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2010年2月 9日 (火)

スタイリッシュなマルコの写真

 現在ギャラリーPAXREXで開催中のマルコ・マイアンティの作品「仮面のカーニバル」は、カラフルでとても華やかです。でもこんなに色鮮やかなシリーズは、フォトグラファーマルコにとって、実はめずらしい。
 「へええ〜、じゃあどんなんが多いの?」ってわけで、今日は昨年ヨーロッパで紹介された彼の作品をちょっとご紹介しましょう。
 写真がアートとして、高い位置を築いているヨーロッパでは、企業の中にも優れた作品を積極的に見つけ出し、なおかつ自社製品に取り入れていこうという試みがあります。
GLAMOUR(グラムール)というオランダのファッション雑誌  ジーンズメーカーとして、広くその名を知られるLeeもまたその一つなんですね。Lee・Europe主催の「Make History」と名付けられた写真展。さまざまなアーティストの優秀作品が選ばれているのですが、その中にマルコの撮った一枚も仲間入り。他の作品と共に、ミラノ、ハンブルグ、ベルリン、アムステルダムの各都市を旅したようです。(入賞作品は、Tシャツの図柄として採用され、いずれLeeから販売されます。)
 さらにGLAMOUR(グラムール)というオランダのファッション雑誌に、この展覧会の事が紹介され、そのページをドドンと飾ったのが、マルコの作品です。
Lee・Europe主催の「Make History」  いかにも活発そうな現代っ子がかっかと横断歩道を渡る・・・ちょっとケバい(失礼!)光るピンクの靴と縞模様のストリートとの組み合わせ。これは片時もカメラを離さない、マルコの会心のショットでしょうか? ちなみに撮影場所は大阪。ヨーロッパではありません。でも横文字に囲まれているせい? 何だかとても異国な感じ・・・。
 彼の撮る写真は、それがお相撲さんであっても、日本の伝統的なお祭りであっても、ベタな和食であっても、やっぱり何かが違う。新鮮で驚かされる。イタリア人として日本の異文化に触れる時も、また故郷に戻ってカメラを構える時も、マルコ・マイアンティの溢れんばかりの好奇心は、スタイリッシュな一枚の作品となって、我々の前に現れます。
 国の違い、言葉の違い、それらをひょうひょうと乗り越えて、写真アートの世界が広がっていく。そんな可能性を彼は感じさせてくれる。現代日本の写真がヨーロッパで、そしてヴェネツィアの写真が神戸でお披露目されて、人々を楽しませてくれているわけですものね。

マルコ・マイアンティ写真展
後援:在大阪イタリア総領事館
「仮面のカーニバル」
1月16日(土)~2月21日(日)
11:00~19:00 水曜定休

 

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