クリスマスも、お正月も
1週間前はキリスト教徒だったのに、いまは神道。変わり身の早い日本人の一人ではありますが思うことがあります。海外で「宗教は?」とたずねられたら、仏教徒と答えることにしている。詳しい状況を話して宗教観を伝えるのは面倒だし、まずそれを説明する語学力が不足しているから。我ながらいい加減だなあと感じます。でも信仰心はある方だと思っています。○○教や○○宗ではないけれど、樹の精霊から、岩、山、太陽、月、そしてトイレの神様まで、神の存在を確かに信じ、敬う心も持っている。八百万の神、というのは一神教に比べるとアバウトで洗練されていないかもしれないけれど、そのぶん完璧を求めるあまり他者に対して不寛容になる、という心配とも無縁だ。今風の言葉で言えば「多様性に富んでいる」。だから無意識のうちに、自分とは違う考え方や価値観の存在を認めていたはずです。
しかし明治維新以降の私たちの社会は一神教を背骨に持つ西洋近代主義を取り入れ、そのおかげで豊かに発展してきた。特に高度成長期からは近代主義のエッセンスである合理主義や効率という哲学を旗印にまい進し、生産性を高め、社会システムのみならず私たち自身の思想改革までやってのけたのです。その結果が、今の社会であり人生の送り方だ。もう一度多様性を認め異なるものを尊重しあう文化を思い出し、丁寧に良き日々を送りたいと考えています。
クリスマスがえらいところへいってしまいましたが、言いたいのは厳格な宗教心を持たないことは恥ずべきではない、むしろ原理主義に陥らない柔軟な考え方がこれからの社会や世界を救うキーになるだろう、ということ。多様性が希望につながる、2011年がそんな年になりますように。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 2023年の始まりに(2023.01.01)
- トラ焼きは変異種である(2022.01.01)
- イニエスタの焼ヴィーフン(2021.11.05)
- クチナシの花の命は短くて(2021.07.01)
- 良き年になりますように(2021.01.01)
コメント
とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
投稿: 職務経歴書の書き方の見本 | 2011年1月14日 (金) 13時15分
コメントありがとうございました。
アート関連の話題を中心に
思いつくまま書いています。
またぜひ覗いてくださいね。
投稿: ひろパパ→職務経歴書の書き方の見本さま | 2011年1月14日 (金) 17時00分