深海のブルー、情熱のレッド
花を彫刻したブロンズの扉が深い海の底で妖しく人を招いている? いえいえ、これも中田明さんが銅板と花(アネモネかな)に銅の粉をまぶして錆びさせたもの。なんとも言えない深いブルーは、ライティングと露出で生み出した美しさです。緑青なので目で見るともっと明るい色なのですが。これが写真の力なのでしょう、深遠な宇宙の神秘まで感じませんか。
情熱を内に秘めた濃い赤。これはトルコキキョウとオウムガイです。オウムガイは生きた化石とも呼ばれ、南太平洋からオーストラリアにかけて棲んでいるそうです。直径20cmぐらいの貝がらの中にイカのような動物が入っている。英語ではノーチラスNautilusで、ジュール・ベルヌの『海底2万マイル』に登場する潜水艦の名前はこの生物から採ったとか。
青と赤、この奥深い色が出せるのは写真ならでは。それも8×10の大判だからこそ、可能になった色味と言えるでしょう。
ギャラリーPAXREX
中田 明 写真展「彩色菜図」
4月24日(土)~5月23日(日)
11時~19時 水曜定休
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