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2011年12月

2011年12月29日 (木)

絆の年から、希望の年へ

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 戦争や自然災害、事故や事件・・・。テレビや新聞はネタに困らないだろうと思うぐらい世界ではさまざまな出来事が日々起こっています。そしてニュースになるのは楽しいことよりも圧倒的に悲惨な話が中心です。でも私たちはそれらのニュースを見てもどこか他人事のように感じていたのではないでしょうか。まさに想像力の欠如、としか言えません。ところが3.11で頭をガーンと殴られて一気に目が覚めた。日本に住む私たちは当然としても、世界中でツナミとフクシマという言葉が広く語られました。それぞれ自分自身の問題として深く考えざるを得ないほど衝撃は大きかったのだと思います。人間、社会、科学、文明、環境、地球・・・さまざまな課題が一挙に集約された出来事でした。
 今年を象徴する漢字は「絆」だそうです。ばらばらになった人やものを結びつける絆そのものは素晴らしい言葉ですが、この言葉が本当に必要とされる年だったということをいつまでも記憶していたい。そんな重い哀しい年に希望の光を灯してくれたのが、ブータン国王夫妻でした。フクシマの小学校で子供たちにされた話が忘れられません。「あなたがた一人ひとりの中に龍がいる、その龍を強く大きく育ててください」と話された優しい笑顔。国民総生産(GNP)にかわる国民総幸福(GNH)という考え方とともに、今年もっとも感動したニュースでした。来年は辰年、みなさまもご自身の龍をたいせつに育てていってください。そして希望が見つかる、いい年になりますように。

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2011年12月26日 (月)

義援金とボランティア2011

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 まもなく2011年も終わろうとしています。今年も幸いなことに想い出深い展覧会に多数かかわらせていただきました。そして素晴らしいアーティストとの出会いもありました。ギャラリーへ足をお運びいただいた皆さま、作家の方々、ほんとうにありがとうございました。心よりお礼申し上げます。
 今年を振り返るとき、あらゆる意味で大きな影響があったのは3.11です。深い哀しみと心の不安定、これはどなたにも共通の意識だったと思います。ギャラリーとしては、こんな時にのんきに展覧会を開いていていいのだろうか? また個人としては、被災された方々になにかお手伝いできることはないのだろうか? と、いろいろ悩みましたが、ギャラリーとして3.11以降ずーっと売り上げの10%を寄付してきました。展覧会の節目ごとに計5回、日本赤十字社を通じて東日本大震災で被災された方々への義援金です。個人としては災害ボランティアで宮城県の石巻、東松島、岩手県の陸前高田、大槌でガレキの片付けなどに行きました。展覧会の合間をぬいながらなので、短期間ずつの参加です。秋には東北ではないけれど和歌山県の那智勝浦町にも2回。これらがどれほど現地の方々のお役に立てたかはわかりませんが、私自身の心の安定にはすこしだけ貢献しました。なんだ自己満足のためなのか、とお叱りを受けそうですね。
 ギャラリーPAXREX(平和の王様)はその名前の通り、平和であってこそ、平穏であってこそ、アートの魅力をお伝えできると信じています。被災地はまだまだ大変です。人手も要ります。お金も要ります。ですから来年も義援金とボランティアの活動は続けていきます。みんなが少しの時間と少しの汗を持ち寄ると、けっこう大きな力になることを、いろんな人がさまざまな考えで集まると素敵な発想が生まれることを、あらためて学ばせていただきました。こんな経験を今後の活動にも生かしていければいいなと考えております。すべての人、すべての物、すべての日々に感謝です。ありがとう東北、ありがとう2011。

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2011年12月23日 (金)

