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2008年4月

2008年4月28日 (月)

イサム・ノグチ庭園美術館へ

 連休まっ盛りですね。どちらへお出かけですか? 最近はアート鑑賞がちょっとしたブーム。そこで2回にわたって、ひろパパがおすすめ美術館をご紹介しますよ。
イサム・ノグチ庭園美術館(The Isamu Noguchi Garden Museum Japan)  少し前になりますが、四国・香川県にある2つの美術館へ行ってきました。牟礼(むれ)町にあるイサム・ノグチ庭園美術館と、丸亀駅前の猪熊弦一郎現代美術館。どちらも以前から行きたい行きたいと思っていたところなので、一日で二つもまわれたのはすごく得した気分です。では2回に分けてご紹介しましょう。最初はイサム・ノグチ庭園美術館から。ここは写真撮影が禁止のため、詳しくはHPをご覧くださいね。グッズ販売コーナー
 40年ほど前、和紙で作ったAKARIという名の大きな提灯のような照明器具に出会ってすごく感動しました。デザインしたのはイサム・ノグチで、しかも世界で活躍する高名な彫刻家だという。彼の名を知った最初です。それ以来の念願がかなっての小旅行。
 庭園美術館は「庵治石(あじいし)」にほれ込んでアトリエと住居を構え、20年あまりここで制作に打ち込んだイサムの、いわば聖地をそのまま美術館にして開放したものです。20年あまりここで制作を  ここは人数制限の完全予約制。一日3回の見学ツアーのうち、我々は頑張って早起きし、朝10時からのコースへ。巨大な石材がたくさん積まれた横手から、自然の中をアプローチしていきます。まず工房の前庭(屋外作業場)に何十と並べられた完成途上(?)の作品群を見てまわる。様々な色や質感の石が、それぞれ固有のフォルムとヴォリュームを与えられ、圧倒的な迫力でこちらへ迫ってくる。作品の間をウロウロ歩いていろんなアングルから眺める。完全予約制ですそのつど新しい発見があって、いくら見ていても飽きることはありません。
 そして作業小屋だった屋内へ。あの高さ3.6mの「エナジー・ヴォイド」がどーんと立っている。ふと気が付くと石が濡れてヌメッと光っている。生きているようじゃないか。じつは先ほどの前庭の作品も濡れていて、朝早く雨が降ったのだろうと思っていた。でも屋根があるところも・・・。係りの人に聞いてみると、毎朝作品に水を撒いているとのこと。井戸があります作品の魅力を伝えるために、たいへんな努力をしているのだなあ。いやぁ感動です。
 裏山の彫刻庭園に植えられた1本1本の木々や置かれた石までも含め、敷地全体が彼の哲学と美意識を表現したひとつの作品になっている。ここは宇宙の根源に感応する場所。生命の神秘に思いをはせる場所。1時間で出ていかなければいけないのが、とても残念でした。あ、そうそう、住まい跡の居間では当然あのAKARIが柔らかい光を投げかけていました。
 イサム・ノグチといえば、あと一ヵ所ぜひ行きたいところがあります。それは写真家の藤井保さんにも薦められた札幌のモエレ沼公園。イサムのマスタープランに基づいて死後も建設が続けられ、2005年に完成。「公園全体をひとつの彫刻」と考えて作られた大規模な環境作品です。これはまたのお楽しみに、大切に取っておきます。
 次回は丸亀、猪熊弦一郎現代美術館です。

イサム・ノグチ庭園美術館
The Isamu Noguchi Garden Museum Japan
TEL 087-870-1500
香川県高松市牟礼町牟礼3519

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2008年4月25日 (金)

