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2012年4月

2012年4月30日 (月)

いつも描いているPECHUさん

Origin
 カフェの席で、公園のベンチで、ギャラリーのテーブルで・・・。少しでも時間があれば、いつも持ち歩いているスケッチ帳に思いつくままに何か描いているPECHUさん。「オリジン」シリーズはそんなスケッチ帳の1枚1枚を額装して展示しています。ほら、左端にとじる穴が開いているでしょ! 
 この作品は黒い画用紙にピンクと薄紫の中間ぐらいの色で描いたもの。鳳凰でしょうか、ラメ入りのインクなので照明の光が当たる角度を変えてみると、パッと輝いていっそう華やかになる。PECHUさんの頭の中では次々とこんなイメージがわいてきて、脳とペンを持つ指が直結しているかのように描いていくのでしょう。本人はただ描くことのみに集中して、無心の境地なのでしょうが、凡人の私たちから見ると、まるで奇跡です。
 その時その時の一瞬の感情や思考のキラメキが描きとめられた「オリジン」は、いわば生のPECHU。描いた線の間から暖かい息吹まで聞こえてきそうです。ぜひギャラリーPAXREXでご覧ください。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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2012年4月27日 (金)

PECHUさんが「T 」をアートに!

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 さぁ、これは何を描いたものでしょう? と聞かれてアルファベットの「T」です、と答える人はまずいない。古代ギリシャの神殿の柱、あるいはガウディの建築の一部分。私には不思議な魅力をたたえた構築物に見えます。時代を超え、国境を越え、魂を揺さぶり感動を与える芸術に共通の力が、ここにあると思うのです。
 ハイテックCという極細ボールペンで、パターンを重ねて絵を構成していくPECHUスタイル。この「あるふぁべっとシリーズ」ではとてもカラフルに、26文字すべて違う色で描かれている。線は0.3mmで、塗りつぶしは0.5mmを使うそうですが、見ていただいたらわかるとおりきわめて緻密。気が遠くなるような集中力の持続が必要でしょう。
 アートでいちばん大切なのは驚きだと思います。今まで見たこともないものを見る、想像を超えた美しさやおもしろさに出会う、それによる感動がアートの存在価値の大半を決める。だから真のアーティストは、今まで誰もやっていないことをやる、誰も気づかなかった色・形を見つける、誰も使わなかった素材に美を発見する・・・。アーティストを目指す人は自分だけのオリジナリティを求めて苦闘し、独創的なスタイルを獲得してやっとアーティストになれる。
 世界に二つとない個性、PECHUワールドの魅力をPAXREXでお楽しみください。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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2012年4月24日 (火)

生成し、消滅し、転生する

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 ここは世界の果て、あらゆるものが流れ落ちる滝。あるいは高山の峰々から湧き出る雲。宇宙のどこか遠く、暗黒物質から生まれ続ける星々・・・。なにか得体のしれない巨大なエネルギーが生成し、消滅し、一瞬もとどまることなく動き続けている、そんな生命や宇宙の状態を描いているように感じるこの作品「りんね」。似て非なるものでありながら、なぜかミケランジェロの最後の審判を彷彿とさせます。1mにも満たないサイズながら、それぐらい大きなスケール感がある。
 描き初めには全体の構想はなく、自分にもどんな作品が出来上がるのかわからない。しかし描くほどに「降りてきて」、描き進めていくことができるとPECHUさんは言う。たぶんあまりにも集中することにより、無心になって自分自身も気づいていない魂の奥底の声をなぞっているのではないか。そしてそれは創造の神が降りてきた、というしかない現象かもしれない。わずか0.1mmの極細ボールペンで長い時間をかけてきわめて緻密に描き込むという作業は、千日回峰で悟りへ至る方法に似ていると思う。PECHUさんの宇宙シリーズは、いわば心の修行の足跡。私たちが深く感動するのは、ただスゴイ、ウマイだけではなくそんな描き方からくる奥深い熱情が伝わってくるからでしょうね。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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2012年4月21日 (土)

はじまりは「ひぶな」

Photo 金魚の先祖は「ひぶな」。約1700年前の中国で、突然変異で生まれたという。そこから品種改良を重ねて珍しい姿、美しい形が次々とつくり出されました。金魚すくいでおなじみのこの「ひぶな」はご先祖に近いだけに、つまり自然に近いから長生きです。我が家でも夜店からやって来て10年以上も長生き。15cmぐらいまで大きくなった子がいます。ちゃんと名前も付いていました。
 このPECHUさんの作品は、金魚独特の華やかさには欠けるものの芯の強い「ひぶな」の特長がよく感じられる。美しいけれどどこか人工的で弱々しい品種と違って、人間の助けを借りなくても立派に生きてみせるぞ!という決意が成長とともに現れてくる。まだ半分は野生の血が残っているのでしょうか。背景の黒のパターンもキリッと画面を引き締めて、現代を生きぬく自立したモダンな金魚像を確立していると思います。こんなことを意識してか無意識か、PECHUさんは見事に対象に迫っています。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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2012年4月18日 (水)

PECHUさんの「さいかい」展

Egara1 ひさしぶりにPAXREXにPECHUさんが帰ってきます。東日本大震災のあと、あまり創作活動に集中できなかったそうです。人一倍感受性が強いアーティストだから、大災害のショックは深く重いものがあったに違いありません。一年が過ぎた今、活動を「さいかい」。で、21日(土)から作品展「さいかい」がスタートします。
 今回の展覧会の趣旨は、今までの作品をできるだけたくさん見ていただき、新たな活動へのエネルギーを補給すること。だからPAXREXは、極細ボールペンで緻密に描く「宇宙」シリーズや「金魚」シリーズ、カラフルな「あるふぁべっと」シリーズや「オリジン」シリーズなどPECHUワールドで埋め尽くされます。見逃した作品も、もう一度見たい作品も、しっかり鑑賞できるまたとないチャンス!
 案内DMは春らしい淡いグリーンとピンクのこの作品がメインビジュアル。蝶々が太陽に向かって舞い上がっていくようで、気持ちが晴れやかになってきませんか。これはアクリル絵の具を使っています。このように画材やモチーフも新しい世界にチャレンジしていくPECHUさんにご期待ください。

ギャラリーPAXREX
PECHU作品展 「さいかい」
4月21日(土)~5月15日(火)
11時~19時 水曜定休

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2012年4月15日 (日)

神戸・元町初のBYOスタイルのお店

Photo
 BYOスタイルのお店ってなに? ぐぐっと身を乗り出してくださったあなたに、けいママが自信を持ってお勧めするお店が、今年2月に元町にオープンしたばかりの新店「酒商 熊澤」&「旨しや くまり」。
 ええっ? 2件もあるの? まあまあ慌てない、慌てない・・・ まず「酒商 熊澤」は、文字通りお酒を商うお店です。お酒買えます。夕方からは酒屋さんでよくある「立ち飲み」もやってます。でも立ち飲みじゃあ、味気ないな。やっぱり美味しい料理食べながら、いいお酒飲みたいなって方は「酒商 熊澤」の2Fへ上がりましょう。そこが「旨しや くまり」。その際「酒商 熊澤」で美味しいワインやお酒を買って、持ち込みましょう。それがBYOスタイル!要するにBring Your Ownの略なんですね。Photo_4
 飲料持ち込み料1,000円かかりますが、何て合理的!良心的!ステキ!でしょうか・・・ って、紹介する側のけいママが興奮しちゃってる! だって、「酒商 熊澤」で商うお酒って、そんじょそこらで飲めるありきたりのお酒ではないんですぞ。日本酒はもとよりワインも全て国産です、日本産です。
 我らがジャパンには、日々たゆまぬ努力を重ねて、美味しいお酒作りをしている方がたくさん居るんですね。
「酒商 熊澤」の若き女性オーナーは、始めにお酒への情熱在りき・・・ 全国に点在する酒蔵やワイナリーを巡って、「日本のお酒って何て凄い!」と実感。Photo_5そんな彼女の長年に渡る国産酒への一途の思いが実を結んで、この度BYOスタイルのお店となったのです。どれも生産量が当然少ないですが「あんたがお店やるんやったら・・・」と、貴重な生産品を提供してくださった酒蔵やワイナリーも結構あるそうですよ。
 そしてもう一つ特筆すべきは2F「旨しや くまり」の料理の美味しさ! これまたそんじょそこらの料理でない。切り干し大根のアラビアータ、芽ひじきの含め煮バルサミコ風味・・・ いったいこの発想はどこから来るんだ?Photo_6 創作料理だけではなく、ポテサラや、鴨もも肉の赤ワイン煮込みといった定番の洋食も、とにかくお酒に合う、合う。お酒飲まなくても美味しい。美味しい。
 ええっと、ほんのりオレンジ色の絶品国産スパークリングワインの名前はなんだったっけ? オーナーちょーオススメの日本酒は「蒼空」。あのまったりした味わいは、今まで飲んだこともない・・・やっぱりけいママ、興奮せずにはいられない。もちろんけいママだけじゃない。ただ今美味しいもの好きのブロガーの間で、話題沸騰の人気店ですからね、2Fはご予約をお忘れなく。
 