暖炉から薪ストーブへ その3

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 暖炉と薪ストーブの違い、ひと言でいえば密閉した箱の中で「空気の量をコントロールして燃やす」のがストーブで、そのまま燃やすのが暖炉。だから熱効率が飛躍的に高まる。入ってくる空気を絞るバルブが1次燃焼用と2次燃焼用の2つがついていて、2次燃焼を中心に燃やす、なんてこともできるので燃料の薪を長持ちさせることが可能となる。寝る前に大きめの薪をごろんと入れて、ゆっくりゆっくり燃やすと朝まで暖かい、らしい。そんな2次燃焼の時に見られるのがオーロラ炎。木の本体が燃える時はたき火と同じく炎が噴き出すような激しい燃え方だが、2次燃焼は煙などの木質ガスに熱風を吹き付けて再燃焼させるので、ゆ~ら、ゆ~らと炎が漂うような燃え方をします。まさにオーロラのような、と言いたいところだが実はまだ本物のオーロラは見たことがない。でも写真や映像で見る限り、確かにこんな感じです。
 地球温暖化防止に役立つなどと言うにはおこがましいけれど、限りある化石燃料の使用を減らし、カーボンニュートラルな間伐材をムダなく使うには、薪ストーブはお勧めです。上にやかんを置いておけばお湯が沸くし、ことこと煮こむシチューにももってこい。そうそう、ピッツァ専用の南部鉄のプレートと五徳も買ってしまいました。これは薪をおき火状態にして、扉の中の高温で焼き上げるので、石釜で焼いたナポリピッツァと同様のおいしさが期待できるというもの。ピッツァ生地を用意して行き試してみましたが、ナポリに負けない見事なピッツァが焼きあがりました。ありゃ!食べるのに夢中で、写真を撮るのを忘れてしまいました。スミマセン。

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2011年12月20日 (火)

雪の中から咲く「すいせん」

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 「すいせん」の学名はナルシサス。ギリシャ神話の、水面にうつる自分の姿に恋して死んでしまう美少年・ナルキッソスからきています。彼はナルシストの語源にもなっている。だから花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」「エゴイズム」だそうです。ちなみに原産地はスペインやポルトガルなど地中海沿岸地方。日本には中国を通じて入ってきたようです。
 このすいせん、別名は「雪中花」。これは文字通り、春の訪れを予見したように雪の中から真っ先に咲くからでしょう。小林鷹さんの「すいせん」は、まだまだ寒々とした空を背景に健気に清らかに咲いています。そこには寒風に負けない芯の強さも見て取れる。手すき和紙の質感のせいか、花がすごく立体的に見えます。何人かの方が「これ、押し花ですか?」とおっしゃったぐらい。それは和紙の効果だけではなく、ライティング技術や背景のセンスなどすべての面で高い完成度に到達した芸術作品だからでしょう。これら素晴らしい「和花」も今日で見納め。また機会がありましたら、ご覧いただけるかもしれません。今年の展示は終了です。どうもありがとうございました。

ギャラリーPAXREX
小林鷹 作品展「静穏」
2011年12月4日(日)~12月20日(火)
11時~19時 水曜定休
 

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2011年12月17日 (土)

これ、NYのセントラルパーク

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 夜明け前の青い空気のなか、すっくと立つ2本の樹はニューヨークのセントラルパークで撮影されたそうです。うっすら雪が降った翌朝、霧も出ていますね。よ~く見ると右隅に小さく犬(キツネ?)も写っています。小林鷹さんは8年ほどニューヨークでスタジオを構えて雑誌などの仕事をされていたことがあります。だからでしょうか、摩天楼がそびえるマンハッタンの一角とはとても思えない静かな場所をよく御存じですね。
 ニレ科の樹が2本、葉を落とした後なので見事な樹形がよくわかります。縄文杉をはじめ大きな樹は人間の一生よりはるかに長く生きている。そして、たとえ災害にあっても戦争が起こってもその場を避難することはない。より条件のいい場所を求めて移動することもありません。そこで起こった様々な出来事を、ただじっと見つめてきたのでしょう。私たちが樹を見て感動するのは、そこの場所の歴史や記憶を内に取り込みながら生きてきた生命に対する畏怖。いわば場の魂に対する尊敬の念からではないでしょうか。
 1本の樹も凛々しく潔いと思いますが、この小林鷹さんの作品のように2本寄り添うように立っているのもすごくいい。楽しいときは共に喜び、悲しいときは慰めあって、永く生きてきたその時間を思うとき、私たちの心もなぜかほっと軽くなる気がします。

ギャラリーPAXREX
小林鷹 作品展「静穏」
2011年12月4日(日)~12月20日(火)
11時~19時 水曜定休

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2011年12月14日 (水)