絵本作りとギャラリー

Gallery Vieで開催中の展覧会 幼い頃に出会った一冊の絵本。何かの折りにふと蘇るシーン。耳に心地よいフレーズ。時には一冊の絵本との出会いが、その後の人生に大きな意味合いを持つ事すらある。だから、絵本作家って大変。そして刺激的で、魅力的な仕事。
 栄町にある「Gallery Vie」では、プロの絵本作家を目指す人たちのために”絵本作りの塾”が開かれています。今年で4回目となる、その修了作品展を観てきました。栄町のランドマークとも言えるレトロな”海岸ビルヂング”。一歩中に入れば、老いも若きもそれぞれの過去に少しばかりタイムスリップ。でも何でだろ? 十分年月を重ねて、言わばお年寄りのこのビルに、若者たちこそがピッタリ絵になる。サマになる。海岸ビルヂング
 彼らは、そう遠くない昔にどんな絵本を見て過ごしたんだろ? 今日また、新たなステキな絵本との出会いに、期待が膨らむ? そんな彼らを迎える、出来立てホヤホヤの手作り絵本、そお〜と持ち上げて、静かに息を止めるかのようにしてページをめくる。これでもかというくらい、重ね塗りされた絵にひたむきさを感じる一冊。おはなしの流れをどうしよか? ちょっとここで苦労したんだな、と苦笑してしまうような一冊。な〜んの制約も無いんだね。本の形式も、素材もバラバラ。だからこそ面白いし、楽しい。だけど彼らが目指すもの、それは手作り絵本がここから飛び出していく事。Gallery Vie「絵話塾 第4期生修了作品展」本屋さんの棚に置かれ、そこに埋もれ、宝物探しのように誰かが見つけ出し、おうちに持ち帰り、そして大事にしてくれる事だね。まずは自分だけの一冊の絵本を創り出した、生み出した彼らに拍手! おめでとう。
 絵と文章、その両方から五感に訴える絵本は、ホントに奥が深い、見事なアートだと思います。ふと思い浮かんだお話から、情感が広がって行く。あるいは逆に、強く心ひかれた光景から、物語が形作られて行く事だってあるでしょう。
 PAXREXで開催中、小林鷹さん「SERENITY」展のこの写真、何だか絵本の世界を連想しません? 白い紙をちょきちょきとはさみで切って、貼付けたような小さい家。その後ろに広がる海と空だって、水彩絵の具で、ささぁと描いたような感じ。でも場所はアメリカのNY州ロングアイランド。ちゃあんと実在する風景です。ここにはいったい、どんな物語があるんだろ? たとえだ〜れも住んでも居なくて、一日中雲が渡り、さざ波が立っているだけであろうと「何だ、つまんない!」と言えるだろうか? 少なくとも私には言えない。泣きたいほど、いえ笑いたいほど、さまざまな感情と光景を思い浮かべる事が出来るから。素敵な絵本がいっぱい・Gallery Vie(ギャラリー・ヴィー)いつか私もこの写真を眺めながら、絵本作りに挑戦してみようかな? 無理だろな。それよりは、絵本塾から巣立つ彼らに期待しよう! 第2作目を待っていますよ♪

Gallery Vie
(ギャラリー・ヴィー)
「絵話塾 第4期生修了作品展」
4月21日(月)〜5月3日(土)
11時〜19時(日曜日休廊 最終日18時まで)
Tel.078-332-5808
神戸市中央区海岸通3-1-5海岸ビルヂング3階

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2008年4月22日 (火)

PAXREXは、2歳の誕生日

 まずは正座しまして>>>ギャラリー店主より、ごあいさつ。 
PAXREX、2歳になりました  おかげさまで昨日4月21日、PAXREXは2歳の誕生日を迎えました。ギャラリーのことなど何も知らずにスタートし、なんだかよくわからないままに過ごしてきて、気がつけばもう2年。この環境激変のなかで、ギャラリーを始めなければ知り合うこともなかったステキな方との出会い、懐かしい人との久しぶりの再会・・・などなど、うれしい驚きと楽しい会話で日々を重ねるうちに、あっという間に時間が過ぎていました。
 いろんな素晴らしい作家さんの展覧会も開催させていただきました。ありがとうございます。森雅美さんの「Phalaenopsis」その中から『2』をイメージする作品を2点、紹介します。ひとつは森雅美さんのFLORA展より、黒い背景に2輪浮かび上がった青い花「Phalaenopsis」。もうひとつは、いま開催中の小林鷹さんSERENITY展より、えっNYセントラルパークにこんな場所があったの! と意外に思われる広い空間に聳え立つ2本の木「New York_U.S.A.」。
 オープンした頃に比べると、栄町界隈もずいぶんお店が増えました。わずか2年間のうちに、オシャレな雑貨店やカフェが次々と開店! どんどん雰囲気のいい街になってきています。小林鷹さんの「New York_U.S.A.」
 アートギャラリーも、現代アートを専門に扱う「ギャラリー開」さん、絵本作家の作品を中心に展開する「ギャラリーVie」さんがありますが、ゴールデンウイーク開けの5月10日(土)には写真ギャラリーの「TANTO TEMPO」さんが、ハービー山口さんの展覧会をスタートにオープンされます。貴重な写真集をいっぱい揃えたライブラリーカフェも併設。写真好きにはたまらないスポットになりそうです。「TANTO TEMPO」店内
 上質のアートを見て買って部屋に飾ろうと思ったら、神戸・栄町に行けばいい、と言っていただけるような、ここ栄町をNYチェルシー地区のようにするという夢(夢だから大きいほうがいい?)に向かって、いい方向に進んでいるように感じます。
 2歳といえばまだまだヨチヨチ歩きですが、言葉も覚えてすこし生意気になりかけたころでしょうか。これからはしっかり自分の足で立っていけるようにならなきゃ、と思っています。「TANTO TEMPO」店内
 またまた正座しまして>>>日々の暮らしに潤いや快い刺激を与えるのがアートの使命。気持ちを新たに、いい作家やいい作品を、もっともっとご紹介しながら3歳、4歳と成長していきたいと願っています。これまで支えていただいた多くの方々に感謝するとともに、これからもよろしくご指導いただけるよう、お願いいたします。

