« フランス額装作家・向井理依子さんの展覧会 | トップページ | 脳で見る、心で観る、森雅美の幻想花 »

2010年10月 9日 (土)

世界で通じる志賀伸子のユーモア

Photo_8   志賀伸子さんは東京はもちろんチェコ、ベトナム、アルゼンチンなどでも展覧会を開催し、評判を呼んだ「菜園」シリーズ。身近な野菜を素材にして、ユーモラスに造形したものを撮影しています。たとえば、もろこし母。トウモロコシの皮をむいてヒゲも利用し、まるで歳をとったお母さんがひざ掛けをしてロッキングチェアでうつらうつらしている風情じゃありませんか。頭には花か何かが差し込んである。そこらにある野菜が、いまやほほえましい愛の対象に昇華しています。
 でもトウモロコシを見てこんな妄想を浮かべるなんて、普通じゃありませんよね。また、その妄想を作品にしてしまうところが志賀さんの作家としてのすごいところ。アルチンボルトはこんな妄想を絵筆で表現しましたが、カメラでやるところがオモシロイ。というのも絵画では想像でどうとでも描けるが、そこに在るものしか写らない写真では、そう見えるように作り込まなければならないからです。写真が持つそんなリアリティを前提とするからこそ、見る側が感じるギャップが大きく、よりおもしろい。一般的な常識である写真のリアリティを逆手に取る、これが写真をアートにする、これから向かうべき大きな方向性のひとつだと思います。

ギャラリーPAXREX
写真をアートに…3人の流儀
10月2日(土)~10月17日(日)
11:00~19:00  水曜定休

|

« フランス額装作家・向井理依子さんの展覧会 | トップページ | 脳で見る、心で観る、森雅美の幻想花 »

展覧会情報[2010]」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/180264/49674981

この記事へのトラックバック一覧です: 世界で通じる志賀伸子のユーモア:

« フランス額装作家・向井理依子さんの展覧会 | トップページ | 脳で見る、心で観る、森雅美の幻想花 »