イタリア“秋の収穫祭”
トスカーナの小さな町、サン・ジミニャーノで出会った秋の収穫祭。“美しくて、そして美味しい町”と書かれた看板の、何とステキな事! こんなんに出会って、黙って通り過ぎてしまえる人なんて居るだろうか? tesori・・・宝物って書いてありますよ。どんな宝物に出会えるんだろ?中に吸い寄せられたジャポネーゼのおじさん二人は、
早くも首に何やらぶら下げて上機嫌。
はい、入口付近で2ユーロ払って、まずは袋付きのワイングラスをゲット。この試飲用グラスを差し出すと地元産の新酒を次々と注いでくれる、という仕組み。もちろんすべて飲み放題。これがまたガラス製の立派なもので、あの看板と同じ絵柄が入っています。しかも首からぶら下げるオレンジの袋入り! 両手が空いて、モノが食べやすいようにとの心憎い配慮でしょうか。ここにも絵柄が付いていて、かわいいのなんのって! 3倍くらいのお金出しても欲しいこのワイングラス&袋のセット、思わず聞いちゃいました。「あのう、このグラスはお返ししなくていいんですか?」「あったり前でしょ!」って表情でうなづいてくれたシニョーラ。イタリアではこの時期あちらこちらで、こんな収穫祭が開かれ、ワインと共に“オラが村”の自慢の産物が振る舞われるのでしょうね。
ねえ、おじさん達、ぐいぐい呑んでばかりいないで、色々食べなきゃ! 採れたて、絞り立てと言えばオリーブ油。パンに付けて味見だ、味見だ。さっきのお店でたらふく食べたサラミも別腹だい! そう言えば友人でもあるフォトグラファー、マルコが言ってたなあ。なんで日本にはチンギアーレ(イノシシ)のサルシッチャ(ソーセージ)が無いの? うっまいのにさあ〜って。確かにね。チーズだって。マルコのおうちでは食後に毎日、3種類ほどマンマが用意してくれてるとか。日本じゃ牛肉より高い?・・・でもここにはある、ある。いっぱい食べられるぞ。トスカーナだもの。そして収穫祭の食べ納めは、やっぱりパキッとグラッパかな?
あ〜あ、これだからイタリアは止められない。こんな声が聞こえてきそう。「イッヒ! けいママ。君は一生この国にハマり続けるんだ。今回ヴェネツィアで感じ悪いカメリエーレと喧嘩したよね? 前にナポリで何度も釣り銭ごまかされて、こんな国もういやだ!って言ってたよね?・・・でも結局また来るんだよな?」 まもなく夕暮れ。サン・ジミニャーノの塔に日が落ちて行く。バスに揺られ遠ざかる小さな町を振り返ると確かに聞こえた。「けいママ、またね、待ってるよ」。って声が。
※サン・ジミニャーノの収穫祭の模様はこちらのサイトでご覧くださいね。Tesori di San Gimignano
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント