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2007年9月

2007年9月30日 (日)

ヴェネツィア・レースの島

ブラーノ島 ヴェネツィア本島からヴァポレットに乗って一時間余り、ブラーノ島というかわいい小さな島。私がそこを訪れたのは今から10年も前、当時レース作りの講座に通っていたこともあって、是非ともその島にある世界最古のレース学校(SCUOLA MERLETTI DI BURANO)を見てみたかったのです。SCUOLA MERLETTI DI BURANO 冬真っ只中、底冷えのする、歴史が刻まれた古い建物の中で,シニョーラたちがせっせと手元を動かしている。節くれ立った指から紡ぎだされるそのレースを目にした時、私は息を呑みました。私の作っているレースと、技法は確かに似ているんだけど、何て細い糸! 何て繊細なその作業! ここから発信されたレースが、ヨーロッパの高貴な女性の身を飾り、そしてまたその技術が様々な形を取り、国境を越えてなお女達へと伝わっていったのです。なんて繊細な作業!果ては今、東洋の女が1人、そのレースの魔力に吸い寄せられてここに。
 それから五年後、関西のデパートで開かれたイタリア・フェアで、1人のイタリア人女性と出会いました。彼女の名前はクリスティーナ、何と、あのブラーノ島のレース学校のマエストラ! レース販売のデモンストレーションのために来日したのです。見事な作品!彼女の膝に広げられたレースを見たとき、懐かしさが込み上げました。「あらあ、あなたレース学校に来てくれたの? うれしいわ。私達、年取っても頑張ってるのよ。でももう後を継ぐものは居ないわ」。ちょっと寂しげにそう話す彼女ですが、ヴェネツィアという、世界に類をみない都市に生まれ、そこに根付く文化を愛し、肩肘張ることも無く淡々と仕事を続けている・・・。そんな彼女からプレゼントされた私の宝物、見事なランプ・シェード。こんな貴重なものをいただくわけには・・・。「いいえ、価値の分かるあなただから、差し上げるのよ」。大切なランプ・シェードそう言ってくれたクリスティーナ。優しい光にいつもあなたの面影を重ねます。

 さて、この歴史ある町に脈々と受け継がれていく素晴らしき美とアート。次回は世界的なイベント、ヴェネツィア・ビエンナーレに出展された時の丸山貴央さんの「FIORI」達をご紹介します。

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2007年9月25日 (火)

三木写真館で撮影!

Photo  ただ今「FIORI」開催中のPAXREXですが、すでに11月22日から開催の展覧会に向けて、準備を進めています。そのために先週、徳島の「三木写真館」にお邪魔しました。この立派なスタジオの後取り息子に、図録制作の撮影を依頼した次第で。いえ、かの立木写真館で修行されたというお父様も、まだバリバリの現役でいらっしゃるのですが、若きホープはきっぱりと「頑張ります!」と力強く言ってくださいました。
 この展覧会に参加していただく方々・・・。Photo_3 はい、お一人ではなく何と20人! 藤井保さんを始め、奥脇孝一さんや森雅美さん、小林鷹さん、そしてフォトグラファー以外にも高名なアート・ディレクターや、日本画家、イラストレーターなどなど、そうそうたるメンバーですから、そりゃ大変なんです。今をときめくプロたちがいっせいに、この図録の出来映えをチェックするわけですからね。
Photo  ひろパパは久しぶりの撮影現場立ち会いで楽しそう。 それにしても、何とも居心地のいい素晴らしいスタジオです。モダンな白いコンクリートの建物のあちらこちらにスリットがあり、光がやんわりと入り込みます。斬新な設計の中庭。緑の芝生にさわやかな風が渡り、空とのコントラストが鮮やか。本格的なスタジオ撮影以外にも、自然光を生かしたさまざまなシーンが撮れそうです。ロビーには、ちょうどこれからが旬ですよね、七五三の衣装が飾られていました。Photo_5 この写真館を訪れたちびっ子たちは、そりゃもう、いい笑顔でカメラに収まるでしょう。
 さてさて、PAXREXから持参した“あるモノ”も、気持ちよくカメラの前でちんまりと。スタジオのスタッフの方たちに、大事に大事に扱って頂いて満足げです。さまざまな角度から光を当てて、様子を見ながらの撮影・・・。よりいいものを創り上げていくために、和やかではあるけれど、程よい緊張感のなかで濃密な時間が流れていきます。3 そしてまだまだ幾つものプロセスを経て、オープン以来の一大イベントとなるべきPAXREXの図録が完成に近付いていきます。
 三木写真館のみなさん、ありがとうございます。そしてこの後もよろしく。
ところでけいママ、この日撮影していた“あるモノ”って? さあ、何でしょうねえ。今回は初めての立体物! 展示方法も検討中。慣れない事ばかりで苦労はいっぱいありますが、きっと“あるモノ”が微笑んでくれる。みんなに喜びを運んでくれる・・・。ステキな展覧会に乞うご期待!

