2018年5月26日 (土)

いずれアヤメかカキツバタ

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 さわやかな初夏にふさわしい紫色の美しい花。シュッと伸びた剣のような緑の葉。アヤメもカキツバタも、いずれも負けず劣らず素晴らしい。どうやって見分けるか。草原に生えるアヤメと水辺に生えるカキツバタ、自生する場所が違う。尾形光琳の『八ッ橋図屏風』でも、水の表現こそ省略しているけれど橋が架かった水辺だ。

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 アヤメは信州の奈川高原でも日当たりのいい草地に育っている。ところが池のそばに生えているアヤメがあったのだ。六甲森林植物園の池のそば。ヒオウギアヤメという種類で高山の湿地に自生するという。それじゃ、どこで区別すりゃいいんだ? どちらもアヤメ科アヤメ属。よく似ていてトーゼンだ。

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 じつは決定的な違いがあるのです。植物園の学芸員さんに教えてもらいました。アヤメは草原に生える種類も水を好む種類も、花の元のほうに網目模様がある。これが見分けるポイント。アヤメ属のなかでは小さめですが、ちょっとゴージャスな感じがします。

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 それに対してカキツバタには網目模様がない。その代わり、というのもヘンな言い方だが、花の基部に白い斑紋が入っている。シンプルでよりスマートな印象。だから光琳が描いた、というわけではない。在原業平の『伊勢物語』から題材をとっているので、燕子花(カキツバタ)である必然性があったのだ。
 
 

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2018年5月23日 (水)

新緑の六甲山で野外写真展

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 ROKKO フォトグラフィック ガーデン という変わったタイトルの野外写真展がおもしろい。エッ、野外で写真? と思われるでしょうが、なかなかいい。毎年秋に開催される「六甲ミーツ・アート」の主な会場と同じく、六甲高山植物園やオルゴールミュージアム、カンツリーハウスや六甲枝垂れなどを舞台に展示にもそれぞれ工夫を凝らしている。

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 写真集『未来ちゃん』で大ブレークした川島小鳥の作品「昨日の君、明日のあなた」は、若者の表情がナチュラルでとてもいい。この作家はモデルを自然体にさせる天賦の才能があるようだ。そうして被写体の素の魅力をうまく引き出す。もちろん信頼関係を築くまでに長い時間をかけているのでしょう。

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 そして今回の展示で、新しい発見だ!と興奮したのがヤマモトヨシコの作品「20161206」。レンブラントの肖像画のような、スターウォーズの登場人物のような・・・言葉でうまく表現できないけれど、いままで見たこともない世界を創出している。遠い過去と遥かな未来が同居。永遠の時間を感じる。カッコいい。

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 ヘアメイクアーティストの力量も素晴らしいこの12点シリーズ、重厚なモノトーンの世界が、白日の下にそれも生命の喜びにあふれた新緑のただなかに置かれる。きっと違和感が極限まで高まるだろう、と思いきや。なんとこのギャップが逆にすごく良さを際立たせている。自然の中だから、陽が当たったり陰になったり雨粒がついたり、そんな環境の変化によって印象が変わるも魅力です。

ROKKO フォトグラフィック ガーデン
2018年5月11日(金)~7月31日(火)
 

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2018年5月20日 (日)

ヒマラヤの青いケシが見頃!

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 ヒマラヤの高山地帯に咲く神秘的な青い花、メコノプシス・ベトニキフォリア Meconopsis Betonicifoliaが六甲高山植物園でいま見頃を迎えています。美しい、おもしろい、珍しい植物がいろいろ見られるここの植物園でも、いちばんのスターかもしれません。「ヒマラヤの青いケシ」、名前もロマンを感じますからね。

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 高さは60~70cm。思っていたより小柄です。標高の高いところに生えるので、あまり大きくなれないのでしょうか。花弁は基本的に4弁。まれに5弁や6弁のものもあるそうだ。花の時期が短いため、いままでは早すぎたり遅すぎたり、なかなかベストのタイミングで見に来ることができなかった。ところが今年はドンピシャ!大当たり!

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 栽培されているのは約1,000株。砂地と岩で高山の雰囲気を模したロックガーデンに、それはそれは見事に花開いている。予想以上に花が多いのだ。園内の温室で育てた苗を、毎年毎年この場所に植えるそうです。ご苦労さま。ケシに限らずどんな花でも見えないところでいろいろご苦労があるのでしょうが。

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 そしてこの一角は大スターを写真に収めようと、にわか撮影会場と化しておりました。立派なカメラを構え体勢を低くして一心不乱に神秘の花を狙う。皆さん根性がおありです。外へ出ると駐車場に観光バスが数台停車している。そりゃあ賑わうはずだ。開花情報をよく調べて来られるのでしょうね。ご苦労さまです。

六甲高山植物園

 

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