今年のHAPPY TOYSは、トナカイ

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 すっかり神戸のクリスマス風景に定着したフェリシモさんのHAPPY TOYS PROJECTの作品展示。少し遅くなってしまいましたがご紹介しましょう。今年のテーマは、サンタさんのそりを引くトナカイ。はい、あの赤いお鼻でツノがある・・・。いままでのクマさんやウサギさんに比べて、ちょっとむずかしそう。でも皆さん上手に可愛く作っておられました。Photo_2
 赤いお鼻でみんなから仲間はずれにされていたトナカイさん。しかし、プレセントを届ける夜にはピカピカの鼻が大活躍。そんなお話にちなんで、世界のこどもたちへ「どんな子も、君だけのとっておきに輝く個性が必ずあるよ! それはかけがえのないものだよ!」というメッセージを贈りたい、との思いからトナカイが選ばれたそうです。
 今年で15年目を迎えたこのイベント。着なくなった服や思い出の布で作られたぬいぐるみたちが、世界32カ国のこどもたちに贈られて、その先々で笑顔をひろげていくフェリシモさんのプロジェクト。あたたかい手作りのぬいぐるみが、どこか遠くの国の誰かは知らないけれどこどもたちの心をぽっと暖かくしているなんて、なんてステキなのでしょう。来年はぜひあなたも作り手として参加されてはいかがでしょうか。

FELISSIMO
HAPPY TOYS PROJECT 2011

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2011年12月11日 (日)

なにげない風景が心にしみる

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 いまPAXREXで開催中の小林鷹さんの「静穏 Calm」展。有名でも特別でもない場所の、なにげない風景がすごくいいです。思えば今年ほどなんでもない日常がこんなにも愛おしく感じる年はなかったかもしれません。
 昨日と同じ道、去年と同じ海、いつもと変わらぬ街角・・・普段は目にも留めない風景に心を寄り添わせた小林鷹さんの優しいまなざしが、あらためて自分のまわりの身近なモノやヒトや風景を大切にしなきゃと思い起こさせます。意識して見ないと何も見えない。でも無くなってしまうと二度と見ることはできないのだから、今、しっかり見て記憶に留めておかなくてはいけないと思う。毎日をダラダラと過ごすのではなく、自分の意志と美意識を持って主体的に生きること。あれっ、人生の先が短くなると知らないうちに説教臭くなってしまう。クワバラ。クワバラ。
 3.11以来、世の中を見る目もすっかり変わってしまったのではないでしょうか。いままでの思想や価値観、習慣や常識が根底から崩れていくような、フワフワ足が宙に浮いてしまったような妙な喪失感や不安を感じます。こんな時代だからこそ、小林鷹さんの視点がしっかり生きていく勇気と希望を与えてくれるのだと思います。

ギャラリーPAXREX
小林鷹 作品展「静穏」
2011年12月4日(日)~12月20日(火)
11時~19時 水曜定休

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2011年12月 8日 (木)

南京町のピッツェリア

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 ルミナリエ期間中でもあり、今日もたくさんの観光客で賑わう神戸・南京町。東の長安門をくぐって通りをそぞろ歩くと、美味しそうな匂いが漂う・・・ 「寄って行って、食べてって!」って、ちょっと日本語片言のお姉ちゃんにほほ笑みながら「う〜ん、何食べようか?」と考えている間に、あらま!西安門に出てしまった。
 と、なにやら匂いが変わったぞ!  中華がイタリアンに・・・ これまた、そそられるトマトソースの・・・と、言う訳で、今日のお昼はピッツェリア。南京町でピザだあ〜!
Photo 三宮北野坂で大人気のピッツェリア「Tana Forno」が、南京町にも出店したんですねえ。こちらはもっと気軽にイタリアンをと言うコンセプトで作られたようで、ピッツェリアであって、カフェテリア。ちょっとヨーロッパの街角を思わせる、気持ち良さそうなオープンカフェスペースに陣取ってみましょう。
 道路一本隔てた南京町で、人々が西安門をバックに記念撮影する様子を眺めながら、ピザを頬張りカフェを飲む。もちろん高温の窯で焼かれた熱々ピザの味は本格派。
 そう言えばナポリ出身のイタリア人シェフ・サルヴァトーレ・クオモが、テレビの料理番組で言ってましたっけ。「家庭で作るピザは美味しくありません!  だって、ピザを焼く窯がないでしょ?」Up
 そりゃ家庭のオーブンではせいぜい200〜250度くらい?  とてもとても石焼ピザの高温には及ばない。ってことは、美味しいピザは食べに行くしかない?  イタリアのナポリまで?
 いやあ、ピザという食べ物がこの国に上陸して以来、その勢いは凄まじいではありませんか。本格的な美味しいピザは、ホントにお手軽に食べられるようになりましたよね。
 中華もいいけど、ピサもいい・・・ って、ここは何処?  混沌とした食文化が香る神戸の町はやっぱり魅力がいっぱい。さまざまな言語が飛び交い、おおらかでウエルカムな心が、美味しい食べ物をどんどんと受け入れて行く。ホントにいいところですよ。ぜひぜひお越しあれ。
 そして「Tana Forno」をちょっと南に下がったところがギャラリーPAXREXですからね。みなさん「花も団子も」ってことで、お食事の後はアートスペースにお立ち寄り下さいね。