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2007年9月22日 (土)

ベランダからの贈り物

Photo  「もう、言わんとこっ!」と思いながら、何度口にしたでしょうか? 「暑い〜!」って。そんな中、ささやかなベランダから届く、ステキな贈り物に癒された夏の日々。風に乗ってスウ〜っと部屋ン中に流れ込むミントの香り。たった一つの鉢植えですが、摘んでも摘んでも繁って、繁って・・・。洗面台や食卓に生けてリラックス。はたまたミントティーでアイスキューブを。お湯で煮出したミントと生葉を、製氷皿で固めたものですが、ホームパーティーにはいつも大活躍。だってお酒に弱い女の子も居ますからね。Photo
 一方こちらは、ご存知バジル!  これぞ“なきゃ困る”ベランダの一鉢。何度も何度も作りましたねえ〜、ジェノベーゼゾースを。葉っぱを摘んで、すり潰して、何かの食材と和えるって、たとえば日本の木の芽和えなんかと同じ発想ですよね。作りながらいつも、この香りには参った!って思う。Photo_2 食欲がむんむんと湧き出してくるような・・・。でもミキサーーの後始末が面倒っていうあなた、わかります!  けいママも同じく。で、何度も作ってるうちにあみ出したちょっとお薦めのやり方。一番最後に、ミキサーにオリーブオイルをかなり注いで、回します。つまり油で中を洗う感じ。で、ほんのりジェノベーゼの面影が残るオイルは、別の容器に入れてドレッシングに。これが結構活躍します。
 そしてジェノベーゼ・ソースは、パスタだけではなく、ご飯にもピッタリだって知ってました?Photo_4  アツアツ炊きたてご飯に混ぜて食べるとたまんない! ちょっとお醤油をたらしても美味です。「ええっ! ジェノベーゼ・スパじゃなくてご飯?」と、取っ付き悪かった息子にも好評です。けいママ、何でもっと早く言ってくれなかったん? もう夏は終わりじゃん!… ごもっとも。うちの冷凍庫には、夏の間にせっせと作り置きした、ジェノベーゼ・ソースがまだ2,3瓶あるけど。Photo_5 これって、一個千円くらいの価値アリよねえ~っと、マイキッチンでほくそ笑むけいママ。そしていよいよ夏は過ぎ行く。

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2007年9月17日 (月)

