松本市美術館の草間彌生
松本市美術館へ「草間彌生 魂のおきどころ」を観に行きました。さっそく前庭の巨大なオブジェが出迎えてくれる。カラフルな花々には、もちろんトレードマークの水玉が。展示室ではおなじみのカボチャの連作をはじめ、鏡をうまく使って無限に水玉(色電球)が広がるインスタレーションなど、知っていてもやはり現物を前にするとオモシロくて興奮させられる作品の数々。
「前衛の女王」と呼ばれてNYで活躍していた頃の過激なパフォーマンスを知らない若い世代からも、最近また脚光を浴びている草間さん。KDDIのケータイにもなっていましたよね。作品名にも使われている「Dots Obsession」でもわかるように、小さい頃から水玉の強迫観念にとり付かれていたそうです。早い話がビョーキだった? その辺にいる人たちと同じ精神構造では世界的なアーティストにはなれない、ということなのか。 際限のない増殖、連続・・・。論理を超えた感覚の奥深いところを揺さぶる独特のオモシロさを言葉で表現するのは難しいが、めまいの快感がもたらす新しい知的体験、とでも言えるのではないでしょうか。
外に出てもう一度庭のオブジェをじっくり見ようと美術館の横手にまわると、こんなコカコーラの自販機とベンチがあるじゃないですか。ここは入場料の要らない場所。でも思いがけない出会いで、中の展示よりもっと感動しました。やるなあ、松本市美術館! いま開催中の「あいちトリエンナーレ2010」では、草間さんの水玉模様の「プリウス」が3台、会場間を運行しているそうですよ。興味のある方はぜひ。無料だけれど予約が要るそうな。
松本市美術館
草間彌生 魂のおきどころ
長野県松本市中央4-2-22
Tel. 0263-39-7400
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