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2009年8月15日 (土)

やなぎみわ 婆々娘々!

国立国際美術館「やなぎみわ 婆々娘々!」展に行ってきました(これは公式カタログ) 今年はスケジュールの都合上、ヴェネツィア・ビエンナーレに行けそうにありません。今回の日本館の展示は、やなぎみわ。楽しみにしていたのに、残念! でも、いま都合良く国立国際美術館が「婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」展を開催してくれているので、そちらを観て来ました。ヴェネツィア出展の作品「Windswept Woman Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ」を、日本国内で最初に観られるチャンスです。これは行かなきゃ!
 高さ4mもの巨大な卓上フォトスタンド型額縁に収まった5作品。床から斜めに立てかけられた迫力に圧倒されながら、最初に思い浮かべたのはピンク・フロイドの「原子心母」というタイトル。曲のイメージではなく、日本語の字面がふっと浮かんだ。心臓ペースメーカーを入れた妊婦、という本来の意味とも関係なく。
 若い姿体に垂れて萎んだオッパイ。シワを刻んだ老体にはち切れんばかりの巨乳。強い風に向かって荒野に立ちはだかる姿は、まるでたくましい大地の女神、パワフルな縄文土偶、あるいは女系家族・・・。いまも残る男性優位社会を、人類の長い歴史の中でわずか数千年に過ぎない、とあざ笑うかのように踊っているのだ。芯の強さ、しぶとく生き延びる生命力、やはり太古の昔から未来永劫、世界は女性の力で廻っているに違いない。それにしても現代アートってお金がかかるのだなあ、とため息が出る。ヴェネツィア出展の作品「Windswept Woman 1、2、3、4、5」や、「エレベーターガール」「マイ・グランドマザーズ」などなど(写真はフライヤーとか『ART iT』より)
 やなぎみわは、出世作の「エレベーターガール」シリーズ以来、女性の生き方や生き様を通じて生と死、老と幼などをテーマに既成の社会通念に揺さぶりをかける作品を作り続けている。どのシリーズも完成度が高いが、この婆々娘々!シリーズも表現として一つの頂点に達している。次にはどんな展開を見せてくれるのか、楽しみな作家です。
 この展覧会は9月23日(水・祝)まで。ぜひ観に行ってください。あわせて展示されている「フェアリーテール」シリーズと「マイ・グランドマザーズ」シリーズもおもしろいですよ。と十分楽しませてもらったけれど、ヴェネツィアなら100倍楽しめるのに、トホホ。

国立国際美術館
「やなぎみわ 婆々娘々!」展
6月20日(土)〜9月23日(水・祝)

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