栄町の帽子屋さん

この町のシンボル的存在とも言える“海岸ビルヂング”の2Fにある・・・ 神戸って靴の町。溢れるほどの靴・・・靴・・・。それに比べて帽子屋さんってあまりにも少ない? 頭のてっぺんからつま先までって言いますからね。靴だけじゃなく、帽子もビシッと決めてみましょうよ。栄町が誇る帽子専門店「mature」。この町のシンボル的存在とも言える“海岸ビルヂング”の2Fにありますよ。訪れたこの日、入り口の片隅には夏の名残を感じる帽子がポツンと。栄町が誇る帽子専門店!「mature」(マチュア)そして店内に目を転じると、そこにはしっとりと秋色の帽子たちがいっせいにお出迎え。そや! 帽子って日除けの役割だけじゃないんだ! 厳しい残暑とは言え、白いTシャツはもう封印して、さあオシャレな秋の装いを楽しみましょう。そう言えば「mature」って店名、成熟を意味するんですね。イタリア語にも"una donna matura"ってあります。(女盛りとも訳されてます。) 小粋な帽子をかぶった年配のオシャレな女性が、街角でお茶してる風景・・・。「mature」って店名、成熟を意味するんですね絵になる、写真になる。それに比べて、とかく若い女の子だけがチヤホヤされるこの国! いや、ぼやいてばかりいないで、頑張らねば。
 ちょうど小さい女の子を抱いた若いママさんが訪れていました。「普段にでも気軽にかぶれるモノを」。そんなお客様の要望に、いろいろアドバイスをしてる女性が、オーナーの香山さん。洋服と違って、試着室にこもらないで、あれこれ、とっかえひっかえ試してみて選べるってステキですよね。
通称「風呂敷帽子」 こちらは通称「風呂敷帽子」ですって。結んである部分がどうなるのか、ちょっと気になるでしょ? 香山さん自らがデザイン。天井までの高さが4m近い店内にはロフトがあって、そこが作業場になっています。他にもヨーロッパの老舗メーカーや、デザイナーのものなど、帽子のプロが卓越したセンスで選んだ、あるいは制作した帽子がずらり。なんといっても、高田さん、香山さん、愛らしいスタッフさん、お三方の気負わない帽子のオシャレを参考にしてみましょう。
帽子だけではなく、アクセサリーやバッグも  香山さんの耳に優しく揺れてるピアス・・・。「あっ! それもいい〜!」。はい、帽子だけではなく、アクセサリーやバッグもセレクトされています。何とも見事な統一感。ところでいわゆる絶壁頭のけいママ、これっておばあちゃん譲りなんですけど、小さい頃泣きたいくらいポニーテールが似合わなかった・・・。似合う帽子ってあるかな? 今度香山さんに相談してみよっと。

mature(マチュア)
Tel. 078-333-5060
神戸市中央区海岸通3-1-5 海岸ビルヂング2F 209号室
平日12:00〜19:30、日・祝11:00〜18:30
水曜定休

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2007年9月13日 (木)

丸山貴央“FIORI”展、開催です

 「FIORI」ってイタリア語で“花々”を意味します。イタリア生まれのアートな花たちがPAXREXに初お目見えです。フォトグラファー丸山貴央氏の制作拠点は北イタリア・ミラノ。ナビリオ地区に位置するスタジオに、朝の光がさし込む。その自然光で撮影された花たちの、何とものびやかな事! 一日の始まりに、フワァ~と伸びをするかのように。快活で、明朗で、そしてもちろん、とてつもなく美しい。
Fiori  お手元に届いた、案内状に選ばれた作品が、イタリアから東京での額装を経てPAXREXに到着です。長旅ご苦労さま・・・。140cm×100cmという巨大サイズ! 小柄なけいママは圧倒されそうです。丸山さんご自身が、手元で大事に育てたと言う、対のアマリリスは時を同じくして咲いた双子だったんですって。「へえ! こんなに大きい作品だったんですか」。ハガキを持ってご来店くださったお客様は、感嘆の声を上げてくださるかしらん? と早くも楽しみです。Fiori_edited1
 昨年のオープン以来、写真とは思えないアートフルで個性的な花の展覧会を、何度かお届けしてきたPAXREX。どれも“ただの綺麗な花の写真ではない”・・・ と感じていただけたらお慰み。たとえば今回も、丸山さんが撮った花たちの、ブルーをいっぱいに含んだグリーン。赤みを帯びたオレンジ。はたまたピンクとも紫とも言えぬ微妙なトーン。加えて自然のなせる業を、見事に切り取った完璧なシルエットが、見る者を引きつけます。Fiori_5 何故こんなに華やかで、妖艶なんだろ? 水が違う、空気が違う、光が違う。そんな異国の環境が、フォトグラファー丸山貴央の持つ独自のセンスに、鮮やかに絡まりあい、この作品を生み出しました。
 そこにはスタイリッシュで、モダンなミラノという町の匂いがします。「日本に送るために、巨大な梱包材料を抱えて地下鉄に乗ったら、みんな一斉に怪訝な顔をして注目するんですよ」。くったくのない少年のような笑顔。第一線で活躍するフォトグラファーにお会いしていつも思う事、その気負いの無さと、繊細な神経、そして強靭な体力と行動力!
Fiori_3  今回、皆さまをお迎えする会場のポスターはこちらのマンゴー。案内状のアマリリスとは違う「FIORI」を、あえてセレクトしました。この看板を目印にお越しくださいね。
Takao Maruyama 「FIORI」展
  ~ミラノの光に導かれて~   
9月14日(金)~10月14日(日)
  11時~19時 水曜定休
ギャラリーPAXREXにて。