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2008年4月19日 (土)

静かに時は流れる

 いよいよ今日から、PAXREXで小林鷹さんの「 SERENITY 」展がスタートしました。会場のあいさつ文は、ひろパパが書きました。いつものことながら難しそう。だけど、なんとなくわかる気がします。では来ていただいたつもりで読んでみてください。Serenity

静かに時は流れる。

時間は普遍の尺度だと
教えられてきた。
はたしてそれは正しいのだろうか。

21世紀の時間と、
古代の時間、中世の時間・・・。
日本に流れる時間と、
パレスチナに流れる時間・・・。

穏やかな気分の時と、
怒りに震える時でも明らかに違う気がする。
きっと時間は物理学で計るよりも、もっと主観的なものなのだ。Serenity

小林鷹さんの「SERENITY」。
この中では時間は一見止まっているように見えるが
じつは静かに密やかに
流れている。

人が暮らすすぐそばで、
大自然の中で、
神に近い時間から、
きわめて人間くさい時間まで
どれもが静寂の美をたたえている。Serenity

さまざまな時の流れの中に、ふっと訪れるTAKAさんだけの時間。
その一瞬を選び、切り撮った主観的な時間。

慌しい日常から離れ、
静かに流れる時間に
浸ってください。

Serenity  以上ですが、この中に出てくる時間の感覚も、まぁきわめて主観的でひとりよがり。(ゴメン) でも小林鷹さんの素晴らしい風景の作品を見て、ひろパパは素直にそう感じたのでしょう。さて、あなたはどのように感じるか、ぜひ「 SERENITY ~静かに時は流れる~ 」展の会場でお確かめください。お待ちしてま~す!

「SERENITY」 小林鷹写真展
~静かに時は流れる~
5月18日(日)まで
11時~19時(水曜定休) 

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2008年4月16日 (水)

沢木耕太郎さんと"奈良”

