鮒村綸子の「考え事」
この鮮やかなカラーで彩られた作品「考え事」。彼は(彼女は)いったい何を考えているのだろう。「もう少しで考えがまとまりそうなんだけど、う~んと、う~んと…」と、派手な姿とは対照的に繊細な神経の持ち主で、きっと細かいところが気になって仕方がないのだろうか。左右の人差し指でツンツンする様子が、とってもいじらしい。このあと手はきっとこめかみをツンツンするのでしょう。
鮒村綸子さんは、こんなポーズをどこから思い付くのか。いや、もっと言えばこんなキャラクターをどうして思い付いたのか。小さな頭と小さな目鼻、大きな手と大きな髪。でも理路整然と説明するようなことではないのでしょう。彼女の内から自然と湧いてきた、ある種の必然の姿とカタチ。鮮やかなコスチューム、あるいは肌の模様をまとって私たちの目の前に現れるとき、私たちにアレコレ考える行為を強いる。そして快い刺激と適度な頭の体操を与えてくれる。つまり、いいアート作品の条件をしっかり具えているのです。
ギャラリーPAXREX
鮒村綸子 作品展「気づいて」
2011年11月5日(土)~11月27日(日)
11時~19時 水曜定休
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