栄町のアンデルセン
PAXREX前の乙仲通を西へ、ロータリーの向こう側にある「靴修理 アンデルセン」が以前からとても気になっていました。店主はどんな人だろう? 何でこの名前を付けたんだろ? そしたら最近、お気に入りの靴が2足、相次いで傷んできたものだから「やった〜!」とばかりに訪れてみました。
間口2メートル程の店内には、機械や道具、修理を待つ靴、いろいろ散乱していますが、そんな中に一枚の張り紙が。「へぇ〜、アンデルセンのお父さんは靴職人だったんですか? それでお店にこの名前を?」「ええ、家内がええんちゃうかと言うてねえ」。ふ〜ん、アンデルセンは生涯独身だったと書いてありますが、アンデルセンの店主は結婚されている。で、命名されたのは奥様ですか・・・。
靴の修理を頼みにきたはずのけいママ、頭が飛んでます、アンデルセンに。
「あのう〜、アンデルセン、じゃ、なかった。私の靴は直りますか?」「ふん、直るよ。ちょっと時間かかるけどね。何せ立て込んでてねえ」。店内にあふれる靴、靴、靴。傷み方は千差万別。そのひとつひとつを手に取って説明をして下さる。「たとえばね、底がだめになっている靴、ストーブで少しずつ暖めながら削っていくんよ。出来るだけ大丈夫なところは残さんと、お客さんの負担が大きくなるからねえ」。なるほど、だからこの暑い最中にもストーブが置いてある訳ですね。くりンとした大きな瞳の店主、鋭いけど優しいまなざし。よかった! ほら、よく居るでしょ? ちょっと恐くて、叱られちゃいそうな。
「こうなる前に、何でもっと早く持って来んの?」みたいに言われちゃう人。
靴への限りない愛情と、いい仕事をしたいという職人魂。アンデルセンで修理を頼んだ人は、また次もアンデルセンに靴を持ってやって来るに違いないと確信しました。
ところでアンデルセンのお話に「赤い靴」と言うのがあります。赤い靴に魅せられた少女が、その靴を履き続けた事で悲劇を迎えるという・・・。アンデルセンは父親の仕事を思い出して、この物語を思い付いたのでしょうか? 「地震前には本があったんよ、アンデルセンの。でも何処か行ってしもうてね」。ギョ! アンデルセンにこだわり続けるけいママの頭ン中見抜かれてしまったかい?
「あっ、写真撮るんやったら、こんなごちゃごちゃした店の中より、ほら、あそこに靴を持っていったげるわ」。と言う訳で、冒頭の一枚が撮れました。ちょっと不思議なショットでございませんこと?
後日、けいママの靴は見事に修理をしてもらって、しかも「そんなに安くていいんですか?」みたいなお値段で戻ってきました。ほっこり栄町には、こんなステキな出会いもアンデルセン?
靴修理・合鍵 アンデルセン
Tel&Fax. 078-351-4880
神戸市中央区海岸通4-4-12
定休日・日曜
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コメント
ここ、、、、行きたい
なんかワープ出来そう
ってどこにワープして行くのかアンデルセンに行かないと分からないですよね
考えただけでドキドキしそうな
私はこういうところが
好きですね
投稿: 三木写真舘 | 2008年8月24日 (日) 22時30分
けいママチョイスにご賛同いただいて


ホントに嬉しいです
何かね、不思議なんですよ。
ちょっと待ってと、このオーナーさん、
京都のお寺の写真集を出して来てくれはったり・・・
アイ・ラブ・アンデルセンです
修理に持っていく靴、無いかなあ〜と
探しています
投稿: けいママ→三木写真館さま | 2008年8月24日 (日) 23時19分