田中新吾さんのチョコレート
写真の薄っぺら感を何とかしたいと考えた田中新吾さんは、写真プリントの上からアクリルガッシュ絵の具でペインティングすることを思いつきました。でもアイデアは思いついても、なかなか実行できるものではありません。まず画材を何にするか、それをどう使うか、また絵のセンスや技術の習得など、課題は山ほどあったでしょう。それを一つ一つ克服して完成を見たのが、このフォト×ペイント「ピーチな話」シリーズです。
平面性以外にも写真がどこかリアリティが無いように感じられる点がもうひとつあります。それはネガがあれば、複製が効くということ。ところが田中さんの作品はプリントの上に直接描くのだから、すべて一点もの。二重の意味で写真に強い存在感を与えることに成功したのです。そんなリクツをこねながら、撮影した画像で作品をご紹介する矛盾。ま、暑いですが会場まで足をお運びいただいて、実物をご覧いただくのが一番でしょう。輸入物のチョコレートの箱とクローバー。言葉にするとこれだけですが、遠い日の宝物のような空気や心情が、そこに流れているのが感じられます。
ギャラリーPAXREX
「イメージの領域 Beyond Realism」
2011年7月23日(土)~8月9日(火)
8月20日(土)~9月11日(日)
11時~19時 水曜定休
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コメント
どんな チョコレートが?
気になっちゃいますー^^
投稿: Ron | 2011年7月29日 (金) 07時15分
白いテーブルに置かれたチョコレートに
春の木漏れ日が。
これは誰かからの贈り物?
画像では見えないですが、クローバーは光を受けてキラキラ輝いています。
投稿: ひろパパ→Ronさんへ | 2011年7月31日 (日) 16時25分