奥脇孝一氏・モノクロームの世界
うちの息子達が、小さい頃大好きだったこちらの絵本「いろ いろいろ」。“押入のような、まっ暗なところに入ったことはありますか?”そんな書き出しで始まるのですが、モノの色を想像する楽しさと、光あってこそ生まれる“色の世界”の不思議さ、ワクワク感を子供達に示してくれています。
さて3月17日から始まる奥脇孝一氏の「KOICHI OKUWAKI HANA'81-'07」。 モノクロームで表現された「HANA」の作品群がギャラリーPAXREXを飾ります。たとえそこに光があったとしても、スタイリッシュな彼女たちが色をまとう事はありません。だからこそ見る側のイマジネーションの世界が広がっていきます。植物であるはずの・・・。でも宇宙人のような、なまめかしい女性のボディーのような。そして心の奥底にまで入り込んで、必死に何かを伝えようとする強烈なインパクト。
広告カメラマンとして、あの荒川静香さんや、2002ワールドカップのポスターなど、アクティブな“動”の写真でも超一流でいらっしゃる奥脇さんがとらえる花たちの“静”の世界。彼が広告写真の合間に、ライフワークとして花と向き合うこのシリーズは、実に20数年に及んでいます。それは、たとえて言うなら、この世に生を受けた子が、成人式を向かえるまでの歳月・・・。写真をとりまく様々な環境の変化に、少しも流される事なく、そして何よりも一作目が生まれたその時から少しも変わらない“美意識”の高さには感服してしまいます。
まもなくみなさまのお手元に届く、こちらの案内状。作品のイメージを出来るだけ正確にお伝えしたいと、表面にニス加工を施しました。先日あるお客様が、現在開催中の「ニッポンテキ」展の案内状を気に入って、冷蔵庫に貼ってくださっているという話を聞いて、とても嬉しかったのですが、今回もいかがでしょうか? 貼っていただけますか? もちろんそれだけではなくて、オリジナルプリントの見事さを、ぜひPAXREXでご覧くださいね。
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コメント
「いろ いろいろ」。う〜ん。覚えてないな〜。大好きだったのか〜。読めば思い出すかな? 奥脇さんの作品と一緒に見に行くからギャラリーに置いておいてください〜。
投稿: しょう | 2007年3月 2日 (金) 23時23分
奥脇さんのハガキ 届きましたァ~!
まるで 彫刻のようなお花ですねえ。
モノは 視点を変えるといろんな見方 美しさが
あるんですね。
PAXREXで購入した写真立てにはさんで
飾っています。渋いわァ。
いつも 届く素敵な絵葉書 ちょうど
変え時に届くので いい感じで
チェンジしてます。
現実的な凡夫は これってサイズちゃうから
高いんちゃうやろかと
あほな事を心配してました。
ああ 芸術がわかっとらん!
投稿: minacci | 2007年3月 3日 (土) 09時08分
あっ、覚えてませんか?大好きだったのは、けいママのほうでしたかしらん?
次回の展覧会は、モノトーンの作品ばかりがずらりと並ぶので、またステキな空間になると思います。乞うご期待!
投稿: けいママ→しょうさんへ | 2007年3月 4日 (日) 13時19分
こんな作品が掛けられる部屋って、ステキです。間違いなく!いやいや・・・ 最近はけいママっちも、何やかんや片付けなくてはいけないものが一杯ですわ。
奥脇さんの作品は、お店のインテリアに使っていただいてるんですよ。そのうち、ブログで紹介しますから楽しみにしていて下さいね。
投稿: けいママ→minacciさんへ | 2007年3月 4日 (日) 13時24分