小林鷹、NYセントラルパークにて
夫婦のように、恋人のように、兄弟のように、大自然の中で2本の樹が寄り添っている。小林鷹さんがシンボリックに愛(?)を表現した静かな一枚。空に向かって孤高の姿を見せる1本の大樹にも感動を覚えるが、このように2本というのも心うたれるものがある。そこから受ける印象は強さより穏かさ、強烈な主張よりバランスの取れた調和の精神。何かを訴えてくるのではなく、思わず引き込まれる魅力がありますね。気がつくと想像の世界に遊ぶ自分。この作品はファンタジーの国への秘密の扉なのかも知れません。
まわりになにもない大平原のように見えますが、意外にもこれはニューヨークのセントラルパークだそうです。雪が積もり、うっすら霧がかかったNYの朝。まもなく夜が明けてキラキラした硬質の光が輝きだすと、魔法の時間はおしまい。木々の向こうのビル群から都会の喧騒や人々の活動の息吹が立ち上ってくる。そして、風景は日常の一部に溶け込んでいく。
同じ場所でありながら、一瞬一瞬にその意味を変えながら移ろう風景。「ながめ」の奥深い味わいを噛み締めてください。16日(土)スタートです。
PAXREX5周年記念
パクコレ vol. 2 「ながめ」
4月16日(土)~5月15日(日)
11時~19時 水曜定休
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