さまのおかげ、ほんとうにありがとうございます。
 もう震災から1年がたちましたが、まだまだ復興へは遠い道のりです。住まいをどこに定めるのか、仕事をどう作り出すのか、日々の喜びを何にみつけるのか、そんな仮設暮らしの方々の悩みと苦しみを少しでも軽くするために、私たちにできることは何なのか?もっともっと考えていきたいと思っています。そのためには行政やマスメディアが伝える統計数字では表せない個人個人の生活を見つめ、寄り添い、いっしょに歩んでいく気持ちの持続が、私たちにも求められているのでしょう。  これからの長い長い道のり、同時代に生きている者として、アーティストやアート関連の仕事をする者として、義援金の寄付やボランティア活動だけではなく、なにか責務をはたす方法を探っていかなければならないと感じています。でも、今できることをまずやる、というのが基本方針。だから今回、義援金を贈れたことはほんとうに良かったと思います。あらためて感謝いたします。ありがとうございました。

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2012年5月15日 (火)

PECHU作品は誰のもの?

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 「女性の横顔に見える」とおっしゃる方が多い「みのり」。言われてみれば、たしかにノーブルな女性に見えてくる。PECHUさん本人は、植物の芽が出て成長し花が咲きやがて実がなる、というイメージを絵にしたという。そして、見方が違っても一向にかまわない。むしろ新しい見方を教えていただくととてもうれしい、と彼女は言います。
 作者と違う解釈をするのは、よくないことでしょうか? 美術作品でも文学作品でも作者は何らかの意図をもって作品を創造します。でも見る人や読む人に「私はこういう意図で作ったので、こう見てください。こう読んでください。」と、いちいち説明して回るなんてできませんよね。たとえ100%個人の力で創り上げた作品といえども、一度発表したら、それは社会のもの。個人のものから公共のものに変わると思うのです。だから見る人、読む人が勝手に解釈したらいいもの。さらに積極的に言えば、作者と観客・読者が共同で作り上げるのが作品だとすら、私は思っています。もちろん作家の力がいちばん大きいのは言うまでもありませんが・・・。
 だから今回の「さいかい」展でも、お客さまの感想や意見に謙虚に耳を傾けるPECHUさんは本当の意味での芸術家、アーティストだと思います。「さいかい」展はこれで終わりますが、これからのPECHUさんにますます期待したいと思います。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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2012年5月12日 (土)

世界、宇宙、あるいは曼荼羅

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 いまギャラリーPAXREXは、アーティストPECHUが創り上げた世界、あるいは宇宙、あるいは曼荼羅とでも呼べるような空間になっています。このPECHUワールドにどっぷり浸っていただけるのもあとわずか。まだの方はお急ぎください。そして、もう一度という方、大歓迎です。
 曼荼羅とも呼べる世界、と書きましたが、この空間を構成する一点一点の作品が、華やかさと奥深さと神秘性を兼ね備えた見たこともない新時代の曼荼羅のようだ。こんな重層的な絵の構造こそがPECHU作品の真骨頂なのでしょう。つながり、変化し、増殖する。終わりのない永久運動のサイクルに入り込んだような不思議な感動が、見る側の精神と感性をつかんで離さない。ご覧になった皆さんが「一度見たら忘れない」とおっしゃる魅力の秘密は、こんなところにあるのかもしれませんね。
 私が何となく感じているこんなことを、「PECHUさんが描く世界はフラクタルのようだ」とおっしゃった方がいます。教えていただいたのはフラクタルとは、部分と全体が自己相似になっていることの幾何学的・数学的な考え方。リアス式海岸のような地形から樹の枝のカタチ、人間の毛細血管の配置など、自然界にはよく見られるという。極小の細胞から極大の宇宙まで、両極端ともいえる両方に見えるという独自のPECHUスタイルに惹かれるのは、きっと人間も宇宙の一部だと本能的に感じる普遍的な意識の現れなのでしょう。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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2012年5月 9日 (水)

PECHU作品をあなたのお部屋に!