沢木耕太郎さんの講演会 「講演会なんて苦手だし、でも長年の友人からの頼みだったのと、場所が東大寺なんて、二度とない機会かと思い引き受けました」。
 奈良・東大寺は2010年、平城遷都1300年を迎えるそう。区切りの年を前に開かれた「沢木耕太郎氏」の講演会は大盛況でした。『深夜特急』を読まれました? あるいは映像化された『深夜特急』をご覧になりました? その後に続く著者の活躍も、もちろん素晴らしいのですが、私を含めた団塊世代に“生き方”に関わる程の衝撃を与え、そして旅立つ若者のバイブルとなったノンフィックション。その著者を目の前に出来たわけですから。『深夜特急』
 沢木耕太郎さんは、紛れもなく“沢木耕太郎”でした!『深夜特急』に掲載されていた写真と、ほとんど同じかと思うほど変わらぬ容姿、“え〜と”を連発するぼくとつとした、飾り気のない、そして誠意溢れる語り口。作品を通じてしか、知り得ない人物。けれど不思議ですね。とてもとても「沢木耕太郎」と言う人物を身近に感じる事が出来たこの日。家の本棚に並ぶ、彼の何冊かの著書を思い浮かべ、講演に聞き入りながら思いました。「よかった、この人を知っていて。沢木耕太郎のファンである自分でよかった」。会場は奈良・東大寺
 そして久しぶりに訪れた奈良の町。散り行く桜の最後を楽しむかのようなこの日、あちこちにその下で共に穏やかな午後を過ごす“パーティー”の光景がありました。そう、講演のテーマは「ソロとパーティー」でした。仕事で、家庭で、人生の様々な局面に関わる、生き方そのものに置き換えられる永遠のテーマ。ソロである事、パーティーである事。それは桜の木の下の、その光景にさえ繰り広げられるテーマなのかもしれません。今日は一人で居たい? それとも仲間と?桜、見納めです
「ギャラリー店主としてのひろパパは ソロだよね。広告マンとしてパーティーでやっていた時から、ひょっとしたら憧れていたのかな、ソロに」。「かもね。少なくともたとえパーティーに属していても、ソロっぽい人やから。沢木耕太郎さんも、それが大事って言ってはったよね? ソロとしても生きて行ける事が」。しょうさんのカメラに時折、鹿たちがヌッと顔を覗かせる・・・。よく見ればいろんなヤツが居るよね。ポツンと離れて、観光客に見向きもしない。あるいは仲間を押しのけてエサ、エサ。あなたはソロ?パーティー?ひょっとしたらこの先、奈良に来るたび「沢木耕太郎さん」を思い浮かべるかも知れない。何かの思いが、何かの光景と重なり合うってよくある事だから。
「SERENITY」展を控えて、いい休暇となったこの日。そうか、鷹さんもパーティーとして広告写真を撮り、ソロとして「和花」や、「SERENITY」を撮っていらっしゃる。鷹さんに始めてお会いした時も思いましたっけ。この方のファンでいてよかった、と。鹿にもいろいろ・・・
 さてさて「SERENITY」には、人っ子一人登場しない! その光景はある意味、快感かもしれませんよ。

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2008年4月13日 (日)

我が家のごちそう“ロールドビーフ”

ロールドビーフ ちょっとだけごちそうですよん♪ ちょいゴチってやつ!
 ぶっちゃけた話し、ハンバーグの種に薄切り牛肉を巻き付けて、しっかり焼きめを付けて煮込むわけです。普段はハンバーグの段階で終わってしまうわけです。だって薄切り肉とは言え、そこそこお値段します。巻き付ける手間ひまも、そこそこかかります。ところがです! このそこそこをクリアーすると、味も見栄えもぐっとグレードアップ。ハンバーグと同じように薄切り肉の中に、牛肉エキスをぎゅうっと閉じ込めてしまうからでしょうねえ〜。そうそ、ハンバーグの種に、とろけるチーズをしっかりプラスすると、とろ〜り感がまた一段と美味しいですよ。そして煮込む際にはトマトソースを多めに。そうすればスパゲッティだって楽しめちゃう。
「今晩のメニュー? ロールドビーフよ!」 このネーミングだけでも、ちょっとごちそう感あるでしょ? 材料は一応4人分となっていますけど、あくまでアバウトです。ミンチの生地を置いて手前から巻き込む

作り方(4人分)
<1>合い挽き肉300g 玉ねぎのみじん切り2分の1 パン粉2分の1カップ チーズ50g ナツメグ 塩 こしょうを混ぜ合わせてよく捏ねて、何個かにまとめる。
フライパンで焼き色をつけます<2>牛薄切り肉をつないでひろげ、うすく塩、こしょうをし、ミンチの生地を置いて手前から巻き込む。多少中味が見えていても、うすく小麦粉をはたきつけるので大丈夫ですよ。
<3>バターを熱したフライパンで焼き色をつけ、トマトピューレ 赤ワインまたはお酒3分の1カップ ブイヨン2カップ ローリエを加え強火で煮立て、トマトピューレ、赤ワインなどで煮込みます後煮立ってくれば火を弱め、アクを取り塩、コショウで味をととのえ、しばらく煮込む。(茸やなんかも、いっしょに炒めて煮込むとそれも美味しいです。)

