圧力なべvs陶器の煮込みなべ
私の苗字は何故、ワタナベさんとかタナベさんとかナベシマさんとか“なべ”の入るものでは無かったんだろう? なべという言葉を聞く度に心が沸き立つ、胸踊る。
そんなけいママキッチンに溢れるなべたち。「海を渡ったなべたち」に続いて第二弾を読んでやってくださいまし。と、今日は何やら穏やかではない?火花散るバトルの予感!
10年以上も前に購入した、ドイツ製圧力鍋フィスラー・ビタクイック。かたやそれより以前にけいママキッチンにやって来た陶器製のクロックポット。「ふん! アタシのほうが古いようね」。「何言ってるの! 古さなんて関係ないわよ」。 まあまあ落ち着いて、お二人さん・・・ふ、ふたり? なべなのに!
それにしても両者の言い分は真っ二つ。早さが売りの圧力鍋。確かに早い。野菜を炒めてブイヨンを入れ、蓋をして、圧力の表示ピンが上がったら火を弱めてわずか5分。その後火を消してピンが下がるまで置いておく。と、お肉もじゃがいももとろとろ。「そうでしょ? けいママ。カレーも、シチューも私の真骨頂! 私さえ居ればさ・・・・」と、ととと今日の献立は豆シチュー。
実は前の晩からクロックポットに豆を入れて水に浸し、ふっくら脹らんだところで電気のスイッチを入れ午前中いっぱいコトコトと。その間子犬のように掃除や洗濯やと家事をこなす。キッチンをまったく気にせずに放っておける。「でしょ? でしょ? 昔から土鍋を使って、炭火や練炭などでゆっくり煮炊きするとろ火料理があったのよ。私が居ればただほっとくだけで、その美味しさが・・・」。
皆さんも首をかしげています? けいママ、なんでどちらか片一方のなべだけで、豆シチューを作らないの? 洗い物が増えるだけじゃんって。ザッツ・ライト! あなたのおっしゃる通り。圧力鍋に豆も一緒に放り込んでしまえば、あるいは陶器の電気なべにベーコンブロックや野菜を入れて煮込めば、豆シチューが出来るんです、ちゃあんと。
ところが昔からけいママキッチンでは、これがスパッと見事にお二人さん(?)の分業なんですね。まあ豆は一度にたくさん茹でて冷凍するからとか、理由はありますが、何よりキッチンで異なった時間の流れを楽しみたいと思うから。
クロックポットでコトコトと豆を煮込んで、家ン中にじわじわとよい匂いが漂ってくる。そんな穏やかな時間を楽しむ。あるいはシュワシュワ〜と勢いよく圧力がかかって、あっという間になべという空間の中で食べ物が美味しく変化してゆくサマに立ち会う。どちらもわたしにとっては、何気ない日常の大切な時の流れ。ささやかなこだわり。ってなわけでお二人さん、握手して下さいね。これからも仲良くけいママキッチンで働いてください。
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