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2007年9月10日 (月)

神戸に上陸!南インド料理

「マドラスキッチン」   ついに来た、来た・・・。南インド料理店「マドラスキッチン」神戸にオープンです! 何、それ? インド料理店なんて、ここ神戸にはいっぱいあるじゃん? というあなた、南ですよ。ミ・ナ・ミ! 私たちが慣れ親しんでいるのは、実はそのほとんどが北インド料理。じゃあ、どう違うのって? ではマドラスキッチン、オーナーのスレッシュさんのこんな逸話を。「私、20歳の時デリー(北インド)に行って、初めてナンを食べました」。 ねえ? インドは広い! 南では米が主流です。そしてバターなどの乳製品をたっぷり使う北と違って、油は控えめ。しかも野菜が中心だからヘルシー。へええ〜ちょっといいかも、でしょ? マドラスキッチン・ワダ 何で今までブレイクしなかったんだろ? いえ、東京ではもうしっかり盛り上がってます。食に関して実に国際色豊かな神戸でも、きっと根付くはず。南インド出身のスレッシュさんも「故郷の料理を食べられる店がなかったから、自分で作っちゃった」そうです。
 さあ、まずは"メドゥーワダ”という、一見甘いドーナツのようなこちら、豆のペーストにスパイスを加えて揚げたモノ。小麦粉ではないから、とてもあっさりしていて、いきなり前菜として食べても不思議と重くないんです。マドラスキッチン・ドーサ そして一度東京で食べて、けいママ病み付きになったドーサというインド版クレープ。豆の粉を発酵させた生地を焼いたものですが、これぞ南インド料理の代表的メニューです。あまり新しい物好きではないあなたも、ドーサだけでもドーサ?
 さて、この南インド料理と、「マドラスキッチン」については、今月号のKobe Walkerに詳しく載っていますよ。マドラスキッチン・パパド けいママ、その記事で紹介されていたレシピを見ながら、我がキッチンで南インド料理に挑戦してみました。材料はこちら・・・ってこんなにいっぱいいるの? でもお肉はいらないし、これに好きな野菜を加えるだけだから、かなり安上がり! それにお醤油や味醂なんかに混じって、こんな食材がキッチンにあるって、何か楽しくてウキウキしません? 神戸の食材店「KOBE HALAL FOOD]ですべて揃います。これも凄い。「ハラールフード」で揃う食材 我が町神戸ってステキ。でもやっぱり、まずは「マドラスキッチン」で本場の味を堪能してみます?

Madras Kitchen
(マドラスキッチン)
Tel. 078-222-2502
神戸市中央区中山手通2-20-9 河本ビル1F
11:00〜14:30(LO)、17:30〜22:30(LO)
定休日 なし

食材店 KOBE HALAL FOOD
(ハラールフード)
Tel. 078-241-1286
神戸市中央区中山手通2-17-3 西島ビル1F
11:00〜20:00※ラマダン期間中(要問い合わせ)は〜21:00
定休日 なし

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2007年9月 7日 (金)

