ゴールドに輝くネコの目
らんらんと輝く鋭い視線、左右揃えてジャンプした前脚。今にも画面から飛び出ててきそうな黒猫は、SURHANDS田中新吾さんの作品で表現されたノラネコです。最近の猫ブームでよく見かける飼いならされた可愛さはみじんも感じない。人に媚びず、決して群れず、独立自尊の誇り高きこの生き物は、目の輝きが違います。黄金色の炎に燃えている。
さて自らを「シュールな手」と名乗る田中新吾さん。写真のプリントの上にアクリルガッシュ絵の具で描いて作品にしています。ターナー色彩株式会社のキラキラ光る「ラメ入り」シリーズという絵の具を使って、シュールな超現実世界をうまく表現した展覧会『ピーチ話』からの一点。「不吉な出来事の予兆だ」とか「幸運のシンボルだ」とか、国や地域によってまるで正反対の言われ方をする黒猫、つまりそれだけ印象深くインパクトが強いということでしょう。だから夢や幻想、非日常の世界へ分け入っていく扉のノブや切り替えスイッチとして、黒猫は格好のモチーフなのかもしれません。
SURHANDS田中新吾さんは、この写真のプリントの上に絵を描いて作品に仕上げるという独自の手法で、肖像・写真・画ともいうべき新しいジャンルの創作を始められているそうです。どんなものになるか楽しみですね。
ギャラリーPAXREX
コレクション2012展
1月14日(土)〜2月21日(火)
11時〜19時 水曜定休
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