 「酒商 熊澤」
 〒650-0012 神戸市中央区北長柄通4-4-15 1F
 Tel 078-333-0087
 12:00〜23:00 立ち呑み(15:00〜23:00)
 定休日 月曜日

 「旨しや くまり」
 〒650-0012 神戸市中央区北長柄通4-4-15 2F
 Tel 078-333-0130
 17:00〜24:00
 定休日 月曜日

 

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2012年4月12日 (木)

赤目のマイナスイオン

Photo
 美しく紅葉(黄葉?)した樹林とマイナスイオンをいっぱい発する滝や渓谷。ここは室生赤目青山国定公園の中心、赤目四十八滝渓谷です。忍者の里として知られる伊賀の国(三重県・名張市)にあります。きれいな水と空気、樹から出るフィトンチッド、滝からくるマイナスイオン・・・まさにユートピアです。
 この作品は、杉やカエデなど樹の種類や渓流にかかる丸太橋を見たらきわめて日本的な自然ですが、色から受ける感じはカナダやアメリカ東部のようだ。それがこの世のものとは思えない不思議な印象を与えています。もちろんあの世を見てきたわけではないので、あくまで印象に過ぎませんが・・・。でもあの世がよく言われる白い花が咲き乱れた美しい草原のようなところ、よりも、こんな深山幽谷が私には望ましい。こんな場所なら毎日歩いても飽きることがないでしょう。
 山本隆彦さんは作品名を「桃源郷」と付けておられる。はじめ聞いたとき、桃の花がいっぱい咲いているわけでもないのになぜ?と思いましたが、毎日見ているうちにその意図するところがわかってきた。今回の展示の中では比較的地味な作品ながら、じわじわ良さが沁みだしてくる。こういう味もいいものですね。「ヒカリの軌跡」展は15日(日)までです。ぜひご覧ください。

ギャラリーPAXREX
山本隆彦 写真展 「ヒカリの軌跡」
3月24日(土)~4月15日(日)
11時~19時 水曜定休

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2012年4月 9日 (月)

幻想の光、ヴェネツィア

Photo
 自動車が走っていない場所、と言っても人里離れた砂漠や極地ではありません。アドリア海に面したヴェネツィア共和国1,000年の首都・ヴェネツィアです。177の島々でできた街。それらを取り巻く網の目のように張り巡らされた150をこえる運河と、島と島を結ぶ橋。下を唯一の交通機関である船が通れるように、階段を上がり降りして超える歩行専用の橋です。自動車はもちろんバイクも走れない。
 山本隆彦さんの「ヴェネツィア幻想」は、柔らかい光の靄に包まれたような淡くやさしい色あいが魅力的です。すれ違いもできないような狭く入り組んだ迷路のような路地を抜けて、橋のところへやってくるとパッと空が開けてホッとする。そんな解放感がよく表現されています。石造りの重い建物と長い歴史に押しつぶされそうな圧迫感から解放される喜び。そっと息が付ける少しだけ広い空間。それがヴェネツィアの橋です。こちらの世界とあちらの異界を隔てる境界の意味合いが強い橋。人と人、物と物、文化と文化を結びつける橋。いろんな橋がある中で、ここの橋は安心と解放が味わえる、いわば砂漠のオアシスです。
 今年の復活祭(Pasqua)は4月8日。この橋もすっかり春の空気に包まれていることでしょう。冬から春へ陽光が強くなると水面や建物に光が乱反射して、ほかの場所では経験できない幻想的な雰囲気に包まれる。自動車のエンジンやクラクションの音から隔絶された街は、もっとも美しい季節に入ります。