もう1品!
 この料理の時は、必ずローズマリー風味のかりかりポテトを作ります。
 ベストマッチです!
ローズマリー風味のかりかりポテト<1>ボウルに適当に切ったじゃがいも(皮付きのまま)、たっぷりのオリーブ・オイル、塩、コショウを入れ混ぜ合わせる。
<2>天板にベーキング・シートを敷き、じゃがいもがこびりつかないよう、オリーブ・オイルを塗っておく。その上にじゃがいもを並べ、ローズマリーを散らして、220度のオーブンで25〜30分間ほど焼く。時間がない時は、じゃがいもをある程度電子レンジで加熱してから。ローズマリーの生がない時は乾燥のものを。ちょっとくせのある香りですが、慣れるとこれがハマる。
 そして、なんてたってこの組み合わせには、赤ワインですよん♪

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2008年4月10日 (木)

小林鷹さんが撮る風景

 「和花」の小林鷹さんが、風景やシーンを撮ると、やっぱりそこには“鷹ワールド”が生まれます。
Mont St-Michel  ここはフランスのモン・サン=ミシェルですね。塩の干満の差が、ヨーロッパの中でも最も激しいと言われるサン・マロ湾。引き潮によって、修道院のある小島へのアプローチが開けるという・・・。これほど聖なる巡礼地と呼ぶにふさわしい場所は無いのでは? ダイナミックで、胸躍る序曲。やがて満潮とともに波間に消えるアプローチ。全てを消し去るかのような光景に、静かな満足感が胸を覆う。鷹さんのファインダーの向こうには、どちらもある、ある。引き潮も満潮も。プロローグもエピローグも。そして流れる時間も止まった時間も。Lehigh Volley.PA
 さてここは、どこだろ?草原に、ぽつんと小さな小屋が立っている。鷹さんの切り撮ったシーンには、だあれも居ないけど、居ないんだけど・・・ 。淡いグリーンの目をした、ひょろっとした体付きの女の子が、時々ここにやって来る。多感な少女は草原の風に、髪をなびかせて駆け回り、友達の居ないことを忘れる。あるいは年老いた老人が一人、恐ろしいくらい前から時々ここにやって来る。何のためだか、誰も知らない。花も、空も、星も老人の目には映らないような気がする。そのくせ湖の底みたいに深く澄んだその眼差し。。。Chinonな〜んて次から、次へとこのシーンに誰かを、何かを当てはめて、ひとときを過ごしてしまう。
 決して行った事も無い、見た事もないのに何故か懐かしい風景があります。異国でありながら、そこには夕暮れになるとやっぱり灯りがともり、一つ、また一つとオレンジ色の光が窓辺に漂う。小さな路地裏をせかせかと我が家に急ぐ人の姿があり、食べ物の匂いが何処からともなくやってきて、鼻先をくすぐる。私が眺めるシーンと、私が我が身を置くシーンは違うんだけど、そこに繋がる糸を感じる。Paris
 鷹さんはどんな想いで、異国を旅するんだろ? 心惹かれるシーンと、実際に撮影したシーンは、ぴったりと寸分の狂いもないほどに重なり合うんだろうか? そんな意地悪な質問をしてみたいほどに、そこには穏やかで、静かな世界が広がっています。
 時間は慌ただしく、日々は追われるように過ぎて行くのだけれど、だからこそ「SERENITY」な時間が、空間が、乾いた喉を潤す、清らかな水のように必要なのかも。

PAXREX
「SERENITY」小林鷹 写真展 〜静かに時は流れる〜
4月19日(土)スタートです。

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2008年4月 7日 (月)

イケてるIKEAに行けるぞ!

