藤井保さんの“本”
現在日本最高と言われる広告カメラマン「藤井保氏」。PAXREXではオリジナルプリントと共に、氏の出版物も常時取り扱っています。 今日はその名作を一挙公開! まずはこちら“藤井保 仕事と周辺”。もしもあなたが今、広告分野でのクリエイティブな仕事を目指す学生さんなら、是非買って読みましょう・・・ってけいママ、えらい押しが強いな。というのも、たとえば二つのグラスを撮ったこちらのCMフォト、そこに添えられた藤井さんの言葉に心底グラッときてしまった・・・。グラスにぐら! 「物を撮っても、人を撮っても、風景を撮っても、結局は人間を表現できる」
どうです? このフジイイズム。“いい仕事”を積み重ねてきた藤井さんの広告への深い想いと、情熱と、信念がぎっしり詰まった名著です。
一方こちらは、若い女性に圧倒的人気を誇る「A KA RI] 。 ご存じ、懐中電灯マグライトのキャンペーンの産物として誕生しましたが、今やアートとして一人歩き。 オリジナルプリントの販売も可能になりました。えも言われぬこの不思議な世界に「実は見えないものを撮る」藤井ワールドが拡がっています。そう言えばサンテグジュペリの「星の王子さま」にこんな言葉がありましたね。 “かんじんなことは、目には見えない”
オリジナルプリント解禁と言えば、江角マキコさんを撮りおろした「ESUMI」シリーズ。 一部お買い上げ不可能な作品がありましたが、こちらもこの度解禁。かれこれ10年ほど前に「あっ! 本屋さんでこの写真集を買いました。まさか、そのオリジナルがここにあるなんて。」と感嘆してくださるお客さまも。はい、写真集とオリジナルプリントの違いを、はっきり確かめていただく、またとない機会です。
そして「ニライカナイ」と「カムイミンタラ」。 今のうちに日本という国をしっかり撮っておきたいという、藤井さんのライフワークと言える作品集です。 昨年の「カムイミンタラ」展の時、巨匠自らPAXREXの会場作りを指揮してくださったのですが、その細部に渡るこだわりには、心底感服してしまいました。「だってね、わざわざ会場に足を運んでくださるんだから、ちゃんとその“世界”を作るべき。そうでないと、うちで寝転がって写真集見てるのと同じになっちゃう。」ってわけで。まずはご来店いただいて、静かな地下空間に拡がる「藤井保の世界」に思う存分浸っていただきたいと願っております。
PAXREXにて9月10日まで開催しております。
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コメント
藤井さんと聞いて、僕が想像するのはアシスタントのS君。小学校の同級生だった彼が瀧本幹也さんみたいに、羽ばたいてくれたら良いな〜、と。S君の展覧会、できたら良いよね!
投稿: しょう | 2007年9月 4日 (火) 06時27分
まさか一緒にプールに通っていたあのS君と、PAXREXで再会するとはねえ〜!藤井さんのアシスタントなんて、それだけでも凄いこと。偉大なお師匠さんから、たくさん学んで羽ばたいてほしいですよね。
投稿: けいママ→しょうさんへ | 2007年9月 4日 (火) 21時42分