セコムしてます? その2
ロングステイのとき、ドゥオーモーが見える、どチェントロにアパートを借りていたけいママ、玄関から部屋まで5個の鍵を使用しなければならず難儀したという・・・。「セコムしてます?」でその模様をお伝えしましたが、 今回はその続編です。
この秋のステイはキッチン付きのレジデンスホテル、これまた鍵は5個でありました! 何でそんなに面倒なの? 仕方ないのです。ひとえにセキュリティーのためであります。それにしても経験とは力なり。 管理者の奥村さんから、じゃらじゃらと鍵束を渡されても、けいママ少しも慌てず。「ああ〜、はいはい」。と余裕・・・だったかどうか?
まずは通りに面した立派なドアをご覧あれ。この前の道は「Via delle Belle donne」、直訳すると“美しい女性たち通り”。アマは度々「Via delle Brutte donne」“醜い女性たち通り”と申しておりました。 どんな小さな通りにもきちんと名前が付けられている。 これって好きだなあ〜。中には“地獄通り”なんて名前もあるそうですよ。
建物の中に入ると、背後で大きな音を立ててバタンと扉が閉まる。これがたまらない!その堂々とした、建物全体に響き渡るような重厚な音は、訪れる者を中世の頃へと誘ってくれる序曲のようでさえあるのです。
そして二つのドアをクリアして現れるのがこの階段。歴史ある建物の威厳を感じて、思わずため息を付く。 ひんやりとした空気の中、今回はエレベーターはなかったので、この緩やかな傾斜の階段を登り、さらに扉を開けてまた登り、を繰り返す。僅かに差し込む光、手の込んだ装飾の窓が、目を楽しませてくれます。 でもって、最後のドアがやっぱり難儀でしたねえ。「左手でグッと扉を引きよせて、ええと、回すのは右? 左?」。
そう、奥村さんに尋ねながらも気持ちの何処かに「何とかなるさ。今分からんでも、出来んでも」という余裕が・・・。「ああ〜、私は2ヶ月間、この町で暮らしていたんだ」と実感出来る。 今回チェントロでドゥオーモを見上げた時よりも、アパートで鍵束じゃらじゃらやっていた時の方が、過ぎた日々を懐かしく思えたかも!
何より、アンティーク版セコムを駆使して、生活を守っていく知恵。先祖から受け継いだ大切な建物を守りつつ、時代に応じた設備を取り入れていかなければいけない、この町を心底愛おしいと思えるのです。
美しき、永遠の町に乾杯! 写真はアパートのすぐ前の、人気トラットリア。 その名も「BELLE DONNE」のハウスワインです。サンタマリア・ノヴェッラ教会からはすぐですからね。ここでお昼ご飯もお奨め! 伝統的なトスカーナ料理が楽しめます。この界隈には、美味しいパン屋さんや、雑貨屋さん、お総菜店などたくさん穴場もありますよ。
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