IKEA特集(イケア) まもなくドえらいお店が、神戸に上陸ですね。これほどまでに神戸っ子が、心待ちにした店も珍しいのでは? ハチマキ締めて、ヨーイドン! 4月14日のオープンに向けて‘Are you ready?’
 けいママももちろん「神戸ウォーカー」まるごと一冊特集号を熟読、スタンバってますとも。オープンを記念してド派手なプロモーションもあるそうな。何とポートライナーをジャック! と、ここまで来て気が付いた・・・。けいママの今日のブログ“主語がない”! ナプキン・スタンド(IKEA・イケア)いったい何がオープン? 何に興奮? いやはや頭ン中に飛ぶ飛ぶ「IKEA」のロゴと「IKEA」のカラー。
 これ、英語圏では“アイケア”と読むんですよね? 以前ニュージャージーに暮らす友人が、お土産に買って来てくれた「IKEA」グッズ。「アイケアで買ったのよ、これ。けいママ、絶対にハマるショップよ、アイケアって。今度ニュージャージーに来たら連れてったげる、アイケアに」。じょうろ(IKEA・イケア)
 ホンマにこのお土産だけでハマってしまった! このナプキン・スタンドはホームパーティーに大活躍。ちょっと場所取るけど、重りの下からすっと引き抜く、その作業が楽しくて、お客様も思わずニッコリ。まずはナプキン取って、ついでにコミュニケーション取れます。
 写真のじょうろは、我が家ではもっぱら花瓶として活躍。この美しきフォルム、ビビッドな色合い。そこに君が居るだけでウキウキ!みたいな・・・。
 スウェーデンでデザイン賞を受賞したというこの一品、ロングステイの時のアパートにもありました。横に並んだ花瓶ももちろん「IKEA」! フィレンツェ・ロングステイの時のアパート(IKEA・イケア)はい、部屋に溢れる「IKEA」グッズに興奮したけいママ、その様子を「IKEAは大受け」という記事でご紹介しましたが、古いアンティーク家具にも不思議とマッチしてしまう、デザイン性の高さは納得済み。しかもその値段の安さは驚異的!
 ミナ&アマが連れて行ってくれたフィレンツェ近郊の「IKEA」で、目が点になりましたっけ。残念ながら家具は買えませんでしたが、小物を幾つかゲット。タッポ(IKEA・イケア)ゆらゆらと星が揺れるタッポは、お土産にまとめ買い。日本での発売はあるんだろか?気になるところ・・・ってもうあるじゃん?それでも欲しい!
 6人用のマッキネッタもさすが「IKEA」デザイン、美しい! ただちょっと性能悪くて、あまり出番がありませんが。。。
 会えるんだあ〜、イケるんだあ〜、神戸のIKEAに。折しも春満開。リビングに、キッチンにほんの少しインテリアグッズをプラスするだけで、浮き立つ気分やフレッシュな感覚を味わえる。マッキネッタ(IKEA・イケア)最近はファッションだけでなく、自分が身を置く空間や、ライフスタイルにも自分らしさを求めるようになりましたものね。
 オホン、IKEAの家具と、PAXREXの作品はベストマッチですぞ! 4月19日から始まる小林鷹さんの「SERENITY」で、しっかりアートな空間作りの提案をしたいと思っています。 神戸に「IKEA」あり、PAXREXあり、どちらもチェックして下さいね。

IKEA(イケア)ポートアイランド
Tel. 078-304-7000
神戸市中央区港島中町8-7-1
10:00〜22:00
※無料駐車場2100台あり

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2008年4月 4日 (金)

天才を育む土壌

ダリ劇場美術館(Teatro-Museo Dali)  バルセロナ郊外、フィゲラスにあるダリ劇場美術館(Teatro-Museo Dali)、我々がそこを訪れた日は5月半ばだというのに、ヨーロッパは記録的な猛暑に見舞われていました。のどカラカラ、頭ボオ〜といまいち乗り気でないけいママをよそに、ひろパパは大はしゃぎ! これまたリベンジであります。以前広告マン時代に仕事でここを訪れた折り、むろんゆっくりと見て回るほどの余裕はなくて、後ろ髪を引かれる思いで次の仕事先に移動したとか。ダリ美術館(ダリ劇場美術館・Teatro-Museo Dali) だから今日は「思い切り楽しむぞ!」とテンション高い。
 奇才の名を欲しいままにしたダリ。晩年になって自身の美術館を故郷に建設するという夢の実現に、これまた思い切りテンション高かった? サーモンピンクのド派手な壁面に、ぺたぺたと張り付いたオブジェは、この地方特産のパンをイメージしたものだとか。決して食べた後に排出されものを、ドサッとてんこ盛りにしたわけではないそうですよ。
ダリ美術館(ダリ劇場美術館・Teatro-Museo Dali)  でもダリの考えることだもの、中庭に置かれた車(これも作品。ちょっと見えにくいですが)は、コインを入れるとガタガタと揺れだすやら、ライトが点滅するやら、クライマックスには車内の天井から雨が降り出すやら、外は晴れでも車内はドシャ降り。巨大なだまし絵や奇妙なオブジェなど、息を凝らして、ケータイ切って、靴音を消すように見て歩く美術館とはまるで違う、テーマパークの先駆けのようなファンタスティックな美術館、人々がキャーキャーと楽しむサマを、今もダリは何処からか見下ろして、ほくそ笑んでいるのかもしれません。
 そしてピカソやミロが愛した、ガウディの作品がそこかしこに溢れるバルセロナの町。これほど多くの天才たちの才能を、たおやかに見守り続けたその土壌。カサ・ミラ(Casa Milà) 個人の邸宅として建てられた「カサ・ミラ」は、既成概念に捕われることなく、波打つ壁面や宇宙人のような煙突。その「異端の美」を見いだしたパトロンの凄さにも圧倒されます。
 また一方で、カタルーニャ地方の独自性。ガウディが、自分をスペイン人ではなく、カタルーニャ人であると称したように、今もこの町の教育はカタルーニャ語で行われ、けいママの友人であるel patitoさんはかたくななまでのその姿勢をブログで綴っています。受け入れることと、守り通すこととの絶妙なバランス。カサ・ミラ(Casa Milà) そして創造の美が溢れる町。
 巨大な高層ビルに混じってサグラダ・ファミリアの未完のファサードが見え隠れする。自分の一生のうちに決してその完成を見ることがない・・・そんな建造物を間近に見て日々を過ごすからこそ、この地に暮らす人々には、誇りと優雅さと、そして気高さが備わっていくのでしょうか。

 3回にわたってお届けした「リベンジ“バルセロナ”」。私にとってはフィレンツェのように懐かしく、そして魅惑的な町。まだまだ行き足りない、堪能したい町の一つです。

Hasta luego!

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2008年4月 1日 (火)

スペイン・モンセラットにて

スペイン・モンセラット(Montserrat)  険しい山にある信仰の地、それは各国共通の傾向なのでしょうか? 祈りを捧げるため、神の御心にすがるため人々は一歩一歩を踏みしめて、神のお出でになる場所へと歩みを進めます。バルセロナ郊外のモンセラット、今でこそ電車やケーブルがありますが、自分の足だけで辿り着かなければならない時代は大変だったに違いありません。スペイン・モンセラット(Montserrat)  この山の頂きにはベネディクト派の修道院があり、数々の奇跡を起こして来たと言われる、黒いマリア像が祭られています。ケーブルがその景観の元に近付いて行く、と同時に眼下に、町の風景が鮮やかに広がりを見せる。我々に取ってはピクニック気分のこのアプローチですが、厚い信仰心の元にこの地を訪れるスペインの人びとに取っては、瞳の奥深く、すでに“黒いマリアさま”のお姿が浮かんでいるのでしょうか。
 列を成してそのマリア様に祈りを捧げる人たち・・・。けいママもそこに加わりました。そんな状況で「やった、リベンジ成功!」とほくそ笑む。な、なんて不謹慎な! スペイン・モンセラット(Montserrat) 前回のバルセロナ訪問で、楽しみにしていたモンセラット訪問を果たせなかったけいママ、この日はご機嫌だったのであります。 それにしても、何とも奇妙なこの山の形状。まさしくその名の通り“ノコギリ”で挽かれたような巨大な岩塊が重なり合う、あるいは神の御心のままに切り取られ、重ね合わされたかのようなその光景は圧巻です。
 スペインが生んだ偉大な建築家ガウディはサグラダ・ファミリア教会のイメージを説明する際、このモンセラットの岩山を引用したと言われています。「すべては、大自然という偉大な著作物から生まれてくる」。その言葉を、忠実に作品に込めた天才。スペイン・モンセラット(Montserrat) つかの間の旅人にしてみれば、ただ口をあんぐり。この聖地を訪れる事が出来た喜びをかみしめる。来訪者たちが捧げたロウソクの、その色合い、偶然とは言え配置の美しさにまで“アートなシーン”を感じ、この国に脈々と流れる美意識の高さに打ちひしがれる。そしてリベンジではない再訪を、月日を経た後の、我が身に起きた時の流れを、ゆっくりとこの地で振り返ってみたいと、切に願う一日でした。

スペイン・モンセラット(Montserrat)

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