Pizzeria e Caffeteria Tana Forno(ターナフォルノ)
〒650-0022 神戸市中央区元町通3-2-1 
ワコーレ元町ザ・シティー1F
Tel 078-331-8810
10:00〜22:00

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2011年12月 5日 (月)

小林鷹さんの「あつもりそう」

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 来年のNHK大河ドラマで平清盛が取り上げられるとあって、その舞台の一つである我が神戸では、観光業を始めお菓子や土産物などなにかブームにあやかれないかと皆さん知恵を絞っているところでしょう。ここでご紹介する作品は「あつもりそう」。花のカタチが源平時代の武将が身につけた母衣(ほろ)に似ているところから。平敦盛にちなんで名付けられたそうです。
  ♪一の谷の 軍破れ 討たれし平家の 公達あわれ
   暁寒き 須磨の嵐に 聞こえしはこれか 青葉の笛♪
と、小学唱歌(戦前でしょうか?)で歌われた青葉の笛は、須磨寺の宝物館に今も保管されている。敦盛首塚も境内にあります。
 作品の「あつもりそう」は北海道から取り寄せて撮影した、と鷹さんはおっしゃっていました。このシリーズ、東京のスタジオで撮影されている。「えっ、スタジオ?」と驚かれる方が多いと思います。じつは背景は鷹さん自身がキャンバス地に筆で描かれているのです。一点一点すべてその花のイメージに会うように描く。花を置いてみてもし合わなかったら、それはボツ。また一から描き直し。たいへんな労力と美意識が詰まっているのです。
 やさしげな「あつもりそう」に対して、同じラン科の仲間でもっとがっしりした「くまがいそう」というのもあるそうですよ。

ギャラリーPAXREX
小林鷹 作品展「静穏」
2011年12月4日(日)~12月20日(火)
11時~19時 水曜定休

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2011年12月 2日 (金)

小林鷹さんの「静穏」展、まもなく

Taka_poster
 なんということもない日常の暮らしや風景・・・。刺激は少ないかもしれないけれど、オモシロ味に欠けるかもしれないけれど、こんな静かで穏やかな日々を今年ほどありがたく感じた年はありません。あまりにも普通に存在するために、その存在にさえも気づかない。そんな静穏を愛でる視点で作品を撮り続けてきた小林鷹さんの作品展で、激震の一年を締めくくりたいと思います。
 近くの野山に、いつも歩いている道端に、可憐に咲いている『和花』を撮ったシリーズ。そこには園芸種のきらびやかさはない。でも野生の生命力にあふれている。凛とした美しさが魅力です。
 観光名所でもなく特別な歴史もない、つい見逃しそうな場所。そこでふと感じたあたたかさ。小林鷹さんの捉えた心象風景『SERENITY』に宿るやさしいまなざしが心にしみる。
 東北の皆さまにもこの『静穏ーCalm』の思いが伝わればいいなと願いつつ、4日(日)スタートします。

ギャラリーPAXREX
小林鷹 作品展「静穏」
2011年12月4日(日)~12月20日(火)
11時~19時 水曜定休
 

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