Pechu_world
 現在ギャラリーPAXREXで開催中の「PECHU展」は、内容が盛り沢山! 2007年に当ギャラリーの「20人の天使展」で本格デビューを果たし、いくつかの個展を経てすっかりファンを魅了してきたPECHUさんの渾身のシリーズを全てご覧頂けます。あなたのお気に入りは「金魚」か「宇宙」か「あるふぁべっと」か「オリジン」か?
 このシリーズ・タイトルを耳にして「あっ、わたしは・・・」って即座に反応して下さる、そこのあなたは、すっかりPECHU通ですね。
 「ええっ?! そんなにいっぱいシリーズがあるの? 金魚は見たけど、おりじんって?」そう言われる方は、この際PECHUの世界を制覇しておきましょう。
 で、未だかつてPECHU作品を観たことが無いという方にこそ、ぜひともお越し頂きたい。Photo
きっと、きっと、PAXREXの扉を開けた向こうに、今まで観たこともない驚きと、胸に迫る何かを感じて頂けると自信を持っております!
 今回はカードやシールなどPAXREXオリジナルのPECHUグッズも多数販売しています。中でも人気は「あるふぁべっと」のカード。ご自分のイニシアルを選ばれる方、それとは関係無しにググッと来たからと選ばれる方などさまざまですが、好きなカードを1枚、お部屋に飾るだけでもなんだか楽しい、なんだかウキウキする。それこそがアートの力だと思います。あなたのお部屋にまずはちょこっと、PECHUワールドを創ってみて下さいね。開催は15日(火曜日)まで。お待ちしています。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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2012年5月 6日 (日)

いまひとたび、天使の降臨

Photo_2
 思い起こせばPECHUさんのPAXREXでのデビューは、2007年11月の「20人の天使」展。名だたるアーティストの作品中でも、ひときわ個性を輝かせていたPECHUエンジェルが、いま降臨中です。6月でクローズするPAXREXへ天から降りてくるのも、これが最後。まる3ヶ月をかけて心をこめて描かれた気品あるお姿を、ぜひご覧ください。
 身長50cmの小さな体から放射される慈愛のパワー。これを描いていたとき、PECHUさんの夢に現れた天使さまは黄金色に輝いていたそうです。だからこの作品は金色を使わなければならなかった。この色には必然性があるのです。0.3mmの極細ボールペンで描かれた繊細な線。フリーハンデで引かれた勢いのある見事なライン。筆圧の跡にPECHUさんの息遣いまで聞こえてきそうな天使さま。PAXREXでご覧いただけるのは、あと1週間です。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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2012年5月 3日 (木)

気持ちよさそうに泳いでる

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 もうすぐ端午の節句。さつきの空に「やねよりたかい こいのぼり・・・おもしろそうに およいでる」という季節になりました。こちらギャラリーPAXREXの地下空間では、鯉ではなくPECHUさんの金魚が壁一面に泳いでいます。おもしろそうに、楽しそうに、生き生きと泳ぐ姿は私たちの気持ちをいやしてくれる。
 大きな頭、永い尾びれ、華やかな色柄・・・鑑賞のために品種改良された金魚は、美しさを競い珍しさを極めて目を楽しませてくれる。ただしそこに一抹の哀しさを感じるのは私だけでしょうか。自然界で生き物として厳しい生存競争にさらされたら、とても勝者にはなれないだろう。そのユラユラと優雅に泳ぐ気高さが命取りになるのだ。ただこのことは、犬をはじめあらゆる愛玩動物に当てはまる。人間の都合で自然界にはない種類を作り出したのだから、野生のしなやかな強さは求められていない。生きる力よりも、悪く言えば見せもの的な姿。だからといってペットたちに罪はない。むしろ彼ら彼女らは、絶対的な人間の力に支配された被害者なのだ。こんなふうに理屈で批判したとしても、それでもペットは可愛い。ときには単なる動物を超えて人生の相棒、良き伴侶となっている場合すらありますよね。
 金魚もまた人間の欲望の産物なのだけれど、そんな苦悩を露とも見せず、今日も気持ちよさそうに泳いでいる。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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