信州ながわの花火大会

Photo_7  あっという間に9月・・・。今頃花火ネタのかぜくさ便り? でも奈川のイベント“カラマツ王国”で見た花火はこの夏一番の想い出かも。こんなド迫力の花火を見たのは初めてかも。そんなに期待してなかった分、感動したのかも。(奈川の皆さん、ごめんなさい) ヒュッテ“不思議童子”の美也さんから「都会の花火に比べたらヘボいもんでしょうけど、何せチョー至近距離やからねえ〜、結構ド迫力!」と聞いてはいたんですけどね。
 花火会場はフォレスト・フィールド奈川。 はい、フォレストで、フィールドで、奈川です。夕闇迫り、山の向こうに日が沈む。Photo 「暑かったでなあ〜、今日も!」と続々と村の衆が会場に集まってきました。暑いんやあ、みなさんは!  けいママにとっては、神戸の皆さんに申し訳ないくらい涼しい一日だったけど。。。
 屋台もたくさん出てます、焼き鳥、焼きそば、綿アメの定番から、村のお母さん達が作ったいなり寿司や、笹団子なんかも。いろいろ食べ物や飲み物買って、草の上にごろっと寝転がって見るのが、ここの花火大会の流儀らしいです。Photo_10 何せほぼ真上に上がりますからねえ、そうでないと首が疲れるんだと後で納得。プログラムによると協賛花火の間にメモリアル花火が挟まった3部構成です。「ふんふん、あの酒屋さんにそば屋さん、松本電力所に森林組合! 皆さん、こぞって協賛やねえ。」 メモリアル花火には家族のお誕生祝いや、郵便局民営化記念。そして締めはやっぱり、奈川支所職員一同の“いつでも奈川を、最高のふるさと奈川!”のメッセージ。1 マイクに、傍らを走り回る子供の声が入るわ、時折花火は中断するわのアット・ホームな雰囲気の中、しかし夜空に上がった花火は、神戸みなと祭りとイイ勝負! 肩に大量の火の粉が降りかかって来るかと案じるほどに、デカくて立派でした。今や松本市に吸収合併されて「松本市奈川」となり、大好きだった「南安曇郡」という表示は外れてしまいましたけど、まあいいや。2_edited1 この村の皆さん、元気で楽しくやってはる。そして私は、奈川が大好き!
 ところで、花火に歓声を上げている間にそりゃもう、ぶとだか、ぶよだかに刺されまくった我がファミリー、「パパさん、蚊取り線香の変わりにタバコ吸ってください、もっと!」の必死の自衛策もむなし。せっかく美也さんが「しっかり虫除け対策を。」と忠告してくれていたのに・・・。とっほほ。

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2007年9月 3日 (月)

藤井保さんの“本”

 現在日本最高と言われる広告カメラマン「藤井保氏」。PAXREXではオリジナルプリントと共に、氏の出版物も常時取り扱っています。「FUJII FILMS」藤井保の仕事と周辺  今日はその名作を一挙公開! まずはこちら“藤井保 仕事と周辺”。もしもあなたが今、広告分野でのクリエイティブな仕事を目指す学生さんなら、是非買って読みましょう・・・ってけいママ、えらい押しが強いな。というのも、たとえば二つのグラスを撮ったこちらのCMフォト、そこに添えられた藤井さんの言葉に心底グラッときてしまった・・・。グラスにぐら!  「物を撮っても、人を撮っても、風景を撮っても、結局は人間を表現できる」 PFUJII FILMS」藤井保の仕事と周辺 どうです? このフジイイズム。“いい仕事”を積み重ねてきた藤井さんの広告への深い想いと、情熱と、信念がぎっしり詰まった名著です。
  一方こちらは、若い女性に圧倒的人気を誇る「A KA RI] 。 ご存じ、懐中電灯マグライトのキャンペーンの産物として誕生しましたが、今やアートとして一人歩き。「A KA RI」 オリジナルプリントの販売も可能になりました。えも言われぬこの不思議な世界に「実は見えないものを撮る」藤井ワールドが拡がっています。そう言えばサンテグジュペリの「星の王子さま」にこんな言葉がありましたね。 “かんじんなことは、目には見えない”
 オリジナルプリント解禁と言えば、江角マキコさんを撮りおろした「ESUMI」シリーズ。「ESUMI」 一部お買い上げ不可能な作品がありましたが、こちらもこの度解禁。かれこれ10年ほど前に「あっ! 本屋さんでこの写真集を買いました。まさか、そのオリジナルがここにあるなんて。」と感嘆してくださるお客さまも。はい、写真集とオリジナルプリントの違いを、はっきり確かめていただく、またとない機会です。 
 そして「ニライカナイ」と「カムイミンタラ」。 今のうちに日本という国をしっかり撮っておきたいという、藤井さんのライフワークと言える作品集です。「カムイミンタラ」「ニライカナイ」 昨年の「カムイミンタラ」展の時、巨匠自らPAXREXの会場作りを指揮してくださったのですが、その細部に渡るこだわりには、心底感服してしまいました。「だってね、わざわざ会場に足を運んでくださるんだから、ちゃんとその“世界”を作るべき。そうでないと、うちで寝転がって写真集見てるのと同じになっちゃう。」ってわけで。まずはご来店いただいて、静かな地下空間に拡がる「藤井保の世界」に思う存分浸っていただきたいと願っております。

PAXREXにて9月10日まで開催しております。

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