ツララは暖かさの象徴
見れば見るほどツララは鍾乳石にそっくりです。年輪のように段がつき、風の影響でななめに傾く。一本一本カタチも大きさもさまざま、とても個性的で見飽きない。ただし、その成長のスピードは全然違います。鍾乳石が何千年、何万年とかかるのに対して、1日や2日でずいぶん大きくなるツララ。成長力ではツララの圧勝! 水に含まれた石灰分が固まるのと、水が凍るのでは条件が違いすぎるのですが・・・。
そんな愚にもつかない事を考えていたとき、ふと気付きました。ツララは厳寒の象徴だ、とずうーっと思っていましたが、でも、じつは暖かさの象徴ではないだろうか、と。あたりまえだけど氷点下まで気温が下がらないと水は凍らない。しかし寒いだけではツララは出来ないのではないか。例えば軒先に伸びるツララ。部屋を暖房すると屋根も内側から暖まる。すると屋根に積もった雪が融けて流れ出す。そして軒から流れ落ちるしずくが凍ってツララになる。このように室内を暖めるとか、陽がぽかぽか当たって気温がグンと上がるとか、なにか暖かさが必須なのです。 ね、ツララと暖かさは切っても切れない関係があるでしょ。
ツララに限らず、物事は一面だけを見ていては本質を見過ごしたり見誤ったりすることが多いですよね。「分かったつもり」、今年はこれを無くさなきゃ。とツララごときで大発見をしたように言うと、そんなの小さな子供でも知ってるぞと北国の人に笑われそうですが、無知なものですから大目に見てやってください。だってツララを氷柱と書くのも知らなかったのですから。いやあ、お恥ずかしい。
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