ギャラリーPAXREX
山本隆彦 写真展 「ヒカリの軌跡」
3月24日(土)~4月15日(日)
11時~19時 水曜定休

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2012年4月 6日 (金)

栄町っぽい新店をご紹介

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 おなじみ栄町の「乙仲通り」・・・ギャラリーPAXREXを出て西へ西へ。ロータリーを渡ってさらに西。
けいママお気に入りのチャイニーズ・カフェ『明楓』で、ランチを済ませた後、ふと見ると、お隣に新店がオープンしておりました! これはぜひともチェックせねばなりませぬ。
 それにしても看板に書かれたサイフ・パスケースetcは、いいとして「おと・こ・もの」とは、これ如何に? 何でおとこもの?
 店主曰く「いやあ、女の人がどんなん欲しがるか、わかりませんねん。男物やったら、自分が欲しいなと思うもの置いたらええなと・・・」。Photo_2
 なるほど。しかしいきなり目に飛び込んで来たサイフは何ともカラフルで、別にこれ、おとこものってわけでもないやん? 聞けばドイツ製でブランド名は「ZWEI(ツヴァイ)」。高品質のシティバイクメーカーと、一流のデザインオフィスが手を組んで立ち上げたブランドだそう。と、けいママのお連れの女性はたちまち心惹かれてお買い上げ! 彼女が即決した理由は、機能性、デザイン製の秀逸さ。そして何より出会っちまった!・・・ 春の足音が聞こえる栄町の、いかにも栄町っぽい店の、栄町っぽい店主のセレクト品に。
Photo 「脱サラで始めたんですけど。まあ自分の好きなことして、ギリギリでも食べていけたらそれでいいと思ってね」。
 いやいや、ご主人、なかなかの眼力ではありませんか。「ZWEI」の他にも、小紋生地を使った財布は、粋でオシャレで、外国の方にプレゼントしたら大喜びされそう。また世界中でブレイクしているというマネークリップ(お金だけでなく、近頃では必須のカード類も挟めます)や、ありそうでなかなか見つけられない上質の皮の小物類。オープンして間もないということで、それほど品数は多くありませんが、ありきたりではないサイフや小物をお探しの方、ぜひのぞいて見てくださいね。男女問わず楽しめます。選べます!Photo_4
 ところで店名の『S・Y・N』って、どういう意味だろ? 何かの略? あるいは普通に読むの?う〜ん、気になってきた。また行かなきゃ!

 S・ Y・ N
 Tel&Fax 078-351-2117
 〒650-0023 神戸市中央区栄町通5-1-1
 サンシティ栄町205
 12:00〜20:00
 定休日 水曜日

  ※取扱い商品メーカーの一つである「KOMOMHIROSE」は創業大正7年。
 4代に渡って「江戸小紋」を染め続けた老舗が新たな挑戦として立ち上げたブランド。
 その伝統的な美しさは秀逸です。
 ブログにてサイフも紹介されていますから覗いて見て下さい。

 

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2012年4月 3日 (火)

マサイの女、2つのイメージ

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 シンプルに、カラフルに、アフリカ大陸のあふれるエネルギーを発散する「マサイの女」。そして情熱を内に秘め、金色に輝くオーラに包まれた誇り高い「マサイの女」。まるで趣が異なる二つの作品は、同じ一枚のネガから生み出されました。山本隆彦さんは、この女性をひとつの作品に集約することができなかったに違いない。ひとつに集約するにはもったいないほど、多面的な個性が際立っていたのだろう。これら2作品のどちらもがこんなにも強烈な魅力を発揮していることで、納得していただけるでしょう。
 従来は1枚のネガからひとつの作品、というのが写真の基本でした。ただしそれは過去の話。いまでは写真は単なる記録技術から、アート表現の一技法に昇格しました。だから世界では写真技法を使ったさまざまな挑戦が行われ、その結果として写真の可能性をどんどん広げているのです。
 「過去は振り返らない」とおっしゃる山本隆彦さんは1931年生まれ。ご高齢(失礼!)にもかかわらず、常に前向きに創作活動に取り組んでおられる。そして作品世界はますます若々しくなっている。それはあらゆるものに向かう旺盛な好奇心と、新しい表現へのあくなき探求心のたまものだと思います。

ギャラリーPAXREX
山本隆彦 写真展 「ヒカリの軌跡」
3月24日(土)~4月15日(日)
11時~19時 水曜定休

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