イメージの領域 Beyond Realism
日本では「写真はリアリズムだ」、という考えが長く支配していました。そのために世界の写真の進歩から取り残され、狭い狭い穴に入り込んで空も見えない状態が続いていたのです。近ごろになって自分自身を写真家と名乗らず、美術家と称する数人の写真アーティストによって、日本の写真もやっと世界で認められるようになってきました。まことに喜ばしいかぎりです。
ここに取り上げた1点は「arm zahm (従順)」と名付けられたモルテザ・アリアナさんの作品です。残念ながら彼は日本人ではありませんが、日本を愛し日本に住んで創作活動をしているドイツ人写真家です。会話にしょっちゅうワビやサビが出てくる日本文化びいきの彼ですが、創作に取り組む姿勢は世界標準です。つまり「アートの基本はオリジナリティだ」と深く考えて、今までになかった新しいイメージの創出に努めています。
明日から始まる展覧会「イメージの領域」では、モルテザさんをはじめリアリズムの束縛から自由になった4人のアーティストが、さまざまな思想や手法で作り出した刺激的な写真アート作品を集めました。会場でこれからのアートの潮流を感じてください。
ギャラリーPAXREX
「イメージの領域 Beyond Realism」
2011年7月23日(土)~8月9日(火)
8月20日(土)~9月11日(日)
11時~19時 水曜定休
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